2022シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。2022年第7回目のレースクイーンは、東京オートサロン2022イメージガールA-classとしても活躍した沙倉しずかチャンが登場。撮影する楽しさを知ったレースクイーンに迫ります。
RQインタビュー 2022 Vol.7 沙倉しずか
Text:Yoshita Tomohiro
Photo:Tabuchi Satoru
2022シーズンはスーパーGTのGT300クラスに参戦するArnage Racingを応援するArnage Lovely Catsとして活躍する沙倉しずかさん。
東京オートサロン2022のイメージガール「A-class」のメンバーに選ばれたほか、日本レースクイーン大賞2021でもファイナリストに残るなど、いま注目を集めているレースクイーンのひとりだ。
「A-classになり、レースクイーン大賞もあり、コスチューム部門もあったりと、2021年は1年中バタバタしていました」と、昨シーズンを振り返る沙倉さん。今までは、いわゆる“賞レース”への参加を辞退してきたというが、昨年は決意を固めて挑んだ。
「今までレースクイーン大賞は辞退していました。やる時はやる、やらない時はやらないと、メリハリをつけようと思っていたので。それでファンの人をあまり振り回したくないですからね。だから、2021年は一大決心のシーズンでしたね。9月のA-classセレクションの勢いをそのままに11月のレースクイーン大賞に挑みました」
「(ファイナリストになれたのは)ファンの皆さんの力でしかないので、感謝しかないです。初めて挑戦して、ファイナルまで行けたというのは、自分でもビックリでした。慌ただしかったですけど、充実した1年でした」
もともとはテレビなど芸能界での活躍を目指していた沙倉さん。同じ事務所でレースクイーンをしている子をみて、この仕事に興味を持ったという。
「レースクイーンを始めたきっかけが、もともとはテレビや芸能の方をやりたいなと思っていたのですけど、あまり向いていないのかなと思いつつ……。そんな時に、まわりの同じ事務所の子がレースクイーンをやっていて、すごい楽しそうだなと思って、オーディションを受けてみました」
「年齢が年齢だったので、すごい大変で、いっぱいオーディションに落ちましたけど、心は折れなかったですね。ずっと芸能界で(心が)折れ続けてきたので、そこは大丈夫でした(苦笑)」
当初はかなり苦労も多かったという沙倉さんだが、それでもレースクイーンという仕事を諦められない理由があった。
実は、2012年にスポットでスーパー耐久のレースクイーンを務め、その時のサーキットで経験したことが、今につながっているようだ。
「スポットでスーパー耐久のレースクイーンをさせていただいた時があって、その時にサーキットは楽しいなと思って、本格的に受けてみようと思いました」と、沙倉さんも笑顔で振り返る。
「初めてサーキットに来て驚いたのは……『音』ですね。今まで聞いたことがないような音で、圧倒されました。メカニックさんとかスタッフの方が緊張感を持って動かれているので『邪魔にならないようにしなきゃ』という感じでした」
そして、念願が叶い2017年から本格的にレースクイーン活動を始め、スーパーGT以外にも、スーパーフォーミュラやD1グランプリなど、数多くのカテゴリーで活躍した。
そんな沙倉さんだが、最近ではサーキットにミラーレスの一眼カメラを持参し、パドック内の移動中などに撮影を行っている。今ではプライベートでサーキットに来て、観客エリアからマシンの走行シーンの撮影にも挑戦しているのだ。
「プライベートでも4回目くらい撮りに行きました。ほとんど富士スピードウェイですけど、もてぎにも1回行きましたね。主にGTやS耐とかで撮った経験はあるんですが、スーパーフォーミュラはまだないです。撮りに行きたいなとは思っているんですが(クルマが)けっこう速いんですよね」
「(カメラに興味を持ったきっかけは)もともと食べ歩きが好きで、グルメ雑誌とか大人の週末とかを愛読していて、表紙とかを見ていて『こういうふうに“美味しそうに見える写真を撮りたいな”』と思ったのがきっかけでした。スマホとか普通のデジカメでも物足りなく感じて、自分でキヤノンのEOS M10を買いました」
「それをサーキットにも持ってきていて、最初はファンの顔と名前を覚えるのに撮影で使っていたんですけど、それでも物足りないと思って、2020年にフルサイズのカメラに買い替えたら、どんどん楽しくなっちゃって……今では走行写真とかも撮るようになっています」
カメラのことに関すると、ついつい話が止まらなくなる沙倉さん。今ではチームの許可を得て、ピット内からドライバー交代のシーンを撮影することもあるなど、どんどん写真撮影の魅力に引き込まれていっている様子だ。
「チームの方が迷惑にならない範囲であれば、ピットの中で写真を撮らせてくれたんです。S耐でもTCコルセでレースクイーンをさせていただいた時に『どんどん撮っていいよ!』って感じで……」
「(ピットガレージの中から)ドライバー交代とか、ピット内でのドライバーさんの写真を撮らせてもらいました。それをSNSでアップしたら、ドライバーさんが保存して使ってくれたりして『これは楽しいな』と思うようになりました。昨年からアルナージュでレースクイーンを務めていますが『どんどん撮っていいよ!』って、チームの方が言ってくださいました」
「今年、レンズを新しくして、今までは(焦点距離が)28mm-70mmだったんですけど、28mm-200mmにして、撮影の幅が広がりました。連写して、ほとんど失敗なんですけど、ピントが合った時の快感がすごいんですよね! あと、撮っている時は無心になれます。何も考えずに、それだけに集中できる……その時間が好きです!」
プライベートで走行シーンを撮りにいくときは、事前に大型の望遠レンズをレンタルしてサーキットに乗り込むほどの気合いの入りっぷり。
「(走行写真を撮る時は)大きな望遠レンズとかはレンタルして、一脚もつけて撮影します。願望としてはEOS R3がほしいですね」とのこと。
もちろん、本業であるレースクイーンについても、これからも活躍していく意向でおり、「ここまで来たら……それこそ年齢関係なく、続けられるところまでやりたいなと思っています。それだけ、今はサーキットにいるのが楽しいです」
「あとはカメラ女子としても、もっとレベルを上げていきたいです。ピット内とか、パドックとか、レースクイーンだからこそ見られる視点での写真を撮って、お客さんに発信していきたいなと思います」と、今後の抱負も話してくれた。
■2022レースクイーンインタビュー
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