RQインタビュー一覧

2021/09/10  

憧れのキャラクターになりきるため、応援するチームが勝利を手にするため……霧島聖子が語る“プロとしてのこだわり”

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 今シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。第11回は、人気ユニットのWedsSport Racing GalsとエヴァンゲリオンレーシングRQを務める霧島聖子チャンが登場です。グラビアでも活躍する彼女のレースクイーンとしてのこだわりとは?
 
 

RQインタビュー 2021 Vol.11 霧島聖子

Text:Yoshita Tomohiro
Photo:Tabuchi Satoru
 
 
 後半戦へと突入した2022シーズンの国内モータースポーツ。今年も各カテゴリーで多くのレースクイーンが活躍し、コロナ禍で制限はあるもののサーキットに華を添えている。今回のRQインタビューでは、今やレースクイーンのみならず、グラビアアイドルとしても活躍する霧島聖子さんにスポットを当ててみた。
 
 2021シーズンのモータースポーツでは、スーパーGTでは2021 WedsSport Racing Galsに抜擢され、スーパー耐久とD1グランプリではエヴァンゲリオンレーシングRQ2021 (真希波・マリ・イラストリアス役)として活動している。
 
 これまではSUBARU BRZ GT GALS BREEZEやD’STATIONフレッシュエンジェルズなど、人気レースクイーンユニットでの経験を持つほか、最近ではスーパーGTのGT500クラスのレースクイーンを務めるなど、実績も豊富だ。
 
 そんな彼女だが、2021シーズンは密かに抱いていた“夢”をサーキットで叶えることができたという。それがエヴァンゲリオンレーシングRQになったことだ。
 

エヴァンゲリオンレーシングRQの真希波・マリ・イラストリアス役を務める霧島聖子さん

エヴァンゲリオンレーシングRQの真希波・マリ・イラストリアス役を務める霧島聖子さん


 
「私、趣味はゲーム・アニメ・コスプレなんですけど、その中でもアニメは小さい頃から本当に大好きだったんですよね。エヴァンゲリオンシリーズもずっと観ていて、追っていた作品だったので……エヴァRQになることが夢だったんです!」
 
「ここまで作品に登場するキャラクターに合わせて、こだわっているコスチュームもなかなかないです。やっぱりレースを知らない友達とかも、エヴァンゲリオンレーシングのことは知っているので、その一員になることができて、本当に最高ですね」
 
 今年の3月に『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの最終作が公開され、25年続いたシリーズが完結を迎えた人気アニメのエヴァンゲリオン。
 
 そのタイアップとしてプロモーションタイアップとして2010年に誕生したのがエヴァンゲリオンレーシングだ。スーパーGTや鈴鹿8耐などに参戦し、2021年はD1GPとスーパー耐久にシリーズ参戦する。
 
 今年、霧島さんは真希波・マリ・イラストリアス役に抜擢。実際のキャラクターはふたつに分けた赤茶色のロングヘアと赤縁のメガネをかけているのが特徴だが、そこもこだわりをもって再現している。

「やっぱり、自分のこだわりでもあるんですけど(キャラクターとは)外れた色にはしたくないんですよね。マリの髪色が赤系の茶髪なので、こういう色にしています」

「カラコンもあまり派手すぎるとコスプレ感が強くなるので、このコスチュームに合わせた“マリっぽい”カラコンをつけています。ファンの方からみても『マリだ!』って思ってもらいたいですからね」

 そういった細部へのこだわりが功を奏し、開幕戦から周囲の評価も上々だという。

「エヴァンゲリオンレーシングRQになるという発表があった時は、あまり(マリの)イメージがないと言われていました。でも、実際にコスチューム姿で登場したら『ありだよね!』という声をメディアさんだったり、友達からも言ってもらいました。その度に心の中でガッツポーズしています」

 今シーズンはスーパーGTでも、WedsSport Racing Galsとして活躍中の霧島さん。同カテゴリーでのレースクイーンは6年目となるのだが、国内最高峰のレースで、チームにいちばん近い位置で応援できることに、喜びとやりがいを感じているという。
 

スーパーGTではWedsSport Racing Galsを務める霧島聖子さん

スーパーGTではWedsSport Racing Galsを務める霧島聖子さん


 
「私は2016年からスーパーGTのレースクイーンをしていますが、最初の2年はSUBARU BRZ GT GALS BREEZEを務めさせていただきました。あそこはチームとファンとの一体感がすごいんですよね。そこで近くで応援することで、チームの皆さんの想いだったり、努力だったりというのを身近に感じることができて、その気持ちが報われる瞬間というのも、すごく感動的です。やはり、チームの近くで応援できるというのがレースクイーンの特権ですね」

「2019年からGT500クラスのレースクイーンを務めさせていただいていますが、その最初の年に応援したチームがチャンピオンを獲ったんです。それを間近で応援できたことが嬉しいですし、今年の第2戦富士で19号車がポールポジションを獲ったので、その時も嬉しかったです」

「あと、これもレースクイーンの特権ですけど、(スタート進行で)グリッドボードを持っていて、マシンがグリッドに着く瞬間は、本当に特別な瞬間で、いつも泣きそうになるんですよね。あれは、レースクイーンしか見られない光景ですし、改めてレースクイーンをやっていて良かったなと思いました」

「レースクイーンは華やかなだけではない部分もありますが、すごくやりがいがあるなと思っています。憧れている以上に楽しい仕事なんだなと感じています」

 応援するチームが活躍するように、スポンサーのPR面はもちろんだが、サーキット内での一挙手一投足にもこだわりを持っている霧島さん。特にレース前のグリッドでは、メディアやファンの写真撮影の対応をするのも仕事なのだが、同時にドライバーに傘をさす役割も担っている。

「これはドライバーさんに言われて気づいたことなんですけど、タイのラウンドだったりとか、真夏の時は、頭に日が当たらないようすることを気にして傘をさしていました」

「でも、なかには照り返しで暑いから、足の方もカバーしてほしいと言われたことがありました。だから、暑い時は頭だけじゃなくて足元にも日差しが当たらないように気にしたりするようにしています」

「あとスタート進行の時は、レースに向けて気持ちを切り替えていくドライバーさんが多いと思うんですね。私も、そこは大事にしたいと思っています。ドライバーさんができるだけ集中できるように、気配を消すような感じにしています」

 こういった細かな気配りが、最終的に勝利につながっていく原動力のひとつになっているのかもしれない。

 現状に満足せず、さらに新しいことを吸収して成長しようとしている霧島さん。レースクイーン歴も多くなってきたこともあり、今後は後輩を引っ張っていく存在になりたいと語った。

「レースクイーン6年目になるので、まわりの子のお手本になりたいなと思っています。エヴァンゲリオンRQの中でも、私が最年長で歴もいちばん長いはずです。なので、みんなをまとめたり、リーダーシップみたいなものを身につけていきたいですね。それと同時に、またチームのそばで勝利を願っています!」

 ファンへの対応のみならず、チームの一員としてレースクイーンがどう関わり、役に立つことができるかを常に意識している霧島さん。きっと、このスピリッツは、後輩たちにも受け継がれていくことだろう。
 
 
■2021コスチュームギャラリー/霧島聖子


 
 
■2021レースクイーンインタビュー
Vol.10 阿比留あんな/“アイドルになる”という夢をサーキットで叶えた阿比留あんな「私にとって最高のポジション!」
Vol.9 安田七奈/「今の私があるのはドリエンのおかげ……」安田七奈が明かした憧れのチーム加入への道のり
Vol.8 近藤みやび/コロナ禍で自問自答したRQの存在意義……「日本のモータースポーツを盛り上げたい!」近藤みやびの秘めたる想い
Vol.7 小越しほみ/体調不良を乗り越え、もう一度サーキットへ……小越しほみ「ファンの皆さんがずっと励ましてくれたから、また帰ってきたかった」
Vol.6 あのん/今ではレースの魅力にどっぷり! 2020年の日本RQ新人部門グランプリあのん「ファンの皆さんにもレースを楽しんでほしい」
Vol.5 綾瀬まお/コスプレイヤーからレースクイーンへ……綾瀬まおが語るRQの難しさとレースの魅力
Vol.4 引地裕美/憧れだった舞台に自分が立つ……フレッシュエンジェルズ2年目の引地裕美が常に心がけていること
Vol.3 相沢菜々子/後輩から先輩へ……相沢菜々子が迎える“心機一転”の2021年と“あの時の想い”
Vol.2 桃原美奈/あの“レジェンドレースクイーン”桃原美奈が限定で現役復帰「多くの人にレースの魅力を伝えたい」
Vol.1 林紗久羅/ファンとチームの架け橋に……RQ歴10年目の林紗久羅が“大切にしていること”

2021/08/24  

“アイドルになる”という夢をサーキットで叶えた阿比留あんな「私にとって最高のポジション!」

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 今シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。第10回は、2020年に人気ユニット「D’STATIONフレッシュエンジェルズ」としてレースクイーン復帰を果たした阿比留あんなチャンが登場。笑顔を溢れるパフォーマンスを披露する彼女の想いとは?
 
 

RQインタビュー 2021 Vol.10 阿比留あんな

Text:Yoshita Tomohiro
Photo:Tabuchi Satoru
 
 
 今やサーキットでのレースクイーン活動のみならず、アイドルとしてライブイベントも行うほど、幅広く活躍しているD’STATIONフレッシュエンジェルズ。そこに2020年から加入した阿比留あんなさんは、ステージで一際輝くパフォーマンスを披露している。
 
 阿比留さんは2016年にレースクイーンデビューを果たし、スーパーGTではTOM’SやARTAなど名門チームのレースクイーン歴任。2020年からはレースクイーン界のトップユニットのひとつと言われているD’STATION フレッシュエンジェルズのメンバーとして活躍している。
 

2020年に引き続きD'STATIONフレッシュエンジェルズを務める阿比留あんなチャン

2020年に引き続きD’STATIONフレッシュエンジェルズを務める阿比留あんなチャン


 
 そんな阿比留さんなのだが、上京した当初は“アイドルになる”ことが夢だったという。
 
「私はNMB48が大好きで、劇場にもよく足を運んでいましたし、握手会とかにも参加していました。それに憧れて『アイドルになる!』と決めて、高校を卒業して大阪から東京に出てきました。でも、現実は厳しいというか、なかなか難しいもので……」
 
「事務所に入って、そこで初めてレースクイーンという存在を知りました。過去にもレースクイーンをきっかけに芸能界で活躍している人がいるのも聞いて、自分自身の良い経験になると思ってやってみようと思いました。それがきっかけでしたね」
 
 レースクイーンを務めながらアイドル活動も行い、オーディションにも積極的に受けていたという阿比留さん。特に2018年以降はライブの日程等の関係で、レースクイーンとしての活動を一旦離れることとなる。
 
 それでも、自身の目標に向かうためにも、それを受け入れて日々奮闘していたのだが、待っていたのは厳しい現実だった。
 
「2018年もレースクイーンのオーディションを受けていたんですけど、同時にアイドル活動もやっていたんです。その時は土日に4本とかライブがあって、けっこう忙しくて……しばらくの間サーキットでの活動から離れる形になりました」
 
「もともとアイドルをやりたくて芸能の世界に入ったので、しばらくはアイドル活動を優先しましたが、それでも年齢的な制限もあり、受けられるオーディションも少なくなっていきましたね」
 
 そんな時に出会ったのが、サーキットでアイドルとして活動していたフレッシュエンジェルズだったという。
 
「私は2016年にスーパー耐久のGTNET GIRLSを務めさせてもらったのですが、その時の移動車がフレエンの4人と一緒だったんです。当時の相方だったいちかる(西村いちか)さんとフレエンのライブも見に行かせてもらっていました。そこで“こういうアイドルもいるんだ、すごいな!”と思いました」
 
「こんなにも私にぴったりなものはあるのか!とはじめは思いましたね。これは私にしかできないと感じました。そこからオーディションも何回か受けて……2020年にやっと夢が叶いました!」
 
 フレッシュエンジェルズの一員としてサーキットに帰ってきた阿比留さん。自身もレースは大好きとのことでレースクイーンをやっていない期間もSNSなどで常に情報はチェックしていたとのこと。
 
 大好きなサーキットという舞台で、アイドルとして活動することができる……。一番最初に思い描いていたものは完全に同じではないかもしれないが、こうして阿比留さんの夢は叶った。
 
「やっぱり歌って踊っている時が、私自身ものすごく楽しいし、ファンの皆さんからも“いちばんキラキラしているね!”と言ってもらえています。今、いちばん輝けているなと思います」
 
「やっぱり私はステージに立っている時が人生の中でいちばん幸せですし、そこに大好きなレースが加わるので、本当に最高ですね。これ以上ない場所なので、できることなら……ずっとフレエンをやりたいなと思っています!」
 
 その一方で、阿比留さんはレースクイーンとして所属するチームの応援をするのも、レース期間中の楽しみのひとつとなっている。
 
SUPER GTではGTNET GIRLを務める阿比留あんなチャン

SUPER GTではGTNET GIRLを務める阿比留あんなチャン


 
「こうして、みんなでひとつの目標に向かって戦うというか頑張るというのは、なかなか普通の仕事では経験できないことだと思います。ピットの中でレースを観ることができたり、ドライバーさんと話す機会もあったりして、そこでいろいろなことを学ぶことができます」
 
「これだけ感情移入できるのも素晴らしいですし、それを近くで応援できるという、こんなに素敵な仕事があるんだなと改めて思っています」
 
「素晴らしいレースクイーンさんたちばっかりなので、私もそれについていけるようにしたいですし、これからも多くの人にもっと応援してもらいたいので、コツコツと頑張っていって、ステージで最高のパフォーマンスを魅せたいと思っています」
 
 今年のD’STATION フレッシュエンジェルズの新曲「DREAMIN’」は、実は阿比留さんのソロパートから始まる。
 
 今季はコロナ禍の影響もあり、サーキットでのライブ活動にも制限がかかっているのだが、夢を叶えて、今も輝き続ける阿比留さんの勇姿に、ぜひご注目いただきたい。
 
 
■2021コスチュームギャラリー/阿比留あんな

 
 
■2021レースクイーンインタビュー
Vol.9 安田七奈/「今の私があるのはドリエンのおかげ……」安田七奈が明かした憧れのチーム加入への道のり
Vol.8 近藤みやび/コロナ禍で自問自答したRQの存在意義……「日本のモータースポーツを盛り上げたい!」近藤みやびの秘めたる想い
Vol.7 小越しほみ/体調不良を乗り越え、もう一度サーキットへ……小越しほみ「ファンの皆さんがずっと励ましてくれたから、また帰ってきたかった」
Vol.6 あのん/今ではレースの魅力にどっぷり! 2020年の日本RQ新人部門グランプリあのん「ファンの皆さんにもレースを楽しんでほしい」
Vol.5 綾瀬まお/コスプレイヤーからレースクイーンへ……綾瀬まおが語るRQの難しさとレースの魅力
Vol.4 引地裕美/憧れだった舞台に自分が立つ……フレッシュエンジェルズ2年目の引地裕美が常に心がけていること
Vol.3 相沢菜々子/後輩から先輩へ……相沢菜々子が迎える“心機一転”の2021年と“あの時の想い”
Vol.2 桃原美奈/あの“レジェンドレースクイーン”桃原美奈が限定で現役復帰「多くの人にレースの魅力を伝えたい」
Vol.1 林紗久羅/ファンとチームの架け橋に……RQ歴10年目の林紗久羅が“大切にしていること”

2021/08/16  

「今の私があるのはドリエンのおかげ……」安田七奈が明かした憧れのチーム加入への道のり

カテゴリー: 

 今シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。第9回は、元気いっぱいな笑顔と愛嬌あるキャラクターで人気の安田七奈チャンが登場。憧れのチームで活躍するまでに成長したレースクイーン歴を振り返ります。
 
 

RQインタビュー 2021 Vol.9 安田七奈

Text:Yoshita Tomohiro
Photo:Tabuchi Satoru
 
 2021年も各カテゴリーで多くのレースクイーンが活躍し、コロナ禍で制限はあるものの今季開幕戦からサーキットに花を添えている。一見すると華やか雰囲気に見えがちなのだが、その裏では様々な苦悩と葛藤がある。

 今年もスーパーGTではWedsSport Racing Galsとして活動する安田七奈さんも、今では憧れていたチームに加入し、笑顔で毎戦活動しているが、そこに至るまでは苦労の連続だったようだ。
 

 
 もともとイベントコンパニオンとして活動していた安田さん。東京オートサロンに出演した時の出会いが、レースクイーンになるきっかけだった。

「東京オートサロンに出た時にレースクイーンの子たちと同じブースになりました。私はその当時、東京ゲームショウとかで大きなブースに出させてもらって、ファンの方とも交流する機会がありましたが、オートサロンではレースクイーンの子たちのファンの数ががすごく多いなと感じて『なんだこれは?』となりました」

「そこで、会場内を見て回っていたら、ドリエンちゃん(ドリフトエンジェルス)が撮影タイムをしていたんですよね。そこで『レースクイーンをやりたい!』って思ったのがきっかけですね」

 ドリフトエンジェルスは、UPGARAGEのイメージガールとしてレースクイーン活動をする以外に、オリジナルCDをリリースしたり、漫才に挑戦するなど幅広い活動をするレースクイーンユニットで人気を博していた。

 オートサロンをきっかけにドリフトエンジェルスになることを夢見た安田さんだったが、もうひとつの憧れの存在も見つけた。それが、当時トップレースクイーンとして活躍していた佐野真彩さんだ。

「ドリエンに惹かれたんですけど、当時の私はドリエンのようなフリフリした感じの雰囲気ではなかったです。そこでレースクイーンのことを調べていく中で、ウェッズの佐野真彩さんが人気もあり、当時レースクイーンのトップだったので、そこを目指すじゃないけど、憧れた部分はありました」

 2015年にレースクイーンデビューを果たした安田さん。翌年には憧れたドリフトエンジェルスに合格する。夢が叶ったのシーズンとなったが、いざ活動が始まると、厳しい現実が待っていた。

2016年から2018年までドリフトエンジェルスを務めた安田七奈さん

2016年から2018年までドリフトエンジェルスを務めた安田七奈さん。コスチューム姿は2017年のもの


 
 
「すごく大変でしたね。レース毎にダンスを披露しなきゃいけないし、漫才のネタも考えなきゃいけないし……当時は常にドリエンのことで頭がいっぱいでした」

「私が入った時は、ちょうどドリエンの中でも世代交代のような時期で、それまではD1GPでドリエンを務めて、スーパーGTではGT500のチームを兼任するという子がほとんどで、爆発的な人気があったんです。2016年からスーパーGTにUPGARAGEが参戦し、ドリエンが登場するようになって、メンバーもみんなレースクイーン2年目という子たちばかりで……すごく苦労しました」

 メンバーと共に苦悩する日々が続いたという安田さん。時には見えないところで悔し涙を流したり、ひどく落ち込む時もあったというが、試行錯誤を繰り返して努力をし続けたことで、人気を集めていき、同時に実力もつけていった。

「ドリエンらしさを求められたので“常にドリエンらしくあろう”というのを忘れずにやっていました。この3年間で鍛えられたというか、何にも物怖じをしなくなりましたね。あとは、ファンの方がたくさんできたというのが大きいです」

「それはドリエンだったからというのもあるでしょうけど、メンバーの子たちとは苦楽を共にすることが多かったので、その時の子たちとは今でも仲が良いですし、今の私にとっては財産です」

 安田さんはドリフトエンジェルスでの3年間の経験を経て、2019年から念願のWedsSport Racing Galsとなった。そして今では経験豊富で人気レースクイーンのひとりとしてポジションを確立している感があるが、本人はまだまだ上を目指したいようだ。

「ありがたいことに、ドリエンだった頃の私を知らずに『バンドウのRQといえば、“なーちゃ(安田さんのニックネーム)”だよね』と言ってくれる方がすごく多いのですが、もがきながら頑張っていた時期もあったんですよ(苦笑)」

「私自身、人気なレースクイーンになれたと思っていません。私より人気な子はいっぱいいるし、全然満足していない部分もたくさんあります。それでも、サーキットで知り合いが増えていくのも嬉しいですし、やればやるほど楽しくなっています」

「ここに来ないと会えない人たちが多いですからね。そういう意味で、まだまだ頑張らなきゃなと思っています」
  
 当初はレースクイーンの経験を活かし、タレントとして芸能界での活躍を夢見たこともあったという安田さん。しかし、今は目標が変わりつつあるという。

「私も一時期はレースクイーンという実績を土台にして、芸能界やタレントになることを目指していました。けど、正直そこは諦めた部分があって、今はレースクイーンのお仕事を極めていきたいという気持ちが強いですね。やっぱり、私のことを必要としていくれる人たちがサーキットにいるということが大きいです」

「このお仕事を極めるとなると、レースクイーンはキャンペーンガールだから、求めてられているところにいけるように、レースのことを第一に考えるようにしています」

 WedsSport Racing GalsとしてGT500のレースクイーンになってからは、レースのことも積極的に勉強するようになったという安田さん。今ではスーパーフォーミュラなど、自身が携わっていないカテゴリーも観るなど、レースの魅力にどっぷりとハマっているそうだ。

 自身も語る通り、レースクイーンの仕事を極めつつある。その中で密かに願っているのは、応援しているチームの歓喜の瞬間を見ることだと語った。

「今年の第2戦富士で19号車がポールポジションは本当に嬉しくて、誰よりも泣いた自信があります(笑)。でも、19号車が表彰台に立つ姿はみたいですね!」

「昨年は私たちもサーキットに行ける機会が制限されたので、月並みですけどレースクイーンが現場にいることで、少しでもパワーに変えてもらって、それこそ“勝利の女神”になれるようにしっかり応援したいです」

 その想いは、7月の第4戦もてぎで早速達成された。19号車は一時トップを走る快走をみせ2位フィニッシュを果たしたのだ。念願のシーンを見ることができた安田さんだが、そこで込み上がってきた感情は“悔しい”だったとのこと。

「ここまで来たら、やっぱり19号車のふたりが勝つ姿がみたいです」と語った。

 安田さんは、2017年と2020年に所属したスーパー耐久のST-Xクラスのチームがシリーズチャンピオンに輝き、勝利の女神となっている。今度は花形であるスーパーGTのGT500で勝利の女神となれるのか……。本人もますます力の入るシーズン後半戦となりそうだ。
 
 
■2021コスチュームギャラリー/安田七奈


 
 
■2021レースクイーンインタビュー
Vol.8 近藤みやび/コロナ禍で自問自答したRQの存在意義……「日本のモータースポーツを盛り上げたい!」近藤みやびの秘めたる想い
Vol.7 小越しほみ/体調不良を乗り越え、もう一度サーキットへ……小越しほみ「ファンの皆さんがずっと励ましてくれたから、また帰ってきたかった」
Vol.6 あのん/今ではレースの魅力にどっぷり! 2020年の日本RQ新人部門グランプリあのん「ファンの皆さんにもレースを楽しんでほしい」
Vol.5 綾瀬まお/コスプレイヤーからレースクイーンへ……綾瀬まおが語るRQの難しさとレースの魅力
Vol.4 引地裕美/憧れだった舞台に自分が立つ……フレッシュエンジェルズ2年目の引地裕美が常に心がけていること
Vol.3 相沢菜々子/後輩から先輩へ……相沢菜々子が迎える“心機一転”の2021年と“あの時の想い”
Vol.2 桃原美奈/あの“レジェンドレースクイーン”桃原美奈が限定で現役復帰「多くの人にレースの魅力を伝えたい」
Vol.1 林紗久羅/ファンとチームの架け橋に……RQ歴10年目の林紗久羅が“大切にしていること”

2021/07/28  

コロナ禍で自問自答したRQの存在意義……「日本のモータースポーツを盛り上げたい!」近藤みやびの秘めたる想い

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 今シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。第8回は、レースクイーン・オブ・ザ・イヤー19-20も受賞した人気レースクイーンの近藤みやびチャンが登場。彼女のレースクイーンへの想いとは?

RQインタビュー 2021 Vol.8 近藤みやび

Text:Yoshita Tomohiro
Photo:Tabuchi Satoru

 2021年もスーパーGTやスーパーフォーミュラなど、国内トップカテゴリーでレースクイーンとして活躍し、今では後輩たちから“憧れの的”として見られることも多くなった近藤みやびさん。

 レースクイーン歴7年目を迎えた今年も変わらなぬ努力を続けながら、誰よりも熱い“秘めたる想い”を持ってサーキットに立っている。

 2015年にレースクイーンデビューを果たした近藤さんは、各カテゴリーで活動の場を広げていき、2019年からは名門TOM’Sの一員として、今年もスーパーGTではauサーキットクイーン、スーパーフォーミュラではTOM’S Ladyとして同チームで活躍中だ。
 

スーパーフォーミュラでTOM'S LADYを務める近藤みやびさん

スーパーフォーミュラでTOM’S LADYを務める近藤みやびさん

スーパーGTでau Circuit Queenを務める近藤みやびさん

スーパーGTでau Circuit Queenを務める近藤みやびさん

「今までレースクイーンを7年やってきて、継続3年目を迎えたチームってTOM’Sしかないんです。今年もこうしてスーパーGTとスーパーフォーミュラでそれぞれポジションを与えていただけて、すごくありがたいですね」

「TOM’S Ladyはコスチュームのこだわりがすごくあります。毎年『こういうイメージにする』ってテーマを決めてデザインしています。今年は韓国アイドルっぽいデザインになっていますし、私もデザインを一緒に考えさせてもらったので、すごく愛着があります」

 2020年には「レースクイーン・オブ・ザ・イヤー19-20」を獲得し、そこからテレビ番組の出演など、最近はサーキット以外でも活躍の場を広げている近藤さん。長年の夢でもあった“地元に貢献する”仕事も増え始めているという。

「レースクイーン・オブ・ザ・イヤーを獲って、RQ以外の仕事が増えた感じはありますね。例えばグラビアのお仕事だったり、DVDを出させてもらったりしています」

「地元に関わる仕事もやりたかったので、やっと地元に貢献できるお仕事がひとつできたのは嬉しいですね。道のりは長かったですけど、着々とやっていけているのかなと思います。レースクイーン・オブ・ザ・イヤーを獲ってから、知名度は上がっていると感じています」

 サーキットでは常に写真を撮られることを意識しており、時には他のレースクイーンのポージングなども参考にするなど、常に勉強や努力を怠らないでいる近藤さん。基本的には、自身のキャラクターに合わせて自由にさせてもらっているそうだが、彼女がデビューしてからひとつだけこだわっていることがあるという。

「レースクイーンを始めた時に、時代の移り変わりもあると思うんですけど、私の中でレースクイーンというのは、“高嶺の花”みたいな感じがあったし、それに憧れていました」

「ファンサービスとかも、ほぼしないというか、どちらかというと“塩対応”みたい感じになっていたところが最初の頃はあったと思います。皆みたいにファンの方から“神対応”と言われるような対応はまったくしてこなかったですね」

「でも、今はコロナ禍でファンの方と接する機会が減ったので、それはそれで寂しいなと思っている自分もいます。やっぱりファンの方がいてくれて、ここまで7年間やってこれたので、最初の頃と比べるとファンの方を大切にしようという気持ちはありますけど……」

「だからといって神対応はしていないですし、どちらかというと、話しかけづらいようなレースクイーンが良かったなという思いはあります」

 そんな近藤さんだが、7年のレースクイーンキャリアの中で、自身やレースクイーン自体の存在が必要なのか否か、改めて考える瞬間があった。それが2020年の前半戦だ。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、開催スケジュールが大幅に変更された2020シーズン。そのうちスーパーGTでは前半4戦を無観客で実施し、チーム関係者の人数も最小限にする対策をとった。その影響で各チームのレースクイーンは、しばらくサーキットに登場することができなかった。

「2020年に新型コロナウイルスの感染拡大があって、レースもスーパーGTの前半戦はレースクイーンもサーキットに入ることはできませんでした。でも、レースは普通に行われているんですよね」

「その時は気分もめちゃくちゃ下がっていたのもあって『レースクイーンの存在っていらないんだな』って思っちゃったんです」

「確かにレースクイーンがいなくてもレースは成り立つんですよ。最低限に人数を絞って、ドライバーさん、メカニックさんをはじめとしたチームの皆さんだけでやっているのを見て『あぁ、これが現実か』って、ちょっと悲しくなっちゃって……」

「そこから、ちょっとずつレースクイーンもサーキットに行けるようになって、今年は開幕戦から行けるようになって……改めてレースクイーンとしてサーキットに立てることのありがたみを感じました」

 レースクイーンの存在とは? サーキットに行けないもどかしさも加わり、近藤さんは自問自答する日々を過ごしていたという。

 2021年も期待と不安が入り混じる中で迎えたスーパーGTの開幕戦だったのだが、スタート進行でレースクイーンがグリッドボードを持って整列をした後、場内放送を担当するピエール北川アナウンサーが「レースクイーンの皆さんもスーパーGTファミリーの一員です」スタンドに詰めかけたファンとともに拍手で歓迎したのだ。

 近藤さんのみならず、多くのレースクイーンにとって苦労が報われた瞬間で、なかには感極まっている人もいた。

スーパーGT第4戦もてぎでグリッドボードを担当する近藤みやびさん

スーパーGT第4戦もてぎでグリッドボードを担当する近藤みやびさん

「あれは嬉しくて、グリッドで泣きそうになりました。たった一言でしたけど、頑張っていて良かったなと思いました」

「レースクイーンという仕事はけっこう大変です。外から見ているだけじゃわからないことが多くて、夏は暑いし、冬は寒い。足は痛いし、朝は早いし……。大変なんだけど、でも、ここまで頑張ってレースクイーンを続けて来られたのは、やっぱりモータースポーツが好きだからなんです」

「こんなに好きなんだけど、(その想いが)一方通行みたいになっているのは嫌だなって思いました。だから、少しでも盛り上げられる存在になれていたらいいなと思っています。でも……本当になれているのかな?って不安になることは今でもあります」 

「海外はモータースポーツが主流で人気もありますが、日本のレースも面白いのに、なんでこんなに人気がないんだろう、マイナーなんだろうと思ってしまいます。そこでレースクイーンという存在が、日本のモータースポーツを盛り上げるため、少しでも力になっていたらいいな……と思っています」

 自身のためにレースクイーン活動を続けてきた近藤さんだが、今後は自分自身の活動を通して、少しでも多くの人にモータースポーツの存在を知ってもらい、興味を持ってもらうきっかけづくりをしたいと考えている。

「数年前に脇阪寿一さんとテレビに出演させてもらった時に『地上波の力って、やっぱりすごいな!』と改めて感じました。それを感じたのがSNSのフォロワー数です」

「私たちはSNSを頑張ってやっていると思うんですけど、あの番組で何分かしか映っていなくて、しかもほとんど喋っていなかったにも関わらず、ビックリするくらいフォロワー数が増えました。そこで改めて地上波の力ってすごいなと思いました」

「だから、自分が現役レースクイーンであるうちに、他のお仕事で地上波に出られることができた時に『レースクイーンという存在はまだいますよ。日本のモータースポーツってこんなに面白いんですよ』というのを……そこまで言えなかったとしても、レースクイーンという存在を皆さんに知ってもらえたらなと思います」

 そんな近藤さんも、元々モータースポーツにまったく縁がなかったのだが、プライベートでやっていたスロットの機種内に当時人気レースクイーンとして活躍していた水谷望愛さんに一目惚れ。彼女を調べているうちに“レースクイーン”というキーワードが出てきたのが最初のきっかけだった。

「その時は『レースクイーンって、今でもいるんだ!』って驚いた記憶があります。RQは、けっこう昔というイメージが強いじゃないですか。私も最初はレースクイーンって昔の存在で今はないと思っていたんですよ」

「レースクイーンがいるということは、モータースポーツもあるということですからね。自分がもっとみんなに知ってもらうことが、モータースポーツをより多くの人に知ってもらうきっかけになるのかなと思っています」

 レースクイーンの存在については、現在も様々な意見があり、時には心ない言葉が彼女たちに向けられるという話も聞こえてくる。ただ、実際には近藤さんのように、周りが思っている以上にモータースポーツを盛り上げるため、モータースポーツの知ってもらうためにどうすればいいかを、日々考え、努力している人もたくさんいるのだ。
 
 
 
■コスチュームギャラリー/近藤みやび


 
 
■2021レースクイーンインタビュー
Vol.7 小越しほみ/体調不良を乗り越え、もう一度サーキットへ……小越しほみ「ファンの皆さんがずっと励ましてくれたから、また帰ってきたかった」
Vol.6 あのん/今ではレースの魅力にどっぷり! 2020年の日本RQ新人部門グランプリあのん「ファンの皆さんにもレースを楽しんでほしい」
Vol.5 綾瀬まお/コスプレイヤーからレースクイーンへ……綾瀬まおが語るRQの難しさとレースの魅力
Vol.4 引地裕美/憧れだった舞台に自分が立つ……フレッシュエンジェルズ2年目の引地裕美が常に心がけていること
Vol.3 相沢菜々子/後輩から先輩へ……相沢菜々子が迎える“心機一転”の2021年と“あの時の想い”
Vol.2 桃原美奈/あの“レジェンドレースクイーン”桃原美奈が限定で現役復帰「多くの人にレースの魅力を伝えたい」
Vol.1 林紗久羅/ファンとチームの架け橋に……RQ歴10年目の林紗久羅が“大切にしていること”

2021/07/20  

体調不良を乗り越え、もう一度サーキットへ……小越しほみ「ファンの皆さんがずっと励ましてくれたから、また帰ってきたかった」

カテゴリー: 

 今シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。第7回は、日本レースクイーン大賞を2度受賞した小越しほみチャンが登場。約2年ぶりに帰ってきたレースクイーンへの想いとは?

RQインタビュー 2021 Vol.7 小越しほみ

Text&Photo:Yoshita Tomohiro

 開幕戦から激しいバトルが繰り広げられている2021年の全日本スーパーフォーミュラ選手権。そこに参戦する各チームを応援するべく、今年も多くのレースクイーンがサーキットに登場している。

 そんな中、毎回“レジェンドレースクイーンをサプライズ起用し、話題を集めているB-Max Glory Girls。第1戦富士では桃原美奈さんが電撃復帰したが、第2戦の鈴鹿では小越しほみさんが久しぶりのレースクイーン姿を披露した。
 

B-Max Glory Girlsとしてスーパーフォーミュラ第2戦鈴鹿に登場した小越しほみさん

B-Max Glory Girlsとしてスーパーフォーミュラ第2戦鈴鹿に登場した小越しほみさん


 
 過去にD’stationフレッシュエンジェルズやにゃんこ大戦争ガールズなど有名ユニットで活躍し、2017年、2018年と2年連続で日本レースクイーン大賞を受賞するなど、第一線で活躍していた小越さん。しかし、2019シーズンの後半に体調を崩してしまい、レースクイーンの業務を離脱することになってしまった。

「まずは自分の体がどうなるのかという不安もあったんですけど、急にレースクイーンとして出られなくなってしまって、いろんな意味で消化不良でした。やっぱり『サーキットに行きたい』という気持ちはありました」

 しばらくの間は自宅療養に専念するなど、体調回復に努めていた小越さん。コロナ禍の影響も受け、2020シーズンも大好きなサーキットに行くことができず、辛い思いをしながら日々過ごしていたという。

「レースクイーンとして参加できないことが、けっこう辛かったです。でも、テレビで見たりとか、ネットのニュースなどで情報を集めたりして、今自分ができることをやって参加しようと思っていました」

「実は2020年もスポットとかで出たいと思っていたんですけど、コロナ禍の影響で、スポットどころか年間で務めている子たちもサーキットに行けないみたいな状況でした。だから『ちょっと厳しいかな……』と諦めかけていた部分もあったので、今年、サーキット復帰が決まった時はびっくりしたし、嬉しかったですね!」

 レースの現場にやってきたのは約1年半ぶりだったが、終始テンション上がりっぱなしという様子で、サーキットで過ごす週末を満喫しているのが、その一挙手一投足から伺い知ることができた。

ひさびさにグリッドに立つ小越しほみさん

ひさびさにグリッドに立つ小越しほみさん

「(久しぶりのサーキットは)すごい嬉しいです! やっぱり、ずっと来ていた場所だから、こんなに久々になるとは思わなくて……。本当に懐かしいという気持ちもありましたし、サーキットでしか会えないファンの方もいらっしゃるので、コロナの影響で距離はある状態ですけど、久しぶりに皆さんの顔を見れて『みんな元気だ!』と、こっちがテンション上がっちゃいました(笑)」

 週末を通して笑顔が絶えない様子だった小越さんだが、レースクイーンの業務に関してはブランクが空いてしまっていることもあり、事前の準備も大変だったという。

「そもそもレースクイーンって何やってたっけ? 何から準備していたっけ? というところか始まりました(笑)。ちょっと参加していない期間があるとわからなくなっちゃうので、先輩に相談したりとかしていました」

「今回はスーパーフォーミュラでしたけど、あまり行ったことがないカテゴリーでもあったので『どんな感じだったっけ?』と思い出すところから始まりました。YouTubeでいろいろな映像を見たりして、思い出していました」

「SFライツは完全に初めてだったので『どうしよう?』ってなって、それこそももんが(桃原美奈)さんに聞いたりとかしていましたね」

 今ではレースのことにも詳しくなっており、毎回欠かさず勉強しているという小越さんなのだが、RQデビュー当初はまったくと言っていいほど無知だったという。それでも、様々なチームに携わっていく中で『チームを応援したい!』という気持ちが強くなっていった。

「最初1年だけレースクイーンをやって、その後しばらく空いて“復帰”という形でサーキットに戻ってきたんですけど、その時はTEAM SARDのレースクイーンとしてみんなでレースを見ていて、どのレースがというわけじゃないんですけど、すごい良いチームで『応援したい!』という気持ちになりました。それがきっかけで、レースもどんどん好きになっていきました」

「特に2019年はトムスでレースクイーンをさせていただきましたが、初めて応援しているチームが優勝するという経験もしました。それまでは、どちらかというとユニット活動がメインだったから、トムスのレースクイーンをさせてもらった時は、純粋にレースを見るというのも面白いなと思いました。だから……もっと見たかったし、もっと近くで応援したかったなと思いましたね」

 ちょうどレースの魅力や醍醐味を知って、サーキットへ行くのが楽しみのひとつになっていた小越さん。だからこそ、体調不良で大好きなサーキットへ急に行けなくなり、自宅療養中はやり場のない思いを抱えながら、悶々と過ごすこともあったという。

 そんな時、心の大きな支えとなったのが、ファンから届く応援のメッセージだった。

「私は突然行けなくなってしまったのに、正直けっこう落ち込んでいました。それでも、ファンの皆さんは信じてくれて、ずっと励ましてくれました。やっぱり、それがあったから『またみんなに恩返ししたいな』という気持ちもあって、また(サーキットに)来たいなと思っていました」

 今後のサーキットでの活動に関しては、体調面も十分に考慮しなければいけないこともあり、現状ではどのレースに参加できるかは未定とのこと。それでも、初心に戻る気持ちで、レースクイーンを務めていきたいと、気を引き締めていた。

 そして小越さんは療養中も変わらず声援を送ってくれたファンに対し、感謝の気持ちを繰り返し伝えていた。

「本当に本当に……ファンの皆さんには感謝しています。皆さんの励ましの声があったから頑張ることができたし、またここに来たいなと思うことができました。本当に、皆さんありきの私かなと思って、とても感謝しています!」

「おかげで、こうやって、また戻ってくることができて、逆に少しでもみんなに元気というかパワーを、今度はこっちからも与えられたら良いかなと思っています」

 今年もコロナ禍の影響でファンとレースクイーンとの交流に制限がかかっている状態ではあり、特に小越さんに関しては毎戦サーキットに来られるというわけではないが、また元気に活躍する姿を披露してくれることを期待したい。

■コスチュームギャラリー/小越しほみ


 
 
■2021レースクイーンインタビュー
Vol.6 あのん/今ではレースの魅力にどっぷり! 2020年の日本RQ新人部門グランプリあのん「ファンの皆さんにもレースを楽しんでほしい」
Vol.5 綾瀬まお/コスプレイヤーからレースクイーンへ……綾瀬まおが語るRQの難しさとレースの魅力
Vol.4 引地裕美/憧れだった舞台に自分が立つ……フレッシュエンジェルズ2年目の引地裕美が常に心がけていること
Vol.3 相沢菜々子/後輩から先輩へ……相沢菜々子が迎える“心機一転”の2021年と“あの時の想い”
Vol.2 桃原美奈/あの“レジェンドレースクイーン”桃原美奈が限定で現役復帰「多くの人にレースの魅力を伝えたい」
Vol.1 林紗久羅/ファンとチームの架け橋に……RQ歴10年目の林紗久羅が“大切にしていること”

2021/06/15  

今ではレースの魅力にどっぷり! 2020年の日本RQ新人部門グランプリあのん「ファンの皆さんにもレースを楽しんでほしい」

カテゴリー: 

 今シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。第6回は、昨年の日本レースクイーン大賞新人部門グランプリを獲得したあのんチャンが登場。レースの魅力にはまったあのんチャンのファンへの想いとは?

RQインタビュー 2021 Vol.6 あのん

Text:Yoshita Tomohiro
Photo:Satoru Tabuchi

 6月4日より2021年の日本レースクイーン大賞新人部門の投票がスタートした。ファン投票で人気No.1レースクイーンを決めるこのイベント。2020年の日本レースクイーン大賞 新人部門では、ITOCHU ENEX IMPUL LADYのあのんさんが見事グランプリに輝いた。

 今年もITOCHU ENEX IMPUL LADYを務めるあのんさんは、レースクイーン・オブ・ザ・イヤー20-21も受賞し、週刊誌の表紙やグラビアを飾るなど期待のレースクイーンとして注目を集めている。

日本レースクイーン大賞2020新人部門でグランプリに輝いたあのんチャン

日本レースクイーン大賞2020新人部門でグランプリに輝いたあのんチャン

 元はモデルやイメージガール、アイドルとしても活動していたあのんさんだが、レースクイーンを目指すきっかけとなったのが、実は“ギャルズパランダイス”だったという。

「3年目にギャルズ・パラダイスを事務所で見つけたんですね。それでパラパラと見ていたら『すごい! レースクイーンさんって輝いている』と思いました。当時はレースクイーンのことについて知らないことが多かったので、事務所の人に聞いたら『レースクイーンってめちゃくちゃ楽しいよ!』と言われて、自分もやりたいと思いました」

「でも、それが4月だったんです。もうシーズンが始まっちゃったんですよね。だから『ガーーン……』ってなったのを覚えています(苦笑)」

 それでも、レースクイーンになることを諦めずに、2020年にはITOCHU ENEX IMPUL LADYに選ばれ、スーパーGTとスーパーフォーミュラのレースに行くことが決定した。ところが、今度は新型コロナウイルスの流行により、現場に入れる人数制限の関係で、レースクイーンの活動に大きな制限がかかってしまったのだ。

 その影響でスーパーGTに行けたのは最終戦富士のみだったが、スーパーフォーミュラはシーズンの途中から参加することができた。初めて現場に行ったのは第3戦SUGOで、モータースポーツを見るのは、もちろん初めてのこと。目の前で起こる光景ひとつひとつが、彼女にとっては新鮮であり、感動の連続だったという。

「初めて来た時は、(コロナ禍による人数制限の影響で)レースクイーンさんがあまりいなくて、それこそドライバーさんとかクルマをずっと見ていました」

「本当、初歩的なんですけど……チームによってクルマのカラーリングが違うのとかも全然知らなくて、まずそこから感動しましたね」

「いちばん印象に残ったのが、走行を終えた後のドライバーさんです。けっこう汗をかいているのとかを見て『こんなに体力使ってるんだ!』というのがわかりました。そういう発見がひとつひとつあって、『レースってめちゃくちゃ面白いんだな!!』と思いましたし、昨年のレースを見て行くうちに、ゴールするのは本当に難しいんだなとめちゃくちゃ思いました」

 レース中も、応援しているチームなど関係なく、事あるごとに一喜一憂するあのんさん。時には他のチームにアクシデントやトラブルがあった時も、『えー!!』と大きなリアクションをとってしまうため、周囲から驚かれることも少なくなかったようだ。

 今ではレースの魅力にどっぷりとハマり、自らレースのことについて調べて勉強することが日課となっているとのこと。それを自分の知識として留めるのではなく、ファンにも共有することも欠かさない。特に レースクイーン目当てでサーキットに来たファンの人に、少しでもレースを楽しんでもらうために、SNSを活用した情報発信を常に心がけている。

「(ハマったものは)めちゃくちゃ調べますね! もう、ひたすら検索しています。そこで調べたものを自分なりにまとめて、シェアするというのが好きですね」

「でも、ファンの人の中には(レースのことが)全然わからないという人もいたんですよ。RQ大賞だと投票の仕方とか新人部門のこととかもわからないという人もいました。レース観戦も同じで、サーキットに来ても、どうすればいいかわからないという人がいて……そういうのを解決できるものを、ひらすら調べて発信していました」

「例えばチケットの発売がけっこう早いから、なかには乗り遅れている人もいたりとかして……そこもいろいろ調べていますね」

「あと“初心者の方がわかりやすいように”というのを心がけています。スーパーGTとかだったらGT300クラスとGT500クラスは何が違って、どうやって見分けるの? というところも紹介しています」

「私自身も最初はまったくわからなくて『なんで300と500ってわかれているの? どうやって見分けるの?』と思っていて、それがわからないと観戦していても楽しくないかなと思って……。ファンの皆さんに、もっと知ってもらって観戦してほしいなと思いました」

「特に昨年は、コロナの影響でファンの人となかなか会えない中で、現地に来て投票してくださる方もいました。その時に『(ファンの皆さんが)なんで自分ってサーキットに来ているんだろう?』ってならないためにも、やっぱりレースを見てほしいなと思っています」

「だから、レースの説明もちゃんとして、その上で投票のことも発信して……。あくまでも『レースが楽しい!』と思ってもらって、そこから付いてきてもらうような発信をずっと心がけています」

2021年もITOCHU ENEX IMPUL LADYとしてスーパーGT、スーパーフォーミュラに登場するあのんチャン

2021年もITOCHU ENEX IMPUL LADYとしてスーパーGT、スーパーフォーミュラに登場するあのんチャン

 常にファンへの気配りや、SNSでの細かな発信を怠らない あのんさんなのだが、もちろんレースクイーンとしての業務も日々研究し、周りの先輩方の行動を参考にして、自身のレベルアップを心がけている。

「やっぱり、先輩の方たちを見ると『カッコいいな!!』と毎回思います……。なんであんなにカッコいいんだろうと自分なりにいろいろ調べたら、チームの色に合わせるというのも重要なんだなと思いました。そのチームに合わせてカッコいい系でいくのか、かわいい系でいくのかとか。あとは立ち方とかポーズとかもどんなのが良いかとか、いつも考えています」

「ITOCHU ENEX IMPUL LADYでも独自でやっているポーズが昨年からあるので、それを浸透させようと頑張っています!」

 こうした努力の積み重ねが、コロナ禍でイベントが制限される特殊な状況下だった2020年に、新人部門グランプリやレースクイーン・オブ・ザ・イヤーを獲得するに至った最大の理由なのかもしれない。

 自身の飛躍はこれからだと考えているあのんさん。これからも、ファンの皆さんにサーキットで過ごす週末を、より思い出に残る、楽しいものにできるよう一層努力していきたいと力強く語ってくれた。

「今の時代、(サーキットに)来たくても来られない方が多いと聞いています。そういう方に『今、サーキットではこういうことが起きていて、こうなっていて……』というのを伝えたりとか、『ここで観戦できるよ!ここでグッズが買えるよ!』とか、サーキットに来たときのことをイメージしてもらいたいなという気持ちが大きいです」

「サーキットに来たことがない人でも『いつかはサーキットに行きたい!』『コロナ禍が終わったら行こう!』と思ってもらえるように頑張りたいです」

「そして、サーキットでレースクイーンやクルマを撮ってもらったり、レースをしっかり観てもらったりして、『サーキットって楽しかったな!』とファンの皆さんに思ってもらいたいです。レースが終わって、皆さんがお家に帰る時に、ちょっとでもレースクイーンのことが頭の中に残ってくれるような……そんなレースクイーンになりたいですね」

「私個人がレースを楽しむというのもそうなんですけど……やっぱりレースクイーンとしては“みんなに楽しんでもらいたい!”と常に思っています」

 とにかく元気いっぱいというキャラクターなのだが、いざレースが始まると、わからないことは積極的に周りに聞いて勉強しようとする姿勢も印象的だ。

 実際に、このインタビュー取材が終わった後も、レースのことについて根掘り葉掘りと“逆取材”を受けたほど……(汗)。コロナ禍で、観戦環境という点では今でも制限の多い国内モータースポーツだが、そんな中でもファンを盛り上げてくれる存在になってくれそうだ。

■コスチュームギャラリー/あのん


 
 
■2021レースクイーンインタビュー
Vol.5 綾瀬まお/コスプレイヤーからレースクイーンへ……綾瀬まおが語るRQの難しさとレースの魅力
Vol.4 引地裕美/憧れだった舞台に自分が立つ……フレッシュエンジェルズ2年目の引地裕美が常に心がけていること
Vol.3 相沢菜々子/後輩から先輩へ……相沢菜々子が迎える“心機一転”の2021年と“あの時の想い”
Vol.2 桃原美奈/あの“レジェンドレースクイーン”桃原美奈が限定で現役復帰「多くの人にレースの魅力を伝えたい」
Vol.1 林紗久羅/ファンとチームの架け橋に……RQ歴10年目の林紗久羅が“大切にしていること”

2021/05/28  

コスプレイヤーからレースクイーンへ……綾瀬まおが語るRQの難しさとレースの魅力

カテゴリー: 

 今シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。第5回は、スーパーGTでARTA GALS、そしてスーパーフォーミュラではraffinee Ladyを務める綾瀬まおさんが登場。コスプレイヤーが感じたレースクイーン業界とは?

RQインタビュー 2021 Vol.5 綾瀬まお

Text&Photo:Yoshita Tomohiro
Photo:Satoru Tabuchi

スーパーGT開幕戦ではグリッドボードを担当した綾瀬まおチャン

スーパーGT開幕戦ではグリッドボードを担当した綾瀬まおチャン

 開幕戦から白熱したバトルが展開されている2021年のスーパーGT。早くも第2戦が終了し、GT500・GT300ともに例年以上の白熱したバトルをみせている。

 レースクイーンたちも、コロナ禍でレース期間中の活動は制限されているが、ソーシャルディスタンスをしっかりと確保した上でファンと交流するなど、サーキットで笑顔と元気を届けている。

 そんな彼女たちは、様々なきっかけでレースクイーンという仕事を始める。“コスプレイヤー”がきっかけでレースクイーンになったのが、ARTA GALSの綾瀬まおさんだ。

 2017年にレースクイーンデビューし、今年で5年目を迎えた綾瀬さん。スーパーGTでは、ARTA GALSでは3年目ということもあり、すっかりオレンジと黒が基調としたチームの一員に染まっている感がある。

raffinee Lady/綾瀬まお

スーパーフォーミュラではraffinee Ladyを務める

 綾瀬さんは、コスプレイヤーとしても知られており、様々なオフィシャルキャストを務めるほか、自身でコスプレの写真集も出すなど人気のコスプレイヤーのひとり。実はレースクイーンの仕事も始めるようになったのも“コスプレ”がきっかけだったという。

「コスプレは、趣味という感じで学生の頃からやっていました。その時は、ただ楽しくてやっているみたいな感じで、その当時は自分がモデルをやるとか仕事にしようというつもりはなかったです。でも、コスプレをして写真とかを撮られたりする中で、モデルをやる楽しさも感じ始めました」

 徐々にモデルの仕事にも興味を持ち始め、事務所に入ったという綾瀬さん。そこで、レースクイーンの仕事を始めるきっかけが生まれた。

「事務所の社長に勧められてやってみたんですけど、最初は“どんなものだろう?”と思って、いろいろ調べたら……レースクイーンって本当にいるんだ!と思いました(笑)」

「正直、レースクイーンは、ドラマやアニメでしか見たことがなくて『本当にレースクイーンって存在するんだ!』と思って、そこで感動しました! いろいろ調べているうちに、すごい美人のレースクイーンさんもたくさんいて、そこで憧れの方ができましたね」

「あと父がレースが好きなので、もし自分がレースクイーンになったら、お父さんは喜んでくれるんじゃないかと思ったりとか……自分の意思というよりは、周りの人が喜んでくれるんじゃないかとか、こんなに綺麗な人がいるんだという憧れの気持ちで始めました」

 最近ではアニメとコラボしたチームのレースクイーンが登場したり、コスチュームも様々な種類のものが出始めている。その中で綾瀬さんは“クール路線”のコスチュームを着ているのが印象的だが、実はレースクイーンを始めるときに、こんなエピソードがあったという。

「実は、最初はアニメ系のチームに入るのを憧れて、オーディションも実際に受けたんです。でも、そうすると趣味でのコスプレができないなど制約が多くて……やっぱり趣味でコスプレはしたかったので、それ以外のチームのレースクイーンとなることを決めました」

「アニメ系のチームを置いておいても、けっこうチームごとで違って、フリフリのスカートもあれば、ARTAみたいにスマートでカッコいいものあります。コスプレイヤーの友達とかにはARTAのコスチュームがすごい好評でした。RQのコスチュームはカッコいいので、着ていて楽しいですね」

 普段、Twitterでもレースクイーンとコスプレイヤーでアカウントを分けて投稿しているという綾瀬さんだが、コスプレ友達からも彼女のレースクイーン姿は好評で、そこからレースにも興味を持ってくれる人もいるとのこと。綾瀬さんは自身の活動を通して、双方の架け橋になれればと考えている。

「コスプレをしている私を見ているから、すごく印象が違うのが良いみたいでで『ギャップがある!』って褒めてもらえることが多いです。あと、コスプレきっかけで友達になった子もレースクイーンアカウントのTwitterを見てくれたりとかしていますし、“スーパーGTプラス”で映っていたのを見たらしくて、昔のバイト先の友達から急にLINEで連絡が来たりすることもあります」

「逆に、レースがきっかけで私を知ってくれたファンの人たちにも、コスプレを通してアニメとかゲームを好きになってくれると嬉しいし、逆にコスプレきっかけで来てくれた方が、レースを見るようになって、サーキットに足運んでくれる方もいるので、どっちの架け橋にもなれるといいですね」

“まおと”名義でコスプレイヤーとして活動

“まおと”名義でコスプレイヤーとして活動

 しかし、レースクイーンとコスプレイヤーは、一見似ているように感じられがちだが、綾瀬さんは“まったく別のもの”だと語った。

「まったく別のものですね。コスプレは“すでにいるキャラクターに自分がなりきる”ので、“綾瀬まお”という自分を殺して、扮しているキャラクターの人格になるという感じです」

「レースクイーンは逆にそういったキャラクターがなくて、自分自身でどうPRするかなので……どちらかというと、私はRQの方が恥ずかしいですね。自分を出すというのが……(苦笑)」

「コスプレだと決められたキャラクターを演じる方が楽というか『そのキャラなら、こういうポーズをするだろう、こういう仕草をするだろう』と考えられるんですけど、レースクイーンだと、そういうのがなくて自分で作っていかなきゃいけないので、そこはけっこう迷ってしまいますね」

 そんな綾瀬さんだが、レースクイーンを始めて、モータスポーツの魅力にもすっかり取り憑かれている。お父さんがレース好きというのも少なからず影響しているようだが、レースクイーンとしてサーキットに来て、そこで生まれる数々のガチンコ勝負に心打たれたという。

「実際に生でレースを見るうちに“すごい青春だな”って思いました。青春少年マンガを見ているような感じで、物語のような奇跡が起こったりするじゃないですか。そういうのが、人間ドラマをみてるなと思って、気がついたら自分がのめり込んでいました」

「スーパーGTは特にそうなんですけど、ドライバーさんの腕だけじゃないところがあるんですよね。チームの戦略だったりとか、サクセスウエイトによってどこが勝つかわからないというハラハラ感を毎戦与えてくれます」

「特に昨年のスーパーGT最終戦とかは、本当に鳥肌が立ちました。“事実は小説より奇なり”というか『本当にこんなことが起こるんだ!』みたいなことが、生で見られるのが、モータースポーツの魅力だなと思います」

「あと、サーキットで生で見る速さというのも全然違います。テレビ中継だとカメラがちゃんと追いかけてくれるから見やすいですけど、実際にコース上を走っているマシンを見ると『こんなに速いんだ!』と驚きます」

「エンジン音とかサーキットでしか感じられない迫力もありますし、ドライバーさんも毎年見ていれば見ているほど、感情移入してしまう部分もあります」

「例えば昨年苦戦していたドライバーさんが『今年は頑張ります!』と言っている姿をみると応援したくなるし、表彰台に立って泣いている姿をみると、こっちまで涙を流しちゃうこととがありますね」

 毎回レースの応援でも、気がつくと熱が入りすぎてしまうという綾瀬さん。ぜひ、彼女と同じようにレースで生まれる“人間ドラマ”に注目して観戦してみると、いつもとは違ったサーキットでの1日を過ごすことができるかもしれない。

■コスチュームギャラリー/綾瀬まお


 
 
■2021レースクイーンインタビュー
Vol.4 引地裕美/憧れだった舞台に自分が立つ……フレッシュエンジェルズ2年目の引地裕美が常に心がけていること
Vol.3 相沢菜々子/後輩から先輩へ……相沢菜々子が迎える“心機一転”の2021年と“あの時の想い”
Vol.2 桃原美奈/あの“レジェンドレースクイーン”桃原美奈が限定で現役復帰「多くの人にレースの魅力を伝えたい」
Vol.1 林紗久羅/ファンとチームの架け橋に……RQ歴10年目の林紗久羅が“大切にしていること”

2021/05/18  

憧れだった舞台に自分が立つ……フレッシュエンジェルズ2年目の引地裕美が常に心がけていること

カテゴリー: 

 今シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。第4回は、スーパー耐久シリーズのイメージガール「D’stationフレッシュエンジェルズ」を務める引地裕美チャンが登場。サーキットを駆け抜けるレースクイーンアイドルとして活躍する彼女が感じるステージパフォーマンスとは?

RQインタビュー 2021 Vol.4 引地裕美

Text:Yoshita Tomohiro
Photo:Satoru Tabuchi

 2021年もスーパー耐久シリーズ Powed by Honkookを中心に活動するレースクイーンユニット『D’stationフレッシュエンジェルズ』。

 サーキットではレースクイーンとしてD’station Racingを応援する一方、スーパー耐久シリーズの公式イメージガールも務め、スタート前のセレモニーや表彰式でのアシスタントなども担当。さらにイベント広場では、公式ステージでライブイベントも行うなど、幅広く活躍している。

 フレッシュエンジェルズは今年で10周年目を迎えた。今では多くのレースクイーンが「いつかはなってみたい!」と憧れる“名門レースクイーンユニット”として知られており、加入2年目となる引地裕美さんもフレッシュエンジェルズに憧れを持ったひとりだ。

 引地さんは、これまでエヴァンゲリオンレーシングレースクイーンや、ドリフトエンジェルスなど、人気レースクイーンユニットで活動してきた経験を持ち、フレッシュエンジェルズと同じくサーキットでの歌って踊るステージイベントも行ってきた。

 自分たちのステージで、最大限のパフォーマンスを発揮する一方、別のステージで“カッコいい歌とダンス”を披露しているフレッシュエンジェルズの姿を見ていたという。

「ドリエン(ドリフトエンジェルス)の時はアイドルではあるんですけど、漫才とか一発芸をしたりとか面白いことをしていることが多かったです(笑)」

「フレエンはステージでガッツリと歌って踊って……という感じで、ステージMCも曲の紹介やDVDの紹介をしています。なので、“ザ・アイドル”という感じですね」

「隣でステージをやっていたフレエンは……ダンスがすごく上手で、どの曲でも常にピシッとカッコよく決められるところがあるような曲とか、メンバーが揃っているな、という印象でした。すごくキラキラしていて『素敵だな!』『カッコいいな!』と思って見ていました」

「だから最初は羨ましくて、憧れるけど『あんなふうに私はできない!』とも、同時に思っていました」

 フレエンへの憧れを抱きつつも、自分が“フレエンらしいカッコよさ”をステージで披露できるのか……。フレッシュエンジェルズのメンバーに選ばれた時は、不安もあったという引地さんだが、今度は自分がみんなにフレエンの魅力を伝える番だと思い、日頃から努力したという。

「メンバーとして加えてもらってからは、歌って踊っている時は“カッコよく”というのを意識しています。でも、それが必死な感じが出ないように、アイドルとしてみんなに笑顔を振りまきながらということも心がけています」

「やっぱり、フレエンはみんなの憧れですからね。みんながなりたいと思っています。ステージを見れば、いつもカッコいい。だから、それに恥じぬように、イメージを崩さないように心がけていました」

「私が(フレエンに)なったときに『やっぱりフレエンっていいな!』と思ってもらえるようなステージを作れるように頑張っています」
 

第2戦SUGOでは2021年の初ライブを行ったフレッシュエンジェルズ

第2戦SUGOでは2021年の初ライブを行ったフレッシュエンジェルズ


ステージでパフォーマンスする引地裕美チャン

ステージでパフォーマンスする引地裕美チャン

 レースクイーンユニットであるフレッシュエンジェルズ。サーキットでの活動は、もちろんステージだけではない。

 レースクイーンとしてドライバーに傘を差し、ピットビューイングなどではファンの撮影対応、レースクイーンの撮影取材対応など、さまざまな仕事があるのだが、シチュエーションによって意識することを変えるといった“切り替え”はしていないという。

「フレエンはスーパー耐久シリーズのイメージガールを務めさせていただいています。コロナ禍なので、他のチームだとサーキットに行けるレースクイーンの人数が制限されるのですけど、フレエンは6人全員が毎戦出させてもらっています」

「スタートでは毎戦いちばん前でカウントダウンを一緒にやらせてもらうなど、他のチームのレースクイーンよりも、いろいろなことを経験させてもらっています」

「でも、ピットビューイングがあるとダンスのコスチュームから正規のレースクイーンコスチュームに着替えて、そこからステージに備えてダンスコスに着替えてとか……めちゃくちゃ大変な時もあります」

「だから『ちょっと待って!まだ準備できてない!』とか『アクセサリーがついてない!』とか言いながらみんなでバタバタしています。アクセサリーとかの最終チェックもお互いで確認し合って『大丈夫!』って言いながら、ステージに向かったりしていますね(笑)」

「レースクイーンとしての業務の時はシャキッとしている感じなんですけど、ステージになるとアイドルとしてカッコよくやっています。その中で切り替えというのはあまりなくて……とにかく楽しいですね。たくさん(人前に)出られるのは嬉しいし、ありがたいなと思います!」

 引地さんは、レースクイーンの活動以外に、ソロでアーティスト活動も行っているが、今のフレッシュエンジェルスの活動で得られた経験が、サーキット以外の自身の活動で大いに役立っている部分もあるという。

「ステージでファンの人に“伝える”という部分ですね。(ソロ活動では)自分だけが立って、声だけで伝えるので、笑顔を絶やさないようにするとか、逆にカッコいい歌詞の時には表情を変えるとか、そういった部分はフレエンのステージでも活かされていますね」

「でも、フレエンって(ステージのトークなどで)めちゃくちゃ喋るんですよね。事前におおまかな流れは伝えてもらうんですけど、それを誰が何を言うかは事前に打ち合わせしますけど、やっぱりアドリブでも喋ったりすることが多いです。そこはフレエンに入ってすごく鍛えられましたし、ソロ活動でも役立っています」

「あと、私がソロでライブをすると、元々はライブが好きで来てくださった方が、フレエンのライブできてくれたりとか、あとはサーキットで普段はフレエンを応援してくれている方が、ソロのライブに来てくれることがあります。ファンの方がどっちも楽しんでくれているのは、良いなと思いますね」

「サーキットに来ようと思っても、一般の方だとなかなか踏み込みづらい部分があると思います。まず私のライブが好きな人が、フレエンの都内のライブに来てくれるようになって、そこからサーキットに行ってみようかなと思ってくれる人がいて……それはすごく嬉しいです!」

UMineとしてアーティスト活動を行っている引地裕美チャン

UMineとしてアーティスト活動を行っている引地裕美チャン

 2021年のスーパー耐久は早くも2戦が終了し、残すところ4戦のみとなった。現在もコロナ禍の影響で、レース観戦やレースクイーンとの交流の部分では様々な制限がかかっているが、その中でもサーキットでしか経験できない一瞬一瞬を大切にして期待と、引地さんは語る。

「ファンの方と触れ合えるのも、サーキットでの楽しみというか良いところのひとつだったんですけど、今はコロナの影響でそれがなかなかできなくなっています」

「今はマスク着用が必須になっていますけど、サーキットで撮ってもらえる写真は素敵なものが多くて、私たちも嬉しいなと感じています。ピットビューイングがあるレースでは、少しもたくさん撮ってもらえると嬉しいですね」

「あとスーパー耐久ではスタート前のカウントダウンボードを持たせてもらうこともあります。それってイメージガールでしかできないことです。そのシーンもファンの皆さんには目に焼き付けて欲しです」

「フレエンのライブは都内でも行われたりしますが、サーキットのライブは屋外なので、それはそれで違った楽しさがあります。特に今年は全戦行えるわけではないので、本当に1回1回が貴重だなと思ってやっています。私たちも頑張るので、ぜひたくさん来てくれたら嬉しいです!」

 5月21日~23日には、スーパー耐久シリーズの中で一番盛り上がる富士24時間レースが開催される予定だ。フレッシュエンジェルズは、イベントステージで、ナイトライブを含む3回のライブステージが予定されている。レースはもちろんのことだが、彼女たちの活躍も見逃せない。

■D’stationフレッシュエンジェルズコスチュームギャラリー/引地裕美


 
 
■2021レースクイーンインタビュー
Vol.3 相沢菜々子/後輩から先輩へ……相沢菜々子が迎える“心機一転”の2021年と“あの時の想い”
Vol.2 桃原美奈/あの“レジェンドレースクイーン”桃原美奈が限定で現役復帰「多くの人にレースの魅力を伝えたい」
Vol.1 林紗久羅/ファンとチームの架け橋に……RQ歴10年目の林紗久羅が“大切にしていること”

2021/04/28  

後輩から先輩へ……相沢菜々子が迎える“心機一転”の2021年と“あの時の想い”

カテゴリー: 

 今シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。第3回はスーパーGTでチャンピオンチームTEAM KUNIMITSUを盛り上げる「STANLEYレースクイーン」の相沢菜々子チャンが登場! 昨シーズンの勝利の女神が臨む新シーズンへの想いは?

RQインタビュー 2021 Vol.3 相沢菜々子

Text & Photo:Yoshita Tomohiro

 岡山国際サーキットで開幕を迎えた2021年のスーパーGTシリーズ。今年は開幕戦からレースクイーンもサーキットに登場し、スポンサーステージやドライバーアピアランス、さらにはスタート進行でのグリッドボード担当と大活躍していた。

 その中で、今シーズン心機一転の気持ちで臨むのが、1号車STANLEY NSX-GTを応援するSTANLEYレースクイーンを務める相沢菜々子さんだ。
 

STANLEYレースクイーン/相沢菜々子

STANLEYレースクイーン/相沢菜々子

 相沢さんといえば、多くの人の記憶に残っているのが昨年の最終戦。トップを快走する37号車KeePer TOM’S GR Supraの平川亮を、100号車RAYBRIG NSX-GTを駆る山本尚貴が猛追。当初は16秒近い差が、残り15周を切ったあたりから、両車の差はみるみるうちに縮まっていった。

 その時、ちょうど目に大粒の涙をため、無線を力強く握りしめて100号車を応援する相沢さんが公式映像に映し出され、シーズンのハイライトシーンのひとつとして取り上げられるほどの注目される。

 あの時、何を考えていたのか? 相沢さんに思い切って質問してみた。

「TEAM KUNIMITSUでは、私たちも無線を持たせていただいて、レース中は無線の内容を聞きながら応援しています。あの時は、スーパーGTで26年間続いてきたRAYBRIGのカラーリングが最後になるということで、やっぱり有終の美を飾りたいという思いがチームの中でありました」

 ちょうど公式映像に彼女が映し出されたのは、山本尚貴が無線で「このまま2位で終わるなら、(ガス欠で)リタイアしちゃった方がいいから、勝ちにいかせてほしい!!」とチームにお願いしているところだったという。

「普段、山本選手は淡々と話されていらっしゃる感じで、レース中も冷静な印象だったんです。けど、あの時は、すごく熱くなっているというか、いつもとは違う雰囲気でした」

「タイム差もどんどん縮まっている状況でしたし、TEAM KUNIMITSUが初タイトルを獲得した2018年は、他チームのレースクイーンでしたけど、100号車が1号車になって、さらに100号車に戻った過程を知っているので……あの時は、どうしても勝ってほしい!!という思いになっていました」

「本当に勝って欲しかったんです。でも、あの時は自分には何もできない無力さもあったし、その気持ちがすごく出てしまって……人って祈る時って、すごく手を握るんですね(苦笑)」

 当時のことを思い出し、目頭を熱くさせながら語り始めた相沢さん。ゴールまで500mのところで37号車がガス欠でスローダウンし、100号車が逆転した瞬間は、時が止まったような感覚を覚えたという。

「最初は本当に理解ができなかったです。37号車がスローダウンしたというのが聞こえてきたんですけど、(逆転の瞬間は)一瞬、立てなくなっちゃいました」

「頑張ってプラットホームに行くと牧野選手が崩れ落ちていて、小島監督も嬉しそうな顔をしていましたし、国光総監督のホッとした表情とか……。時が止まったような感じでした!」

「レースクイーンになって(応援しているチームが)1位になるのを見たことがなかったし、あの時は私がグリッドボード担当だったんですよね……本当に熱い思いをさせてもらいました」

 そんな相沢さんだが、今季もチームは変わずTEAM KUNIMITSUを応援するのだが、スポンサーロゴの変更に伴い、これまでは白と青が基調だったコスチュームから、白とオレンジ色のコスチュームでサーキットに登場となった。

STANLEYレースクイーン/相沢菜々子

STANLEYレースクイーン/相沢菜々子

「コスチュームの色が変わると、やっぱり気分も変わりますね。寒色系から暖色系に変わるということで、だいぶ印象が変わります。私はレースクイーン1年目の時は別のチームだったんですけど、青系のコスチュームでした」と、自身が纏っている新しいコスチュームを見ながら語る相沢さん。

 ただ、これまでチームクニミツといえば、RAYBRIGのカラーリングで26年にわたって親しまれ、レースクイーン界でも「RAYBRIG レースクイーン」というのは憧れの存在となるほどのポジションだった。

 スポンサードする会社は変わらないものの、ロゴや色が変わるということで、新しいコスチュームをお披露目する時は、緊張したとのこと。

「STANLEYレースクイーンとしての初年度を務めさせていただけるというのは本当に光栄なことではありますし、同時に背負うものもあります」と、気持ちを新たにして、岡山大会でのひとつひとつの業務に臨んでいたのが印象的だった。

 さらに昨年までと違うことがもうひとつあると語る。

 今年は原あゆみさんが新しい相方として加わることになった。チームクニミツの在籍年数だけでなく、レースクイーンのキャリアでみても相沢さんの方が上ということで、“先輩”として相方を引っ張って行かなければいけない立場になるのだが、そこの自覚も開幕前の段階からしっかりと芽生えていた。

「これまでの2年間は、パートナーの沢(すみれ)ちゃんがしっかりしていて、そこに私は“おんぶに抱っこ”じゃないですけど、後輩感丸出しでやっていました。その分、沢ちゃんはすごく頼り甲斐がある先輩だったので、私もすごく安心していました」

「今年は私が先輩になるということで、沢ちゃんに教えてもらったことだったりとか、自分で得たこととかを教えていきたいなと思っています。伝えていけることはしっかりと伝えていきたいですね」

カーナンバー1のグリッドボードを持つ相沢菜々子チャン

カーナンバー1のグリッドボードを持つ相沢菜々子チャン

 また、相沢さんはレースクイーンの活動以外にも“RIZINガール”や舞台の出演など、様々なフィールドで活躍中なのだが、モータースポーツの世界での経験は他の仕事でも大いに役立っているようだ。

「いろいろな現場を経験させていただいて、こういうやり方をモータースポーツやレースクイーンの仕事で取り入れたら、もっと観てくれる人が増えるかなと思うところもあって、他のお仕事で勉強になることも多いです」

「でも、スーパーGTのレースクイーンさんたちは、皆さん鍛えられているなと思います。やっぱり企業ロゴやマシンの見せ方など、(仕事をする上で)わかっていなきゃいけないベースのところがしっかりしているから、他の現場とかでレースクイーンの方と一緒にお仕事をするときは安心感が違います」

「またレースクイーンのお仕事で経験したり勉強したことが、他のお仕事で役に立てていることが多いですね」

「臨場感とか、言葉にできない感情とかはモータースポーツの現場でたくさん経験させてもらっています。それは大切にしていきたいですし、他のお仕事でも活かしていければなと思っています」

 今年は、さらなる飛躍を目指している相沢さん。今季の意気込みについて、このように力強く語ってくれた。

「2020シーズンはできないことの方が多くて、皆さんもすごい悔しい思いをされたと思います。でも、そんな中でレースに携わる方々が工夫をして、レースをもっと盛り上げようとする一体感が素敵だと思いました。そこを引き継いでいきつつ、2021年はもっとできることを増やしていきたいなと思います」

「自分自身としてはレースクイーン4年目ということで、もっとレースの魅了を多くの人にお伝えできるように、伝え方とかも工夫して頑張っていきたいなと思います!」

 今シーズンもコロナ禍の影響で、彼女たちの勇姿をすぐ近くで見るというのは難しいかもしれないが、グランドスタンドにいるファンにも届くようパワフルに振舞う相沢さん。今後の活躍から目が離せない。


 
 
■2021レースクイーンインタビュー
Vol.2 桃原美奈/あの“レジェンドレースクイーン”桃原美奈が限定で現役復帰「多くの人にレースの魅力を伝えたい」
Vol.1 林紗久羅/ファンとチームの架け橋に……RQ歴10年目の林紗久羅が“大切にしていること”

2021/04/20  

あの“レジェンドレースクイーン”桃原美奈が限定で現役復帰「多くの人にレースの魅力を伝えたい」

カテゴリー: 

 今シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。第2回は全日本スーパーフォーミュラ選手権開幕戦でまさかのレースクイーン復帰となった桃原美奈チャンが登場! 彼女が感じるレースの魅力とは?

RQインタビュー 2021 Vol.2 桃原美奈

Text:Yoshita Tomohiro
Photo:Tabuchi Satoru

 2021年は富士スピードウェイで開幕戦を迎えた全日本スーパーフォーミュラ選手権と全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権。そこに参戦するB-Max RACINGを応援する「B-Max GLORY Girls」に注目が集まっている。

 レースクイーンは毎戦ローテションで代わり、現役トップレースクイーンとレジェンドレースクイーンがコンビを組んで登場し、チームを盛り上げるプロジェクトを今シーズン採用している。

 開幕戦は、日本レースクイーン大賞グランプリの獲得経験を持ち、トップレースクイーンとして活躍する林紗久羅さん。

 そしてコンビを組むレジェンドレースクイーンがレースクイーンから、AS-webナビゲーター、さらにチームのマネージャーも務めるなど、モータスポーツ界でマルチに活躍し、今でも多くのファンから愛される桃原美奈さんだ。

2021 B-Max GLORY Girls/桃原美奈

2021 B-Max GLORY Girls/桃原美奈

 桃原さんは2011年で年間を通してのレースクイーン活動を卒業。その後、東京オートサロンのイメージガール「A-class」のメンバーとなり、AS-webナビゲーター(2012年~2015年)の間に、スーパーフォーミュラに参戦するDrago CORSEのレースクイーンも1戦だけ務めた。

 2015年からは、名誉終身オートスポーツwebナビゲーターを就任。また、名門セルモのマネージャーとして裏方に徹する仕事をメインにやっていたが、自身の家庭の事情や体調面も考慮し、こちらも2020年いっぱいで卒業することとなった。

 そして、2021年。「B-Max GLORY Girls」としてシリーズ全戦ではないものの、再びレースクイーンという立場でサーキットに帰ってきた。

「家庭の事情だったり体調面で、2021年に関しては年間契約のお仕事ができなくなったので、セルモも卒業しました。その中で、今年はどうしていこうかとマネージャーと話していた時に、モータースポーツ界で今しかできないこと、また自分にできることをやりたいなと話していました。そこで『こういったものがあるよ!』とB-Max Glory Girlsのお話をいただきました」

「マネージャー時代にも、彼女を見て『マネージャーになりたいです!』って言ってくれた女の子も多くて嬉しかったです。また、こうしてサーキットやモータースポーツを盛り上げるひとつのきっかけになれば、話題になるといいなと思い、この活動をすることを決めました」

 コスチュームを着て、サーキットで立つのは約7年ぶり。もちろん、レースクイーンとして現場に来る以上、事前の準備は念入りに行ったという。

「今回、復帰するにあたって……私はけっこう短期追い込み型なので、2カ月で6.5kg落としました。本当はもう少し落としたかったんですけど、そこは足りませんでしたね。でも、今のレースクイーンはどんなメイクをしているのか気になって、昨年のギャルオンの動画とかも見て、勉強しました」

 そう語った桃原さん。彼女が現役として活躍していた10年前と比べると、レースクイーンのコスチュームも大きく変わったという。

「コスチュームは結構可愛くなったなという印象です。以前は、スタンダードなコスチュームが多かったんですけど、今はフリフリがついていたり、帽子やグローブもありますよね。以前はピアスとかネックレスも自分たちで用意していたものが、今では“コスチューム”としてそれらも支給される形にもなっています」

「そういう意味では、だいぶ変わったなと思いますね。コスチュームの質というか、レベルは、どんどん上がっていっていますね」

「マネージャーをやっていた時は、その業務でいっぱいいっぱいだったので、そこまで細かく見られなかったですけど……逆に母心というか『うちの子たちが一番可愛い!』と思っていました」

「やっぱりセルモは名門チームですし、ZENTsweetiesというユニットもすごく歴史があります。逆に私もRQをしていた時に、ZENTsweetiesが憧れだったので、違った形ですけど、一緒にお仕事することができて、嬉しかったです」

 また、桃原さんは、生粋のモータースポーツ好きとしても知られている。オートスポーツwebナビゲーター時代も積極的に各チームやドライバーに取材に回っていたほか、仕事がない時でも、プライベートでサーキットに観戦に来るほどだった。

 特にフォーミュラーカーのレースに魅力を感じる部分があるという。

「もともと“ハコ”より“フォーミュラ”が好きだったんですよね。エンジンは2社ありますけど、同じシャシーを使って、同じタイヤで、なんか『男同士の戦い』が見られるなと思うところがあります」

「タイム差もすごい拮抗していますし、ドキドキハラハラがすごいんですよね。自分自身がマネージャーをやらせていただいていた時も、チャンピオンがかかった2016年も予選Q3はお腹痛くて、トイレにいたりするくらい……」

「それくらい緊張感がすごいんですが、それがスーパーフォーミュラの魅力でもあるのかなと思います。戦略とかピットストップとかもシビアで、いろんな失敗や成功があるので、そこも見ていて面白いですね」

「もちろん、スーパーGTにはスーパーGTの良さがありますけど、フォーミュラはサクセスウエイトもないですし、男同士の負けられない戦いという部分が強いのが魅力ですね」

 モータースポーツに対する熱は今でも変わっておらず、レースの話になると、特に目を輝かせながら熱く語っていたのが、印象的だった。

 そんな桃原さんだが、今年は全戦ではないものの、スーパーフォーミュラ、スーパーフォーミュラ・ライツのレースクイーンとしてサーキットに登場する機会があるようだ。それがどの大会になるかはまだ決まっていないが、この活動をとそして、ひとりでも多くの人にフォーミュラのレースに興味を持って欲しいと語った。

「確定ではないんですけど、もう1戦どこかでサーキットにやってくる可能性があります。SFとSFLは私もずっと見てきたカテゴリーですので、まだ見たことがない人に、魅力を伝えられるように頑張りたいと思います!」

 開幕戦の富士でも、ピットビューイングでは、桃原さん&林さんのコンビの前に、多くのファンが訪れていた。今は、コロナ禍でファンの観戦環境にも様々な制限があるが、次回もサーキットを盛り上げる“起爆剤”となってくれそうだ。

2021/04/04  

ファンとチームの架け橋に……RQ歴10年目の林紗久羅が“大切にしていること”

カテゴリー: 

 今シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。第1回はトップレースクイーンとして活躍する林紗久羅チャンが登場! 彼女が大切にしているレースクイーン活動のやりがいとは?

RQインタビュー 2021 Vol.1 林 紗久羅

Text:Yoshita Tomohiro
photo:Tabuchi Satoru
 
 
 3月のスーパー耐久シリーズを皮切りに、2021年の国内モータースポーツが幕を開け、同時にレースクイーンたちにとっても、新シーズンのスタートを切ることとなった。

 昨年は新型コロナウイルスの影響により、レースクイーンのサーキット入場に制限がかかる場面もあったが、今年はどのカテゴリーでも開幕戦から彼女たちの姿がみられそうだ。

 その中で、今年もスーパー耐久開幕戦から元気な姿で登場したのが、2021 D’station フレッシュエンジェルズでイメージガールとしてスーパー耐久を盛り上げる林紗久羅さん。

 2012年にレースクイーンデビューを果たし、国内トップカテゴリーで活躍。日本レースクイーン大賞2018のグランプリにも輝くなど、現在日本のモータースポーツ界を代表するトップレースクイーンのひとりだ。

2021 D'stationフレッシュエンジェルズ/林紗久羅

2021 D’stationフレッシュエンジェルズ/林紗久羅

「最初のころは“連れていかれている”という感覚でした。もちろん、自分でやりたいと思ってやらせてもらったお仕事ですけど、分からないことだらけでしたし、要領とかも何も分からなくて、本当に“連れていかれている”という感覚でした」とデビュー当時を振り返る林さん。

「今まではチームが何となく好きだから応援したいとか、速いから、カッコいいからという(漠然とした)気持ちで応援していたのが、4年、5年とやっていくうちに各メーカーとかまわりのチームのことも見えてきて、ルールも少しずつ分かるようになってきてから、レースの見方もそうですし、自分のやるべきことも見えるようになってきましたね」

「また日本レースクイーン大賞にもエントリーするようになってから、そっちにも熱を入れるようになって、ファンの人も増え始めてました。そうしていく中で、自分の中でどんどん目標とかやることが、どんどん増えていきました。だから、年々楽しくなっています!」

 現在ではD’stationフレッシュエンジェルズのリーダーとして、スーパー耐久ではチームの応援だけでなく、シリーズ全体のイメージガールも務める林さん。通常のレースクイーンとは異なる部分も多く、それもやりがいとして前向きに捉えている。

「シリーズのイメージガールは、通常のレースクイーンとは全然違います。スーパー耐久の公式サイトに私たちの大きなバナーがありますし、イメージソングもあって、サーキット中に私たちの歌やPVが流れたりするんですよね」

「それを見るだけで、レースクイーンの枠を超えて、アイドルとして活動させてもらっているんだなと感じています。やっぱり注目度も全然違うぶん、見られているという意識もかなり違います」

「スタート進行でカウントダウンする時も、昨年はコロナ禍でできなかったですが、マイクを持ってPRをしたりとか、ステージがあればレースクイーンステージのMCもやったりします」

「とにかく休む暇がないくらい忙しいんですが、それがやりがいでもあるし、ファンの人も応援しがいがあるというか、それがすごく私はいいなと思って、イメージガールとしての役割をまっとうさせてもらえているなと思って楽しんでいます」

 そんな林さんは、同ユニットでの活動も5年目に突入する。

2021 D'stationフレッシュエンジェルズ/林紗久羅

2021 D’stationフレッシュエンジェルズ/林紗久羅


2021 D'stationフレッシュエンジェルズ/林紗久羅

2021 D’stationフレッシュエンジェルズ/林紗久羅

「やっぱりファンの皆さんとの向き合い方ですね。ファンの皆さんに応援してもらえる=チームをもっと盛り上げることにもつながります。そこがレースクイーンとしての大事なお仕事のひとつだと思うので、そこで、どうやって新鮮な気持ちで、みんなに見てもらえるか、応援してもらえるかというのを常に考えています」

 常にファンやチームのことを優先に考えて行動しているのが印象的な林さん。特にコロナ禍になる前は、撮影やサイン会の際には、可能な限りのファンに接することができるようにと配慮をしている。

 一方でグリッドになると、チームへのサポートへも欠かさない。今回のスーパー耐久開幕戦では、大雨となった決勝レース前のグリッドでも、コックピット内で準備を進める星野敏選手に雨がかからないようにと、真剣な表情で傘をさしている姿も印象的だった。

 そんな彼女の姿に魅了をされて、林さんをきっかけにモータースポーツに興味を持ち、サーキットにも来るようになったファンも少なくないとのこと。そういった報告を聞くと、モチベーションはさらに上がるようだ。

「例えば動画配信のイベントとかで私のことを知ってくれて、ファンになってくれた人が、サーキットにも来てくれると嬉しいですね」

「最初は私だけのことを追いかけてくれていたんですけど、『D’stationのことも応援したくなった』『D’stationのクルマがかっこよくて、写真いっぱい撮ったよ!』って言って送ってくれるとか……。」

「私たちの役割が、そこなんです。ファンとチームの架け橋になること。私を通してD’staiton Racingを応援してくれるようなった人が、年々開幕するたびに増えていくのを見ると、いちばん嬉しいですし、私のやりがいにもなります!

“自分がファンとチームの架け橋になる”。これまでのレースクイーン経験の中から得られたことを常に活かしている林さんだが、10年目だからといって気を抜くことなく、2021シーズンの最初の活動機会となるスーパー耐久の開幕戦で、改めて気を引き締めている様子だった。

 今シーズンはスーパー耐久以外のレースでも活躍し、スーパーGTではリアライズガールズとして、スーパーフォーミュラ/スーパーフォーミュラ・ライツではB-Max Glory Galsとして活動している。

 今やトップレースクイーンとして、ファンのみならず、他のレースクイーンからも注目を集める林さん。10年目を迎えた今年も、新しいことにチャレンジしようとしている積極的な姿から、目が離せない。

■スーパー耐久シリーズ2021開幕戦レースクイーンカタログ
https://www.galsparadise.com/news/20210325-2