RQインタビュー一覧

2022/05/19  

サーキット走行を楽しむバイク女子レースクイーン葉月美優「レース中はライン取りばかり気になります!」

カテゴリー: 

 2022シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。2022年第3回目のレースクイーンは、muta racing fairiesとしてレースクイーン3年目を迎えた葉月美優チャンが登場。バイク女子の彼女が見たレースの世界とは?
 
 

RQインタビュー 2022 Vol.3 葉月美優

Text:Yoshita Tomohiro
Photo:Tabuchi Satoru , Hazuki Miu

 今年も国内の各カテゴリーで多数のレースクイーンが活躍しているのだが、最近ではレースに興味を持って、自ら積極的に情報収集をしたり、自動車の運転免許を取得する人も少なくない。

 プライベートでもクルマやバイクを楽しむレースクイーンも増えているのだが、2022年もスーパーGTとスーパー耐久でmuta racing fairiesとして活躍する葉月美優さん。自らのオートバイでサーキット走行に挑戦する本格派だ。

3年連続でmuta racing fairiesを務める葉月美優チャン

 2020年からレースクイーンデビューとして活動を開始している葉月さん。だが、実はそれ以前からバイクに興味があり、自ら乗りこなすべく、二輪の免許を取得したのが、最初のきっかけだったという。

「私はもともとバイクが好きで、乗れたらカッコいいなと思っていました。(家だったら)原付だった大丈夫だったんですけど、原付だと時速30kmまでと制限されていて、ちょっと嫌だなと思って……親に内緒で二輪の中型免許を勝手に取ってきちゃいました! もちろん、めちゃくちゃ怒られましたね(苦笑)」

 最初は両親からだいぶ反対されたという葉月さんだが、バイクへの好奇心は止まることはない。オートバイ関係の雑誌にも度々出演するようになり、ついにはサーキットデビューも果たした。

「そこからバイクのお仕事もするようになって、ミニバイクのレースに出る企画があって、そこでサーキットを走って楽しいなと思いました。最初はやったことがないから不安だったんですけど、実際にやってみたらどハマりして……。そこから、どんどん進んでいった感じです(笑)」

「今はプライベートで中型のバイクを2台持っていて、そのうちの1台はサーキットでのスポーツ走行用に余分なパーツを外して軽くした仕様にしています。最近では大型(二輪)の免許もとりましたし、そろそろ大型のバイクもほしいなと思っています」

バイクに乗る葉月美優チャン

サーキット走行にも挑戦するバイク女子の葉月美優チャン

 もちろん、2輪のレースも熱心に見ており、世界最高峰のMotoGPはもちろんのこと、Jスポーツで放送されているワールスーパーバイクも欠かさず観ているとのこと。ここ数年はコロナ禍で開催が見送られている鈴鹿8耐についても「いつか観に行きたいです!」と、目を輝かせながら語っていた。

 そんな葉月さんが、レースクイーンを目指したきっかけが、写真展で出会った4輪レースのシーンだったという。

「レースの写真展があって、最初は2輪のレース写真を見に行ったんですけど、そこに4輪レースの写真も一緒に飾られていました。スーパー耐久富士24時間レースの夜の写真とか、他の4輪カテゴリーの迫力あるシーンとかがあって、そういうのに惹かれて『もっと近くで観たいな!』と思って、レースクイーンになろうと思いました」

 その念願が叶い、2020年にレースクイーンデビューを果たした葉月さん。特に自身も走行経験のあるモビリティリゾートもてぎ(旧ツインリンクもてぎ)に行くと、“気になること”だらけだという。

「実際に走ったことがあるサーキットは、4輪のレースでも見ていて面白いですね。『こういうラインで走るんだ!』とか『ここでブレーキングして、ギアを落とすんだ!』というのとかを、ついついチェックしてしまいます!」

「やっぱり2輪とはラインどりも少し違いますし、ドライバーさんの話を聞いて、新たに気づく部分もあるので、そういう目線で見るのも面白いなと思って……。いつもドライバーさんの話とかに耳を傾けて聞いていますね(笑)」

「もちろんレースクイーンの業務はちゃんとこなさなきゃいけないですし、そこは意識できていますけど、レースを観るときのポイントは他の子とはちょっと違うのかなと思います」

 ますますレースの魅力にハマっていっているという葉月さん。他の子とは違う視点で楽しんでいるからこそ、その面白さを少しでも多くの人に伝えていきたいと意気込んでいる。

「こういう面白さを伝えていきたいなとレースクイーンになってから思うようになりました。例えば、2輪に興味がある人を4輪にも引っ張ってこれたらいいなと思います。私にみたいに(4輪レースのことを)全然わからなかった人が、ここまで面白いと感じるようになったから、多分みんなもそう思ってもらえるかもしれないと考えています」

「実際に、以前から私のファンだった人の中にはレースに興味がないという人もいましたけど、私がレースクイーンになったことで、興味をもってくれてサーキットに行ってみようと思ってくれたり、Youtubeでレース映像を見てみようと思ってくれているらしくて、SNSで感想を伝えてくれる人が増えました。それを見て『興味を持ってくれているのかな』と感じることがあって、それは嬉しいです」

「でも、その伝え方は難しいなと思います。やっぱり、ルールがわかって、やっと面白くなるじゃないですか。ルールを教えたりしなければいけないときもあるし、それを自分でも分かっていなきゃいけないので……。どう発信していくのが良いのか、まだまだ考えなきゃいけないところなのかなと思っています」

 レースのことになると、すっかり熱が入り、話が止まらない様子の葉月さん。今後もレースクイーンとして、レースの魅力を伝えつつ、自身のサーキット走行という点でも目標はたくさんあるという。

「今までは筑波やもてぎで走っていましたけど、他のコースも走ってみたいなと思います。特に岡山国際サーキットは面白そうだなと思いました。あと鈴鹿サーキットも難しいコーナーがあると聞くので、どんな感じなのか体験してみたいです!」

「あと4輪に関しては、レースがしたいなとは流石に思わないんですけど、マニュアルの免許がほしいなと思っています。今はオートマ限定なので、今度はマニュアルの免許を取って、運転してみたいという気持ちが高まっていますね!」

 最近はレースが大好きで、自身が関わっていないカテゴリーをプライベートで観戦に行くレースクイーンも増えているのだが、自分自身でサーキットを走って、その経験を活かしているという人は少ない。

 だからこそ、葉月さんが発信するレースの魅力というのは、いつもとは違った視点で楽しむことができるかもしれない。今シーズンの活躍に、ますます注目が集まりそうだ。
 

■2022コスチュームギャラリー/葉月美優

 
■2022レースクイーンインタビュー
Vol.2 生田ちむ/レースマニアなレースクイーン生田ちむ。2021年の“貴重な経験”を活かし今シーズンに挑む
Vol.1 原あゆみ/「このチームでの活動を通して地元福島の魅力を伝えたい!」レースクイーン3年目原あゆみの新たな挑戦

2022/05/07  

レースマニアなレースクイーン生田ちむ。2021年の“貴重な経験”を活かし今シーズンに挑む

カテゴリー: 

 2022シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。2022年第2回目のレースクイーンは、日本レースクイーン大賞を3度受賞したトップレースクイーンのひとり、生田ちむチャン。彼女が後輩に伝えたいモータースポーツ愛とは?
 
 

RQインタビュー 2022 Vol.2 生田ちむ

Text:Yoshita Tomohiro
Photo:Tabuchi Satoru

 レースクイーンを目指すきっかけは様々だが、最近増えているのがモータースポーツが好きでレースクイーンを目指す人だ。コロナ禍前はプライベートで自身が担当していないカテゴリーの観戦のため、サーキットに足を運ぶという人もいるほど。

 現在も“モータースポーツ好き”で知られるレースクイーンはたくさんいる。なかでも熱狂的にハマっているのが、2022年もOwltech Ladyとして活動する生田ちむさんだ。
 

2022年も引き続きOwltech Ladyを務める生田ちむチャン


 
 2015年にレースクイーンデビューした生田さん。もともとモデルやコンパニオンの仕事をしている中で、レースクイーンのオーディションを受けている人の話を聞く機会があり、この仕事に興味を持ったという。

「一緒に仕事をしていた人のなかにレースクイーンのオーディションを受けている人がいて、いろいろ話を聞いているうちに興味をもって、踏み込んでみようと思いました。だから最初は『どういう世界なんだろう?』という興味は尽きなかったです!」

 そう笑顔で語り出した生田さん。そこからモータースポーツのことについても、自分で調べながら知識を深めていき、知れば知るほど“レースの魅力”に惹かれていったという。

「正直……『これはハマるぞ!』という感じでした(笑)。サーキットでもレース中はモニターの前に居座って、ずっと観ていましたね。それを遠くから見たファンの人たちも『あの子すごいな』と思われていたかも知れません。やっぱり、自分のチームのクルマが追い抜くところをみるとテンションが上がりますし、モニターに映るだけでも『イケイケ!』というふうになるので……(笑)。楽しいですね!」

「最近ではすっかり趣味のひとつになっていて、ついつい夢中になって応援してしまいます。2021シーズンでいうと、39号車が第5戦SUGOのQ1でトップタイムを出した時に、号泣してしまいました(苦笑)。ポールポジションじゃないから堪えなきゃと思っていたんですけど、ついつい感情移入して観てしまいますね」

 活動当初から自身のブログでレースの感想を綴っていた生田さんだが、徐々に“より多くの人にこの魅力を伝えたい”と思うようになり、レース前には見どころなどブログで紹介するなど、自身からの発信に力を入れるようになっていた。

 それが高じて、スーパーGTに関してはレースを終えて帰宅した後に、録画してあった中継をもとに“振り返り”をすることも日課になったという。

「この世界の楽しさをもっと多くの人に伝えたいなと思いました。最初の頃は、その時の感情をブログに書いていただけで、ちゃんとしたレースブログにはなっていませんでした。それこそ『音がすごい!』とかでしたけど、自分でいろいろ調べていくうちに、載せることも増えていったみたいな感じですね」

「やっぱり現地で観ていると、その時は気づかないこととか分からないことも多いので、レースが終わって家に帰ってから、録画していた中継をもう一度じっくり見たり、ネットに出ている記事も読んで勉強していました」

 そんな生田さんにレースの魅力を聞くと、いちばんに挙げたのはマシンのカッコよさだった。

「(魅力は)いっぱいあって、悩ましんですけど……。GTのマシンが走っている姿が、純粋に観ていてめちゃくちゃカッコイイなと思うんですよ。『何を普通なことを言っているんだ』と怒られるかもしれませんけど、生でマシンを見るとカッコいいですし、それだけでテンションが上がります。もちろん走っている姿は迫力があって、オーバーテイクもたくさんあるので、いつも興奮しています」

「あと、スーパーGTでは『こんなことがあるんだ!』ということが起きたりして、最後まで目が離せないですし……。挙げはじめたらきりがないくらい、たくさんの魅力があります!」

 シーズンを重ねるたびにレースにハマっていった生田さん。ついにはF1日本GPにも観戦に行くようになった。そこにはスーパーGTをはじめ日本国内のレースとは違う雰囲気があり、楽しむことができたという。

「F1は鈴鹿に2回くらい観に行きました! めちゃくちゃカッコよくて、ハマりますね。ひとりで観に行くということで、心細いところはあったんですけど、F1の雰囲気は“外国”みたいで、みんな仲間で盛り上がっていて、お祭りみたいな感じでした。それも、すごく居心地が良かったです」

 レースクイーンとしての活躍も著しく日本レースクイーン大賞では2017年から2019年に3年連続で大賞を受賞し、経験と実績を積んでいるのだが、その中で2021シーズンに新たな発見があった。それがGR86/BRZレースとの出会いだ。

 今まで観てきた規模の大きなレースとは違い、アマチュアドライバーも参戦するなど、参加型レースとして知られるカテゴリーなのだが、そこでのゆったりとした雰囲気も気に入っているという。

「86/BRZレースは、こじんまりとやっているレースなのかなという印象がありましたけど、いざ携わると、すごくアツいレースが繰り広げられていて、スーパーGTに参戦されているような豪華なドライバーさんもたくさん参戦されていて楽しいです」

「さらにパドックも“テント村”みたいな感じで、ドライバーさん同士の普段見られないリラックスした姿が見られて、スーパーGTではなかなか見られないような雰囲気がいいです。今、個人的にオススメしているレースのひとつですね」

 そのGR86/BRZレースでは、モデルやタレントとして芸能界で活躍している大原がおりさんと矢部美穂さんとともに2021シーズンの各サーキットをまわった。レースクイーンの経験としては生田さんの方が上ではあるが、ふたりの大先輩から学ぶことは多かったという。

 大原さんと矢部さんと一緒にやらさせていただいて、学ぶことが多かったです。最初のレースの時からすごいなと思っていたんですけど、日を重ねるごとに素晴らしい人だなと思いました。

「普段から、周りをすごく見ていらっしゃっていて、自分からどんどん声をかけたり、常に周りを気にかけていらっしゃる姿はすごいなと思いました。私自身もレースクイーンは何年かやらさせていただいていますが、新たなことを気づかされた1年でした」

「そこは私もやっていきたいなと思いました。今ではレースクイーンとしても人としても、おふたりのことは尊敬しています」

 またひとつ中身の濃いシーズンを過ごした生田さん。2022年もOwltech Ladyの継続が決まり、より視野を広げた活動と発信を心がけていきたいと、すでに新たな目標ができているようだった。

「いろいろなジャンルの人と関わる機会もあるので、そこで出会った人たちにレースのこととかレースクイーンのことをどんどん発信していけたらなと思っています」

「もうちょっと視野を広げて活動していきたいと思います。それで、ひとりでも多くの人がレースに興味を持ってくれて、ゆくゆくはサーキットに来て欲しいですね。そういうところも大切にしていきたいなと思います」

 2021年は、貴重な経験を積むことができた生田さん。2022年も引き続きOwltech Ladyを務めるのだが、相方がレースクイーン初挑戦の七瀬はるかさんとなり、初めて“先輩”という立場でサーキットに立つこととなる。

Owltech Ladyを務める生田ちむチャンと新人レースクイーンの七瀬はるかチャン

「今までは、どちらかというと先輩と組むことが多くて、まったく初めての子と組むのは私自身も初経験になります」

「どういう感じで、教えていったほうが良いのか、どうしたら楽しんでもらえるのかというのを……ずっと考えていますね。『このサイト見ておくと面白いいよ!』と、情報を共有したりしています」

「ただ、あまりやりすぎると“うるさいセンパイ”になってしまうので……(苦笑)。その加減が難しいなと思っています。でも、レースのことを知っているほうが絶対に楽しいですし、私も新鮮な気持ちで今シーズンに臨めています!」

 今年はコスチュームの色も一新され、気持ちも新たにしているという生田さん。しばらく続いていたコロナ禍の制限も少しずつ緩和方向に向かっており、より多くのファンと交流し、レースの魅力を発信していきたいと、意気込みを披露した。

「コロナ禍の制限も少しずつ和らいでいて、お客様の顔も近くで見られるようになってきました。これを機に皆さんとの交流が少しずつ増えていければなと思っています。(コロナ禍で)サーキットからちょっと離れていた方にも、また来てもらえるように、私自身も発信を頑張っていきたいですし、新しくモータースポーツに興味を持ってもらえる方が増えるような発信をしていきたいです」

「また私自身として、Owltech Ladyとして2年目になるので、先輩として後輩のはるかちゃんを支えつつ、1年間楽しく応援をしていきたいなと思っています!」

 トップレースクイーンのひとりとして今年もサーキットに立つ生田ちむさん。彼女の活躍に注目だ。
 

■2022コスチュームギャラリー/生田ちむ

 
■2022レースクイーンインタビュー
Vol.1 原あゆみ/「このチームでの活動を通して地元福島の魅力を伝えたい!」レースクイーン3年目原あゆみの新たな挑戦

2022/04/14  

「このチームでの活動を通して地元福島の魅力を伝えたい!」レースクイーン3年目原あゆみの新たな挑戦

カテゴリー: 

 2022シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。2022年第1回目のレースクイーンは、レースクイーン3年目となる原あゆみチャン。今年はリアライズガールズとしてスーパーGT、スーパーフォーミュラに登場するほか、「Team Fukushima」のレースクイーンとしてスーパー耐久シリーズにも参加します。地元福島のチームでレースクイーンを務める彼女が新たに感じた決意とは?
 
 

RQインタビュー 2022 Vol.1 原あゆみ

Text:Yoshita Tomohiro
Photo:Tabuchi Satoru

 2022年はスーパーGTとスーパーフォーミュラではリアライズガールズとして、スーパー耐久ではTeam Fukushimaレースクイーンとして活躍する原あゆみさん。

 昨年とは異なり複数のカテゴリーでレースクイーンを務めることになるのだが、特に自身の地元である“福島県”にゆかりのあるスーパー耐久での活動には、一際思い入れがあるようだ。

 2020年にレースクイーンデビューを果たした原さん。東京モーターショーでコンパニオンをしていた時、関係者に声をかけられたことが、モータースポーツ業界に入る最初のきっかけだったという。

「最初のきっかけは、東京モーターショーに出ていた時に、事務所のマネージャーさんに勧められたのがきっかけでした。その前からコンパニオンのお仕事をしていたのですが、一緒にやっている先輩がレースクイーンをされていて『カッコいいな』と思っていたんですけど、レースを観にいったことがなかったので……最初は『レースが好き!』というよりは『かわいいコスチュームを着たいな』という気持ちの方が大きかったですね」

「だから、実際に(レースの印象が)すごく変わりました! 昨年はスーパーGTだけでしたけど、本当に面白くて、もっとレースの魅力が広まってほしいなと思いましたね。レースの中継が地上波でなかったりするので、すごい残念だなと思いました。もうちょっといろいろ人に知ってほしいなと思いました」

 そう語る原さんだが、彼女がデビューした2020年は、ちょうど新型コロナウイルスの流行が始まり、スーパーGTでは感染防止対策として入場できる関係者を制限し、レースクイーンは前半4戦にわたってサーキットに立つことができなかった。そのため、原さんにとって1年目は「ほとんどサーキットに行けなかった」という印象が大きく、レースの魅力を知ったのは、2シーズン目となった2021年だった。

「昨年は全戦まわることができたのですが、そこでめちゃくちゃいろいろことを教えてもらいました。特に一緒に組んだ相方の相沢菜々子チャンのおかげで、すごくレースのことも勉強になりました。

「たぶん一緒じゃなかったら、いまだにわからないこともたくさんあったと思います。それこそ、礼儀とかもひとつひとつ教えてもらって、レースのことだけじゃなく、人として立ち居振る舞いなども教えてもらいました」
 

Team Fukushimaのレースクイーンを務める原あゆみチャン


 
 ますますレースの魅力にはまる原さんだが、2022年は新たにスーパー耐久シリーズでもレースクイーンを務める。そのチームは自身の出身地である福島県のチーム「Team Fukushima」だ。

 原さんは、このチームでの活動を通して、地元の魅力やモータースポーツの魅力を伝えていきたいと意気込んでいる。

「最初、このお話をいただいた時に『地元だ!』と思いました。福島の魅力を知らない人もたくさんいるとでしょうし、地震(東日本大震災)もあったので、復興のためにも少しでも何かできたら良いかなと思っています」

「福島の魅力を広めていきたいのと同時に、福島県内でもモータースポーツのことを知らない人は多いと思うので、県民の皆様にも広めていきたです」

 福島県といえば、2011年の東日本大震災で大きな被害を受けた地域で、このチームは震災からの復興の一環として、地元をもっと盛り上げていく狙いもあり、カーナンバーも「311」を使用している。原さんも当時は福島で被災し、様々な経験をしたという。

「ちょうど中学校の卒業式の日で、私の代が卒業ではなかったんですけど、式が終わって午後から部活のための準備をしていた時に地震がおきました。教室にいたんですけど、急に揺れて、みんなで急いで外に逃げました。その日はすごく晴れていて暖かかったんですけど、地震後に外に出たら風吹になっていて『これは地球が終わるんだ……』と思いました」

「私が住んでいた地域は福島のど真ん中のあたりで、津波とか原発の影響はそんなになかったんですけど、海側の方から避難とかで引っ越してきた友達もいました。今年で11年経ちましたけど、まだ家に帰れていない子もいます」

「最初とかは風評被害もありましたし、福島県外に引っ越しちゃった人とかもいました。もしかすると、遠くの地域の人とかの中に『福島はちょっと行かないほうがいい』という感じで思っていらっしゃった方もいたかもしれません。そういうのをなくすためにも、福島の魅力を伝えていけたら良いかなと思います」
 

開幕戦鈴鹿でチームを応援した原あゆみチャン


 
 震災から11年が経ったが、まだ完全に復興したとは言える状況ではないとのこと。それでも、福島県には語り尽くせないほどの魅力が詰まっている。

「福島は自然もすごく豊かだし、東京からも近いので、帰省しやすいですし、コロナが流行する前は日帰りで帰省していたこともありました。東京へ遊びにいくのも、気軽にとはいきませんが、友達と計画して週末に1泊とかで遊びに行くことはありました。だから、新幹線の駅もあるので、東京から福島に来るというのも、そんなにハードルは高くないのかなと思います」

「観光名所は大内宿ですね。その集合地帯があって、観光地ではあるんですけど、本当に昔のままの家が残っています。そこの食べられる“ねぎそば”はぜひ食べて欲しいですね! 1本のねぎを使ってお蕎麦を食べるという……ちょっと想像はつかないでしょうけど、私はオススメです!」

「あと、桃が有名です!桃と聞くと岡山や山梨を連想する人が多いと思いますが、福島は桃の収穫量が全国で2位に入るほどで、特に“あかつき”という桃が美味しいです。毎年、実家から送ってもらいます!」

「できれば、震災が起こる前以上に盛り上がってほしいなと思っています。そもそもの福島の魅力を、この活動を通して知っていただきたいです!」

 Team Fukushimaでの活動に、かなり気合いが入っている様子の原さんだが、同時にレースクイーン3年目を迎えるということで、“先輩”としての自覚も芽生えつつあるようだ。

「昨年はまわりに引っ張ってもらったというか、ついていくのに精一杯でした。今年はレースクイーン3年目になり、事務所には後輩の子も入ってきました。昨年までに学んだことを(後輩たちに)伝えていきたいですし、先輩として何かできることがあればいいなと思っています。あとはチーム福島のメンバーとして地元の魅力を発信しつつ、福島県内にもモータースポーツを広めて、この業界を盛り上げていきたいなと思います」

 新たなきっかけを得て、今シーズンの活動に向けて、より一層力が入っている様子の原さん。その活躍から、目が離せない。
 
 
■2022コスチュームギャラリー/原あゆみ

2022/01/21  

【日本RQ大賞インタビュー】悔し涙から感謝の涙へ……織田真実那、目標には届かずも特別賞を受賞「ステージに立てて良かった」

 
 
 2021年にサーキットで活躍した約400名のレースクイーンの中から、No.1レースクイーンを決めるMediBang日本レースクイーン大賞2021。1月15日に東京オートサロンのイベントホールステージで表彰式が行われ、大賞をはじめ各特別賞の発表と表彰が行われた。

 なかには念願の大賞受賞を果たし、ステージで嬉し涙を流すレースクイーンがいれば、各特別賞でステージに登壇するも、目標としていた大賞に手が届かず、悔し涙をみせるレースクイーンもいた。

 そのうちのひとりが、スーパーGTでは2021リアライズガールズ、スーパー耐久では2021D’staionフレッシュエンジェルズとして活躍した織田真実那さんだ。
 

実行委員会特別賞を受賞した織田真実那さん

実行委員会特別賞を受賞した織田真実那さん


 
『大賞は獲得できなかったと報告を受けてと、みんなにすごく協力してもらって、ギリギリまで頑張ってもらったのに、それでトロフィーも何も持って帰れないとなると……。事務所のマネージャーから励ましの言葉ももらったんですけど、何を言われても『うん。うん……』としか言葉がでてこなかったです」

 今回グランプリを目指して投票期間も必死に活動していた。しかし、残念ながら目標を叶えることはできなかった。

 その事実を知って、真っ先に連絡したのが、レースクイーンの同期であり、織田さんの大賞獲得を全力でサポートしていた中村比菜さんだった。

「今回、すごく応援してくれたおひなちゃん(中村比菜さん)に報告した時に、感情が溢れ出て大泣きしちゃいました。おひなちゃんも『本当に悲しい』ってなって、ふたりで大泣きしていました。本当に“絶望”みたいな雰囲気でしたね」

「おひなちゃんはチームが違うのに、自分のことのようになって、みんなに投票を呼びかけてくれました。同じチームのさくちゃん(林紗久羅さん)もいっぱい呼びかけてくれていたので……。賞を獲れなかったこと対して、自分が悲しいというよりも、こうして応援してくれたみんなに申し訳ないという気持ちが大きく出てきました」

 何より織田さんが気にしていたのが、応援してくれるファンのことだった。

「『楽しみだね』とか、『大丈夫だよ』って言ってもらったりして、みんな大賞を獲れると信じていたので、どうやって顔を向けていいのかという感じで『どうしよう……』ってなっていました」

「みんなが私のことを信じて、投票期間中もずっと応援してくれていました。もちろん私もみんなのことを信じていました。正直、自分的には出し切ったというくらいまで頑張って、『いけるかな?』って手応えもありました。だから、結果を聞いた時に『これは夢なのか?』と、信じられない気持ちでいました」

「もちろん、大賞を獲得された人たちは、みんなすごい素敵で大賞にもふさわしいし、当たり前だと思うんですけど、やっぱり自分でも手応えを感じていたから、余計に悔しいなと思いました」

 あまりにものショックで、ご飯が喉を通らなかったという織田さん。そんな時、実行委員会特別賞を受賞したという報せが、彼女のもとに舞い込んできた。

「特別賞の連絡をいただいた時は『みんなと頑張った証が、形として残るんだ!』と思ったら……嬉しかったですね」

「何より、あのステージに立って、みんなへの気持ちを伝えかったというのがいちばん強かったので、あそこに立たせてもらえることが本当にありがたいし、特別賞をいただいたことは感謝しかないです。正直、救われたなと思いました」

 そして、実行員会特別賞の受賞者として名前が呼ばれ、ファンの前に登場した織田さん。それまでは大賞を獲れなかった悔しさが心の中を支配していたが、一緒に走り抜け、応援してくれたファンの顔を見た瞬間、いろいろな想いが込み上げてきたという。

ステージに登壇した織田真実那さん

ステージに登壇した織田真実那さん

「コスチューム部門グランプリの表彰で立った時の景色と、個人で立った時とは……景色が全然違いました。想像よりも、みんながすごく近くにいるなと感じましたし、コスチューム部門は、すでにグランプリが発表されていてわかっていた結果だから、すごく嬉しいなという気持ちでいたんですけど、その後の特別賞は、感謝しかないです。やっぱり、みんなの顔を見ると……いろんな感情が出てしまいますね」

「私が特別賞でステージに登場した時に、みんなどう思うのかな……と。『よく頑張ったね』って思ってくれるのか、『こんなに応援したのに、大賞獲れなかったんだ……』と思われるのか……。正直、めちゃくちゃ怖かったです。もちろん、そんなことは思わないと信じていますけど、やっぱりいろいろなことを考えちゃいました」

「でも、いざステージに立ってみると、みんなの目を見て話すことができて、改めて、この機会を与えてもらって本当に良かったなと思います」

 大賞受賞者としてではないが、多くのファンが見守るステージに立って、感謝の気持ちを直接伝えることができたことで、織田さんの中でも心境に変化があった様子。約2カ月にわたる投票期間の中で、かけがえのない経験をすることができたと語る。

「この大賞で、学ぶことは多かったです。いつもは自分の気持ちをいうことが苦手で、『グランプリを獲りたい!』と言っても、まわりは『そう言っているだけで、どうせ獲れないんでしょ』と思われるんだろなと思っていたので、なかなか言うことができませんでした。だけど、こうして口に出すことも大事だということが今回わかりました」

「あと、ファンの皆さんとコミュニケーションをとることの大切さにも気づくことができました。毎日配信したりして、すごく大変ではあったんですけど、楽しかったですし、みんなのことをもっと知ることができて、みんなのことがもっと好きになりました。『私って、すごいありがたい場所にいるんだな』と再確認できた瞬間でした」

 2021年の日本レースクイーン大賞が終わり、織田さんの挑戦も一区切りを迎えることとなったが、心の奥底には“やっぱり大賞を獲りたい”という想いは消えていないようだ。

「でも、やっぱり……大賞は獲りたかったです。大賞に挑戦するのはこれが最後と決めて臨みましたが、今は『これで本当に終わっていいのか』という感じです。そこは、まだ自分の気持ちとの折り合いがついていない感じです」

「正直、今はまだ前向きに頑張るとは言えないですけど、これを乗り越えて、特別賞をいただけたことを誇りに思って、今年も前を向いて頑張っていきます」

「まず、2022年はチームのことをもっと考えたいなと思っています。どうしたら、チームの魅力を広められるのか? 私が力になれることは何かないか? と考えています」

「コロナ禍で私たちもサーキットでの仕事が減ってきているなから、何かさせてもらえること、お手伝いできることがあるんだったら、それを全力でお手伝いしたいなと思っています。今まで違う頑張り方で、過ごしていきたいですね」

 2022シーズンも、サーキットでの活躍が期待される織田さん。この日本レースクイーン大賞での得た経験が、きっと彼女をもっと成長させるきっかけとなるのかもしれない。

TEXT:Yoshita Tomohiro
 
■MediBang日本レースクイーン大賞表彰式ギャラリーはコチラ

2022/01/19  

【日本RQ大賞インタビュー】目標が叶った瞬間……念願のオートサロンステージに立った大賞受賞者たちの想い

 2年ぶりの開催となったMediBang日本レースクイーン大賞2021。ファン投票でその年の人気No.1レースクイーンを決定する恒例のイベントは、2カ月間の投票を期間を経て、1月15日に東京オートサロンのイベントホールで表彰式を実施。2021シーズンの国内トップカテゴリーで活躍したレースクイーンの中から5名の大賞受賞が選ばれた。

 2021年の大賞を獲得したのは、相沢菜々子さん、今井みどりさん、太田麻美さん、川瀬もえさん、安田七奈さんの5人。栄えある第11代日本レースクイーン大賞グランプリは川瀬もえさんが獲得。同一シーズンに新人部門グランプリと大賞グランプリに輝く快挙を成し遂げた。

 残念ながらグランプリ獲得とはならなかったが、他の4人も初めての大賞受賞となり、それぞれ持っている想いを、ステージ上で披露した。

【相沢菜々子】

 

2021年の日本レースクイーン大賞とテレビ東京賞を受賞した相沢菜々子さん

2021年の日本レースクイーン大賞とテレビ東京賞を受賞した相沢菜々子さん


 
 2021シーズンはスーパーGTでSTANLEYレースクイーンとして活躍した相沢さん。大賞のトロフィーを受け取ると、挨拶の冒頭では、サーキットでのスポンサーステージに立つかのように、チームのこと、スポンサーのことを紹介し、目標にしていた大賞を受賞した感想を語った。

「このステージでスポンサーPRをするというのが、私の目標だったんですけど……それができて嬉しいです。そして、今回応援してくださった皆様、ありがとうございます」

「『STANLEY初年度で1号車のレースクイーンとして“大賞を獲る”、“グランプリを目指す”』という過酷な道のりに、皆さんついてきてくださって、本当に感謝しております」

「レースクイーン1年目で何も分からない私にすべてのことを教えてくださったコントローラーさん。2年目、3年目、4年目とお世話になったTEAM KUNIMITSUの皆さん。そして、コロナ禍でもレースクイーンを立たせる選択をしてくださったSTANLEYの皆様、ATJの皆様、本当にたくさんの方々がレースを支えているんだなということを教えてもらった時間でした」

「4年目にもなると、レースに関わる裏側の皆様だったりとか、いろんな人の顔が見えてきて、そういった方々に支えられて、モータースポーツはできているんだなというのをすごく実感しております」

「たくさん迷惑をかけましたが……皆さんついてきてくださって、本当にありがとうございました! 私は、世界一幸せなレースクイーンです!」

 相沢さんは、特別賞であるテレビ東京賞も受賞し、満面の笑みを見せていたが、やはりいちばん欲しかったのは“グランプリ”の称号。相沢さんは、グランプリのトロフィーを受け取る川瀬もえさんの後ろで、大粒の涙を流していたが、表彰式終了後には会場に駆けつけてくれたファンに大きく手を振って、感謝の気持ちを伝えていた。

【今井みどり】

 

2021年の日本レースクイーン大賞を受賞した今井みどりさん

2021年の日本レースクイーン大賞を受賞した今井みどりさん


 
 2021シーズンは、スーパーGTでENEOS GIRLS、スーパーフォーミュラではルーキープリティとして活躍した今井みどりさん。3度目の日本レースクイーン大賞挑戦で、ついに大賞を獲得し、東京オートサロンのステージに立った。

 コロナ禍で、自身も苦労することも多く、ステージ上では感極まるシーンもあった。

「この日本レースクイーン大賞に挑戦するのは、今回で3度目です。2年目のオートサロンでは、このステージの下から見ていて『来年は絶対に大賞を獲りにいく!』と心に誓いました」

「ですが、その直後にコロナウィルスが流行してしまい、日本レースクイーン大賞も開催されず、サーキットにもなかなか行くことができず、思うような活動ができませんでした」

「環境も大きく変わって、大変なこともたくさんあったんですけど……どんな時も私の味方でいてくれて、温かく応援していただいた皆様に、本当にたくさん支えられました」

「思い返すと、レースクイーンデビューの年は、右も左も分からずに、ただ1年間が過ぎていってしまいましたけど、2年目からは自分なりにレースのことも勉強して、チームを精一杯応援することができて、レースクイーンとして素晴らしい経験をたくさんさせていただきました」

「この賞も、皆さんと一緒に勝ち取った賞で、私ひとりでは絶対に獲ることができませんでした。本当にありがとうございます。私の気持ちに応えてくれて、最後まで信じて応援してくださったファンの皆様は、私にとってかけがえのない大切な存在です」

 今井さんが2021年に務めたENEOS GIRLSは、かつてスーパーGTでは名門のひとつと言われたレースクイーンユニット。スポンサーであるENEOSが6年ぶりに復帰を果たし、その初代を務めることに重圧も感じていたという。

「2021年はENEOSさんが6年ぶりにスーパーGTに復帰されるということで、開幕前からすごく注目されていたチームでした。最初は不安もありましたけど、チームがすごくアットホームで、毎戦楽しかったです。レースではたくさんの感動や、悔しい思いをした時もあり、一喜一憂したシーズンを過ごさせていただきました」

「そんな素晴らしいシーズンの最後に、こうしてENEOS GIRLSが復活した記念すべき年に、こうして形を残すことができて、本当に良かったです。これからもレースの素晴らしい景色を、たくさんの方に発信していけるように頑張っていきます。本当にありがとうございました!」

【太田麻美】

 

2021年の日本レースクイーン大賞とMediBang賞を受賞した太田麻美さん

2021年の日本レースクイーン大賞とMediBang賞を受賞した太田麻美さん


 
 2021年はスーパーGTではKOBELCO GIRLSとして、スーパー耐久ではMEGA・LiFe Girlsとして活躍した太田麻美さん。レースクイーン6年目の集大成として臨んだ今回の日本レースクイーン大賞で大賞の5人に見事選ばれた。

「私はこのオートサロンのステージに立って、大賞を受賞することをずっと憧れ、6年間、毎年挑戦してきました。3年目には週刊プレイボーイ賞を受賞させていただきましたが、大賞にはいつも手が届かず、前回挑戦した時はファイナリストまでいって、そこから何も結果を残すことができなくて……オートサロンのステージを下から眺めていました」

 前回の結果に挫折し、一度は日本レースクイーン大賞への挑戦をやめることも考えたという太田さんだが、KOBELCO GIRLSの一員として、再挑戦を決意した。

「2020年にTGR TEAM SARDのレースクイーンを務めさせていただき、自分のためだけではなく、このチームのために私ができること……KOBELCO GIRLSとして、また頑張りたいと思い、6年間の集大成として日本RQ大賞に挑むことを決めました」

「ファンの皆様から『今年こそ、絶対に大賞を獲ろうね』と言ってくださったり、『同じ目標に向かって一緒に頑張れることは、すごく幸せなことなんだよ』と温かいお言葉をいただき、また自分を奮い立たせることができました」

「いつも自分のことのように一生懸命応援してくださるファンの皆様。やっとこの大賞をつかむことができて、本当に嬉しいです」

「そして、2020年にSARD初のコスチュームグランプリを受賞させていただきました。その賞に続き、私もレースクイーン大賞を受賞させていただいたことを、とても誇りに思います」

 太田さんは大賞に加えて、MediBang賞も獲得。今後は“日本レースクイーン大賞受賞者として”さらなる活躍を誓った。

「大賞を受賞できたことを誇りに、これからもレースクイーンの活動をしていきます。そして、レースクイーンは夢があって、素晴らしいということを、もっとたくさんの方に伝えていけるように、これからも精一杯がんばります」

「今まで6年間挑戦して、たくさん悔し涙をながしてきました。もうレースクイーンをやめようと思ったことも、何度もありました。だけど……諦めないで続けてきて良かったと、心から思います」

「本当に皆様のおかげでここまで来ることができました。6年間の集大成でこの景色を見せてくださって、本当にありがとうございました!」

【安田七奈】

 

2021年の日本レースクイーン大賞と東京中日スポーツ賞を受賞した安田七奈さん

2021年の日本レースクイーン大賞と東京中日スポーツ賞を受賞した安田七奈さん


 
 2021年はスーパーGTでWedsSport Racing Galsとして、スーパー耐久ではMEGA・LiFe Girlsとして活躍した安田七奈さん。彼女にとっても、大賞受賞は夢であり目標だった。

 ステージに登場しトロフィーを受け取ると、それまで胸の内に秘めていた想いが一気にこみ上げる。

「ずっと、この景色が見たかったです……。ここに来るまで長く時間がかかってしまい、応援してくれるファンのみんなには、苦労をかけました。でも、長く時間がかかった分、たくさんの出会いがあり、みんなの絆が深まり、今日ここに立てたのだと思います。みんなのおかげです、本当にありがとうございます!」

「そして、大好きな19号車WedsSport BANDOHのレースクイーンとして受賞できたことを幸せに思います。チームの先輩である2013年グランプリの佐野真彩さんに憧れて、このレースクイーン大賞のステージをずっと目指してきました。まあやん(佐野さん)と同じステージに立てる日が来るなんて、夢のようです」

 そう涙ながらに語った安田さん。彼女もコロナ禍で様々な苦労をしてきたというが、その時に大きな支えになってくれたのが、応援してくれたファンであり、スーパーGTで所属したTGR TEAM WedsSport BANDOHだった。

「一昨年、新型コロナウイルスの影響で、スーパーGTの開催が延期され、さらに開幕当初もレースクイーンがサーキットに行けなくなりました。誰かが『レースクイーンがいなくても、レースができる』『レースクイーンはもういらないんじゃないか』と言い出したらどうしようと……とても不安でした」

「でも、そんな不安を真っ先に払ってくれたのが、我らがマサ監督(坂東正敬監督)でした。バンドウのYouTubeチャンネルを立ち上げ、特集を組んでくださったり、YouTubeライブにも出演させてくれました。Wedsさんは仕事が激減した私たちのことを思い、グッズ制作をしてくださいました」

「19号車のファンの応援は、とにかくアツい!ということは有名な話ですが、私はこの時に、その理由を知りました。マサ監督やウェッズさんが、温かい愛で、時にはアツ苦しいほどの愛で、みんなをチームの一員に巻き込んでくれるんです」

「チームのアツい心が、みんなの心に火をつけて、さらにアツい想いを持ったファンを生むんです。『このチームに尽くしたい』と、きっと19号車に触れ合った人は、みんなそう思います。実際に私が、そのうちの1人です。これからも、19号車TGR TEAM WedsSport BANDOHの応援をよろしくお願いします」

「最後になりますが、私はこれからも、みんなの心の火を絶やさぬよう、レースクイーンとしてサーキットに立ち、ひとりでも多くの人を、モータースポーツの虜にできるよう、頑張ってまいります。みんな、これからもなーちゃのことをよろしくお願いします!」

 安田さんは大賞の他に東京中日スポーツ賞も受賞し、早速「みんな、東京中日スポーツ買ってね!」と元気よく挨拶するなど、持ち前の明るさで日本レースクイーン大賞のステージを彩っていた。

 それぞれの想いが語られたMediBang!日本レースクイーン大賞2021のステージ。新型コロナウィルス感染防止対策ということで、これまでのような声援がイベントホール内に響き渡ることはなかったが、随所で暖かい拍手に包まれるなど、随所で会場が一体となっている雰囲気を感じ取ることができた時間だった。

TEXT:Yoshita Tomohiro
 
■MediBang日本レースクイーン大賞表彰式ギャラリーはコチラ

2022/01/19  

【日本RQ大賞グランプリインタビュー】「日本一のレースクイーンになる!」“新女王”川瀬もえの秘めたる想いと新たな決意


 
 
 2年ぶりに開催となったファン投票でその年の人気No.1レースクイーンを決めるMediBang日本レースクイーン大賞2021。

 2カ月間に渡る投票期間を終え、1月15日に東京オートサロンのイベンホールステージで表彰式が実施。相沢菜々子さん、今井みどりさん、太田麻美さん、川瀬もえさん、安田七奈さんの5人が2021年の大賞を獲得した。

 そして、5人の中から栄えある第11代グランプリに輝いたのは、2021年にレースクイーンデビューを果たし、Pacific Fairiesとして活動した川瀬もえさんだった。

 同一シーズンに新人部門グランプリと大賞グランプリの二冠を勝ち取るという、日本レースクイーン大賞史上初めてとなる快挙を成し遂げた川瀬さん。

 そこには“キラキラしたレースクイーンがたくさんいるということを、もっと多くの人に知ってもらいたい”、“レース業界をもっと盛り上げたい”という、彼女の中に秘められた確固たる信念と決意があった。

■大きなプレッシャーから解き放たれた瞬間

 

グランプリ発表で自身の名前を聞いた川瀬もえさん

グランプリ発表で自身の名前を聞いた川瀬もえさん


 
「私の名前が呼ばれた瞬間……『よかった!』って思いました。それは『やったー!』というのとは少し違くて、私なりにこの2カ月間は本当にできることをやったと思いますし、全力でこのレースクイーン大賞と向き合ってやってきたという覚悟がありました。ここまでやってきた思いがあるから、『やってきて良かった!』というのが、最初に感じたことでした」

 グランプリ発表で自分の名前が呼ばれた時にそう感じたという川瀬さん。表彰式では、初めて経験する東京オートサロンのステージで堂々とスピーチをしている印象を受けたが、投票期間中は様々なプレッシャーと闘う日々が続いたようだ。

「新人レースクイーンなのに大賞に出るというプレッシャーはもちろんありましたし、Pacificがプロデュースするレースクイーンユニットの中からは、私だけがエントリーしていて、みんなの想いも背負っていました。さらに所属事務所のゼロイチファミリアから出ているのも私だけでした」

「本当にたくさんのプレッシャーがあったし、今まで新人グランプリと大賞グランプリをダブル受賞した人はいないので、それだけ難しいことなんじゃないかとか……投票期間中は気弱になってしまったこともありました」

「でも、やっぱり弱っている時には、私を応援してくださっている皆さんが、常に励ましてくれたり、背中を改めて押してくれたりして、気持ちを持ち直すことができました。皆さんにずっと支えてもらい、応援してもらった……本当に濃密な2カ月間でした」
 

■ただひとり、新人として臨んだファイナルステージ

 

先代の川村那月さんよりグランプリのトロフィーを受け取る川瀬もえさん

先代の川村那月さんよりグランプリのトロフィーを受け取る川瀬もえさん


 
 今回の日本レースクイーン大賞では、ノミネートされた50名を対象にファーストステージの投票が行われ、ファイナリスト20名を選出。ファイナリストは、川瀬さんだけが“新人レースクイーン”という状況だった。

 ファイナリストたちがライブ配信番組で投票を呼び掛けるPR放送では、先輩レースクイーンたちの様々な想いに触れ、そこで川瀬さんはグランプリ獲得に向けた決意を新たにしていた。

「PR放送の20人の中で、新人レースクイーンは私ひとりだけでした。ここに入らせてもらった以上は、絶対に誰よりも頑張って、結果を作らないと何にもならないなと思ったし、他の皆さんには何年も積み重ねてきたものがあって、PR放送の時に改めて『皆さん、こういう思いで挑戦されているんだな』ということも感じました」

「その上で、私は私でどうしてもグランプリが欲しいと思ったし、『前人未到の挑戦、新たな伝説を作りたい!』という意思がありました。まわりがどうとかではなくて、とにかく自分の目標とか意思を大事にしようと思いました」

「それに他のレースクイーンさんが、大賞獲得のためにみんな真剣なのに、私がパッと入っていい加減なことをやるというのは絶対にダメだと思っていました。だからこそ本気でした」

「他のレースクイーンさんのように3年、4年、5年と積み上げたキャリアが私にはありません。その分、まわりの5倍も6倍も頑張らないといけないなと思っていました」

 新人レースクイーンとしてグランプリを獲得するためには並々ならぬ努力が必要だということを理解していた川瀬さん。投票期間中は、SNSでの投票呼びかけはもちろんのこと、レースクイーン以外の仕事に行った時の発信に、一段と力を入れていた。

「私は日本レースクイーン大賞という賞レース自体を盛り上げて、みんなが注目するイベントにしたかったんです」

「ラジオ番組にゲスト出演させてもらった時に、レースクイーンの仕事内容とか、レースクイーン大賞のことについて話をさせてもらうなど、他のメディアにで“レースクイーンのお仕事”を発信するということを意識していました」

「モータースポーツに関わりがないメディアでお話をして思ったことが、レースクイーンがサーキットで何をしているのかを、皆さん知らないということでした。そこで初歩のところからひとつずつ話していって、興味を持ってもらって『レースクイーンの日本一を決める賞があるんだ』とかを知ってもらう……。そういう感じで、この2カ月間動いていました」

「私がモータースポーツ界以外のところで“レースクイーン”というキーワードを出して話をすることで『面白いな!』と思ってくれたら、儲け物だなと……。実際に『レースクイーンが何をしているのかまったく知らなかったから、すごく面白かった!』という感想を視聴者さんからいただくこともありました」
 

■“日本一のレースクイーンになる”ことにこだわった理由

 

ステージでグランプリ獲得の思いを語る川瀬もえさん

ステージでグランプリ獲得の思いを語る川瀬もえさん


 
 こうしたひとつひとつの活動や努力が身を結び、初の快挙を成し遂げた川瀬さん。“普段からモータースポーツを知らない人に、レースクイーンの存在と魅力を知ってもらう”ということが、彼女が日本一のレースクイーンとなり、今後実現させていきたい目標のひとつでもある。

「この業界を盛り上げたいと思っていますが、その方法はいろいろあると思っています。私がレースクイーンとしての活動を頑張ることはもちろんなんですけど、それに加えて他のメディアとか、他の媒体で活躍していく姿をみせていくことが、結果的にレースの世界に還元できると思っています。もっと外に発信していくということをレースクイーン単体でもできるようになっていきたいなと思っています」

「そうやって私が活動の場を広げていくことが、これからレースクイーンになりたいなと思う人を作っていくと思うし、『レースクイーンって、キラキラしていて、こういう可能性もあるんだ!』ということを、証明していけるような……そういうレースクイーンになりたいです」

「正直、コロナ禍になって『レースクイーンって、もう必要ないんじゃない?』みたいな空気になりつつあります。でも、キラキラしているレースクイーンがサーキットにいて欲しいし『レースクイーンって必要だよね』というきっかけを作りたいなと思っています!」
 

■これで終わりではなく、ここからが始まり

 川瀬さんは、レースクイーンとしてモータースポーツに携わった経験は、まだ1年のみ。今はコロナ禍で様々な制限があるのだが、その中でもレースの魅力や一丸となって戦うチームを間近にみて、日に日に興味が湧いているという。

「2021年は真剣にどれもやらせてもらって、とても充実した1年間だったと思うし、シーズンを通して仲間たちとの絆も深まりました。私自身、まだまだ知らないこともありますが、レースの世界には、いろいろな面白さがあると思っています」

「それを私ができる方法で、レースのことをまったく知らない人や、別の界隈の人たちに、私をきっかけにしてその魅力を届けていきたいです」

「この日本レースクイーン大賞が10年以上続いてきて、その中に新人の私が今回グランプリを獲ったことで、ひとつ歴史を変わり、新しい風を吹かせられるんじゃないかなと思っています」

「もちろん、グランプリをいただいたわけですから、レースクイーンの代表として、ひとつひとつの行動も気をつけて、2022シーズンからは“日本一のレースクイーン”として、私にできることをやっていき、ますます活躍していきたいです!」と目を輝かせて語る。
 日本レースクイーン大賞に挑むにあたって「日本一のレースクイーンになる!」、「新たな伝説を作る!」と公言していた川瀬さん。第11代グランプリに選ばれたことで、結果としては叶い、ひとつの挑戦は終わった。

 だが、川瀬さん自身はこれで満足している様子は一切なく、力強く語ってくれた「モータースポーツ業界を盛り上げたい」という新たな目標に向かって“日本一のレースクイーン”の挑戦が始まっていく。

 史上初の同年二冠という快挙は成し遂げられたが、“新たな伝説”が作られていくのは、きっとこれからなのだろう。その伝説がどのようにして作り上げられていくのか……今後も川瀬もえさんの活躍から、目が離せない。
 

2021年のMediBang日本レースクイーン大賞グランプリに輝いた川瀬もえさん

2021年のMediBang日本レースクイーン大賞グランプリに輝いた川瀬もえさん


 
TEXT:Yoshita Tomohiro
 
■MediBang日本レースクイーン大賞表彰式ギャラリーはコチラ

2021/12/30  

日本レースクイーン大賞2021新人部門グランプリの川瀬もえが語る“レースの魅力”「知れば知るほど面白い!」

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 2021シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。第18回は、6・7月の日本レースクイーン大賞2021新人部門でグランプリを獲得した川瀬もえチャンが登場。彼女が感じたレースクイーンの魅力とは?
 
 

RQインタビュー 2021 Vol.18 川瀬もえ

Text:Yoshita Tomohiro
Photo:Tabuchi Satoru,Yoshida Shigenobu
 
 
 2021年の日本レースクイーン大賞新人部門で見事グランプリを獲得したPacific Fairiesの川瀬もえさん。憧れの先輩の背中を追いかけ、確固たる目標を掲げてレースクイーンとしての活動に力を注いでいる。

 2021年シーズン、Pacific Fairiesのとしてレースクイーンデビューを果たした川瀬さん。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、サーキット内でのイベントが厳しく制限され、応援して頂いている方と直接触れ合う機会はなかったが、7月に行われた日本レースクイーン大賞2021新人部門での投票の際は、応援して頂いている方々と一体になって最後まで頑張ることができたという。
 

グランプリ受賞の想いを語る川瀬もえチャン

グランプリ受賞の想いを語る川瀬もえチャン


 

「新人部門の投票は全体で1カ月間で、長かったし、大変なこともあったんですけど、振り返ってみると、みんなでひとつの目標に向かって、応援してくれているみんなのために頑張れた1カ月間は……すごい青春みたいで楽しかったなと思います」

「応援してくれた人たちの熱量が本当に高くて、皆さんにここまで押し上げてもらったなと感じています。すごく貴重な体験をさせてもらいました」

 新人グランプリ獲得の感想をこのように振り返った川瀬さん。だが、本人はスーパーGTの現場に興味を持つきっかけとなり、自身でも憧れの存在である“先輩”川崎あやさんの功績を追いかけたいと、さらに高い目標を抱いている。

「パシフィックのレースクイーンの先輩には川崎あやさんがいるんですけど、あやさんが現役時代にPacific Fairiesが新人部門、コスチューム部門、そして日本レースクイーン大賞でグランプリを獲得し三冠を獲ったんですよ。それって、あやさんたちしかでていないことです。なので少しでも、あやさんに近づきたいという思いがありました」

「最初の頃は新人部門のグランプリを獲りたいとかは最初から思っていなかったんですけど、すごい先輩が身近にいて、その先輩の背中を追いかけているうちに……(目標が)そうなった感じです」

 川崎さんとは、プライベートでも交流があるという川瀬さん。そこでスーパーGTの話も聞き、ますます興味が湧いたという。

「あやさんから、コロナ禍前のサーキットが、どれだけ楽しかったのかをよく聞きました! 早く、そういうサーキットが味わえるようになりたいなと思うし、GTのレースクイーンをやっていた人でないとわからないこともあるので、それを自分に近い人から話を聞けるのはすごく嬉しいなと思います」

 2021年は様々な制限がありコロナ前のようなピットウォークやグリッドウォークは実施されていないが、川瀬さんは今年初めて現場でみたスーパーGTのレースの魅力に取り憑かれている様子だ。

「もともとクルマにすごく興味があった方ではなくて『クルマ=乗り物』という感覚でしかありませんでした。でも、スーパーGTとか、クルマの大きなイベントは、たくさんの人が集まって、なかには遠くからはるばる来る人もいるほどのイベントです」

「その理由が、自分が間近で見させてもらって、やっとわかりました。ルールもある程度教えてもらいながらレースを見ると、より楽しく見られるし、やっぱり現場ならではの風、音、匂いとか……そういうのがあると、本当に面白いんだなと思いました」

「あと、私は普段から水色とか青とかが好きで、サーキットの中継映像で9号車パシフィックの青いクルマが映ると嬉しいですね。いっぱいカメラに抜かれてほしいなと思います!」

 Pacific Fairiesが応援するPACIFIC NAC CARGUY Ferrariは、シーズン中に何度か上位に食い込むレースを見せたが、その中でも注目を集めたのが、川瀬さんがグリッドボードを担当した8月の第3戦鈴鹿。特にレース前半は手に汗握るトップ争いを繰り広げた。

「私が印象に残っているのが、8月の鈴鹿大会の時です。スタート位置が5番手で、バトルをしているところとかも、ずっと映っていたので、すごく嬉しかったですし、ハラハラドキドキしながら応援していました」

「その時は、みんな目をウルウルさせて、祈りながらモニターを見つめていました(笑)。みんなが仲間と言う感じで、ひとつになって応援している感じで、その雰囲気がすごくいいなと思いました」

「あと、その時はグリッドボードをやらせてもらって、すごく暑かったんですけど……(苦笑)。パシフィックを代表して立たせてもらっているなという責任感はありました」

「コロナ禍でレースクイーンも全員がサーキットに行けるわけではないですし、グリッドも確実にやれるわけはないです。その中で、鈴鹿サーキットという素晴らしい場所でグリッドを担当させてもらったのは良かったですし、スタート位置も良かったので、良い経験になりました」

「あとは、いつも応援して下さっている方が作ってくださった横断幕もすごく嬉しくて、いつも(自分の横断幕を)探してしまいます。いつも応援して頂いている皆さんから愛されているなって感じました!」

「レースクイーンをやるまで知らなかった楽しさとか、面白さみたいなことをたくさん経験できています。コロナ禍で制限はあるけど、いろいろ教えてもらって知ることができているので、すごく良い環境に居させてもらっているなと思います」

「コロナ禍で制限がかかっているぶん、状況が良くなって制限がなくなった時は、もっと楽しいんだろうなという期待も膨らんでいます。まだまだ“楽しみ!”という気持ちが大きいです!」

 モータースポーツでは1台のマシンに多くの人が携わり、そこに多くの人が期待をかけ、声援を贈っている。そんな“みんなでひとつの目標に向かって頑張ること”を経験し、川瀬さん自身もレースクイーンの活動を通して、様々なことを学んでいるという。

「みんなと一緒に何かをやらせてもらうのって、こういうお仕事が初めてなんです。だから、ひとつの目標を目指して、みんなで応援したり、何かをするのって、すごく楽しいということを教えてもらった気がします」

「新人部門グランプリも、私が獲ったというよりも、応援してくれている方みんなと一緒に獲ったという感じでいます。だから、『新人賞は自分のものだ』という感覚はあまりありません。これも、ひとつのチームになって、みんなで頑張れたなと思っています」

「パシフィックレーシングの魅力はクルマもそうですけど、レースクイーンも、そのひとつだと思っています。私はパシフィックのレースクイーンは日本で一番と言うふうになりたいなと思っています。だから“レースクイーンで三冠を獲りたい”というのが、今の目標です」

 タレントとして注目を浴びていた川瀬さん。2021年にレースクイーンデビューし、新人部門グランプリを獲得したことで、スーパーGTのパドックでも一段と注目を集めるようになった。

 彼女の次の目標は、MediBang日本レースクイーン大賞2021でグランプリを獲得することだ。

「新人ながらファイナリストに残らせていただいたからには、必ず結果として残していきたいと思っています。Pacific Fairiesの一員として獲れたレースクイーン大賞だったと思えるように、ここから全力で頑張っていきたいです」と意気込みを語っている。
 
■2021コスチュームギャラリー/川瀬もえ


 
 
■2021レースクイーンインタビュー
Vol.17 中村比菜/“自分のため”から“チームのため”へ……中村比菜が5年間のRQ生活で変わった心境と名門SARDへの想い
Vol.16 名取くるみ/父の影響でレースクイーンへ。日本RQ大賞新人部門受賞の名取くるみ「もっと経験を積んで、いろんな人に知ってもらいたい!」
Vol.15 宮瀬七海/まさに“勝利の女神”という活躍ぶりの宮瀬七海「RQ1年目の私に教えてくあげたいくらい!」
Vol.14 荒井つかさ/レーシングミクサポーターズと言えば“つっつ”。9年連続で務める荒井つかさ「ミクサポは私にとって第二の青春!」
Vol.13 鈴木志歩/レースファンからレースクイーン。そしてマネージャーにも挑戦する鈴木志歩「毎週末が楽しい!」
Vol.12 太田麻美/レースクイーンコスチュームはもうひとりの自分になれる……太田麻美が語るコスチューム姿でのこだわり
Vol.11 霧島聖子/憧れのキャラクターになりきるため、応援するチームが勝利を手にするため……霧島聖子が語る“プロとしてのこだわり”
Vol.10 阿比留あんな/“アイドルになる”という夢をサーキットで叶えた阿比留あんな「私にとって最高のポジション!」
Vol.9 安田七奈/「今の私があるのはドリエンのおかげ……」安田七奈が明かした憧れのチーム加入への道のり
Vol.8 近藤みやび/コロナ禍で自問自答したRQの存在意義……「日本のモータースポーツを盛り上げたい!」近藤みやびの秘めたる想い
Vol.7 小越しほみ/体調不良を乗り越え、もう一度サーキットへ……小越しほみ「ファンの皆さんがずっと励ましてくれたから、また帰ってきたかった」
Vol.6 あのん/今ではレースの魅力にどっぷり! 2020年の日本RQ新人部門グランプリあのん「ファンの皆さんにもレースを楽しんでほしい」
Vol.5 綾瀬まお/コスプレイヤーからレースクイーンへ……綾瀬まおが語るRQの難しさとレースの魅力
Vol.4 引地裕美/憧れだった舞台に自分が立つ……フレッシュエンジェルズ2年目の引地裕美が常に心がけていること
Vol.3 相沢菜々子/後輩から先輩へ……相沢菜々子が迎える“心機一転”の2021年と“あの時の想い”
Vol.2 桃原美奈/あの“レジェンドレースクイーン”桃原美奈が限定で現役復帰「多くの人にレースの魅力を伝えたい」
Vol.1 林紗久羅/ファンとチームの架け橋に……RQ歴10年目の林紗久羅が“大切にしていること”

2021/12/09  

“自分のため”から“チームのため”へ……中村比菜が5年間のRQ生活で変わった心境と名門SARDへの想い

カテゴリー: 

 今シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。第17回は、2021年でレースクイーン卒業を発表した中村比菜チャンが登場。5年間のレースクイーン活動で感じた想いとは?
 
 

RQインタビュー 2021 Vol.17 中村比菜

Text:Yoshita Tomohiro
Photo:Tabuchi Satoru
 
 今シーズンもスーパーGTの舞台でレースクイーンとして活躍中の中村比菜さん。デビューイヤーからD’stationフレッシュエンジェルズのメンバーを務め、今ではTGR TEAM SARDを応援するKOBELCO GIRLSの“顔”として定着している。
 
 スーパーGT最終戦前に自身のTwitterで今シーズン限りでのレースクイーン卒業を発表。レースクイーンとして最後のサーキットを笑顔と涙で終えた。
 

2019年からKOBELCO GIRLSを務める中村比菜チャン

2019年からKOBELCO GIRLSを務める中村比菜チャン


  
 この5年間は、“自分のために頑張る”ということから“チームのため、仲間のために何かをしたい”と様々な心境の変化があったようだ。
 
 もともとは、プロ野球の横浜DeNAベイスターズでチアリーダーとして活躍していた中村さん。コンパニオンとして出演した東京オートサロンで“歌って踊れるレースクイーン”を見たのが、レースクイーンデビューの最初のきっかけだったという。
 
「サーキットでも、歌って踊れるアイドルがいるというのを、東京オートサロンの時に初めて知りました。レースクイーンになると、地方に行って歌って踊ることができるので素敵だなと思いました。レースクイーンになりたいというよりは、そういうお仕事がしたかったので、オーディションを受けました」
 
「アイドル志望みたいな感じではあるんですけど、“応援すること”も大好きなので、チアリーダーの時もベイスターズを本気で応援していました。モータースポーツもそういうところが似ているなと思いました」
 
“歌って踊れるレースクイーン”を目指した中村さん。早速オーディションに挑戦し、見事合格したのがRQ界でトップユニットとして知られているD’stationフレッシュエンジェルズだった。
 
「当時のフレエン(フレッシュエンジェルズ)のメンバーは、レースクイーン大賞を獲る方たちばかりだったので、まだ新人で何の賞もとったことがない私が入れるとは思っていなかったんです。まさから1年目からフレエンになれるとは思いませんでした!」
 
 そう当時のことを振り返る中村さん。期待に膨らんだレースクイーンデビュー戦だったが、そこに待っていたのは“過酷な現実”だった。
 
「ベイスターズ時代と違って、レースクイーンひとりひとりのファンが多くて、その時は4人メンバーだったんですけど、私以外のメンバーは、個々のファンがすごく多かったんです。2日間を終えてサーキットを出るときに、みんなはファンからいただいた大量のお土産を持っているのに、私がもらえたのはチョコレートふたつだけでした」
 
「最初の頃はサーキット内で移動する際も、他の人たちはファンの人たちに囲まれているのに、私はひとりぼっちで歩いていました。それがあまりにもショックで……。私の初めてのサーキットの印象は、それに支配されていますね(苦笑)」
 
「あまりにも寂し過ぎて、『どなたか、面倒を見てくれませんか……?』みたいな感じで、1年目の時に“おひな隊”を結成したんですよ。そうしたら、徐々に応援してくれる人が増えて、初期の頃からの“おひな隊メンバー”が今もずっと応援してくれています」
 
 ファンが徐々に増えていき、2017年の日本レースクイーン大賞新人部門では準グランプリを獲得。さらに翌シーズンの日本レースクイーン大賞2018では、クリッカー賞と福岡アジアコレクション賞を獲得するなど、数々の実績を残していった。
 
 しかし、彼女自身の中では“いちばんを獲れなかった”という悔しさが全面に出ていた。
 
「新人部門の授賞式の時、準グランプリで名前が呼ばれた時は一気に血の気が引いていったのを覚えています。応援してくれた人たちに申し訳ないなと思いました。みんなが一生懸命『グランプリを獲ってほしい』と応援してくれていたので、それが叶わなかったのが悔しくて、悲しくて……」
 
「2年目の時もレースクイーン大賞の5人の中に入りたくて頑張っていました。結果、クリッカー賞と福岡アジアコレクション賞をいただくことはできたんですけど……その時の本音としてはすごく悔しかったです」
 
「それでクリッカー賞の表彰を受けて、ステージ上で『悔しい』って言ったら、まわりからすごく怒られました。“おひな隊”の人たちからもめちゃくちゃ怒られて『クリッカー賞に選んでくれた方に失礼でしょ!』『悔しいって言っちゃダメだよ!』と、たくさん言われました」
 
「その時に改めて(大賞の)5人の中に入るための力量だけじゃなくて、精神的な部分も自分は備わっていなかったなと思いました。レースクイーンとしてスポンサー様のイメージを崩さないために、自分自身がもっとしっかりしないといけないなと思いました」
 
「だから3年目は、もう少し完璧な状態でレースクイーン大賞を目指そうと心に決めました」
 
 そう決意して挑んだレースクイーン3年目。中村さんは、KOBELCO GIRLSに就任する。実はTEAM SARD加入時には、こんなエピソードがあった。
 
「お父さんがF1がすごく好きなんです。昔、地上波でF1の中継をしていた時に、夜中に一緒に観ていました。ヘイキ(コバライネン)選手のことも応援していました。まさか、こうして傘をさせる日が来るとは思ってもみませんでしたね!」
 
「だからSARDのレースクイーンに決まった時は、真っ先にお父さんに報告しなきゃ!ってなりました。お父さんもサーキットに来てくれて、ヘイキ選手に傘をさす姿を見て喜んでくれていたので、よかったです」
 
「あとは……SARDのレースクイーンなので大きな声では言えないんですが……(苦笑)。ジェンソン・バトン選手も大好きで、当時(写真を)額に入れて飾っていたんですよ! だから、バトン選手がスーパーGTに来た時もすごくビックリしました。改めてレースクイーンをやっていて、良かったなと思いましたね」
 
 KOBELCO GIRLSとして活動した中村さんは、名門SARDのアットホームなチームの雰囲気にも影響され、次第に“自分のため”から“チームのため”という意識が強くなっていく。
 
「フレエンにいた時の2年間は、自分のことでいっぱいいっぱいだったんですけど、SARDに来てからは『チームを応援したい』『チームのために何かをしたい』という気持ちが強くなりました」
 
 だから、サーキットでSARDのピットシャツを着てくれる人気にしたいなと思いましたし、自分が広告塔になるわけだから、もっとしっかりしなきゃなと強く思うようになりました」
 
「そこで、けっこう変わりました。ちょうどSARDに入った年が、レースクイーンに対する考え方が大きく変わったタイミングでしたね」
 
「同じSARDのレースクイーンだったまっち(清瀬まちさん)と、こっとん(はらことはさん)にも、すごく助けてもらいました。レースクイーン3年目なのに、レースのことが全然わかっていませんでした」
 
「それこそ『セーフティカーって、何?』という状態で、ふたりに良く質問していたんですけど、(無知なことを)一切笑うことはなく、すごく丁寧に答えてくれました。だから、3年目は“みんな仲間”という感じが強かったです」
 
「ふたりのおかげで、どんどんレースにのめり込んで、より力を入れて応援するようになって、39号車が優勝した時は、毎回大号泣でしたね(笑)」
 
 この2019年には、目標としていた日本レースクイーン大賞を受賞し、テレビ東京賞にも選ばれた中村さん。もちろん、彼女がデビューした時から望んでいた結果だったのだが、彼女の心の中は次なる目標である“チームへの恩返し”のための行動が始まっていた。それが、レースクイーンコスチュームの人気投票である日本レースクイーン大賞コスチューム部門でのSARD初戴冠だ。
 
「SARDがコスチュームグランプリを一度も獲ったことがないと知っていました。長い歴史があって有名なレースクイーンさんが何人も務めているのに、グランプリを獲ったことがなかったから“絶対に獲りたい!”と思って、みんなで頑張りました」
 
「私はSARDに入った1年目の時に体調不良で、十分に業務ができない時があったんですけど、それでも2年目の継続をいただいて……仲間として私のことを選んで使ってくれていたので、このチームに何としても恩返しがしたいと常に思っていました」
 
 その想いが形となり、KOBELCO GIRLS/SARDイメージガールは、2020年の日本レースクイーン大賞コスチューム部門で見事グランプリを獲得する。
 
コスチューム部門グランプリを獲得し涙を流す中村比菜チャン

コスチューム部門グランプリを獲得し涙を流す中村比菜チャン


 
「やっぱりコスチュームグランプリを獲ると、そのチームのレースクイーンになりたいと思う子が増えるんですよね。女の子にもSARDの良さをもっと伝えられたらなと思って、頑張りました。実際にSARDのレースクイーンになりたいなと思ってくれる子が増えてくれれば嬉しいです」
 
「最初は、もっと他のチームのレースクイーンも興味がありましたが、いざSARDに入ってから、このチーム以外に考えられなくなりました」
 
「フレエンの時にスポンサーさんが『みんなに人気者になってほしい』と言ってくれなかったら、賞を獲ることができなかったと思いますし、SARDに入ることもできなかったと思います。だから、フレエンの時にお世話になった皆さんには、とても感謝しています」
 
「今はコロナ禍で、ファンの皆さんに直接会えないですけど、SARDのピットシャツを着てくれたり、帽子とかアイテムを身につけて応援してくれる方がすごく増えたと思います。本当に嬉しいですし、頑張って良かったなと思いました」
 
“自分のため”から“チームのため”に……。常に強い想いを胸に日々奮闘してきた中村さん。時にはうまくいかず悔しい思いをすることも少なくなかったが、最後はチームに大きく貢献する存在となっていた。そのことを自慢する様子もなく、謙虚に語ってくれていたが、その表情からは少し誇らしげな雰囲気を感じ取ることができた。
 
 
■2021コスチュームギャラリー/中村比菜

 
 
■2021レースクイーンインタビュー
Vol.16 名取くるみ/父の影響でレースクイーンへ。日本RQ大賞新人部門受賞の名取くるみ「もっと経験を積んで、いろんな人に知ってもらいたい!」
Vol.15 宮瀬七海/まさに“勝利の女神”という活躍ぶりの宮瀬七海「RQ1年目の私に教えてくあげたいくらい!」
Vol.14 荒井つかさ/レーシングミクサポーターズと言えば“つっつ”。9年連続で務める荒井つかさ「ミクサポは私にとって第二の青春!」
Vol.13 鈴木志歩/レースファンからレースクイーン。そしてマネージャーにも挑戦する鈴木志歩「毎週末が楽しい!」
Vol.12 太田麻美/レースクイーンコスチュームはもうひとりの自分になれる……太田麻美が語るコスチューム姿でのこだわり
Vol.11 霧島聖子/憧れのキャラクターになりきるため、応援するチームが勝利を手にするため……霧島聖子が語る“プロとしてのこだわり”
Vol.10 阿比留あんな/“アイドルになる”という夢をサーキットで叶えた阿比留あんな「私にとって最高のポジション!」
Vol.9 安田七奈/「今の私があるのはドリエンのおかげ……」安田七奈が明かした憧れのチーム加入への道のり
Vol.8 近藤みやび/コロナ禍で自問自答したRQの存在意義……「日本のモータースポーツを盛り上げたい!」近藤みやびの秘めたる想い
Vol.7 小越しほみ/体調不良を乗り越え、もう一度サーキットへ……小越しほみ「ファンの皆さんがずっと励ましてくれたから、また帰ってきたかった」
Vol.6 あのん/今ではレースの魅力にどっぷり! 2020年の日本RQ新人部門グランプリあのん「ファンの皆さんにもレースを楽しんでほしい」
Vol.5 綾瀬まお/コスプレイヤーからレースクイーンへ……綾瀬まおが語るRQの難しさとレースの魅力
Vol.4 引地裕美/憧れだった舞台に自分が立つ……フレッシュエンジェルズ2年目の引地裕美が常に心がけていること
Vol.3 相沢菜々子/後輩から先輩へ……相沢菜々子が迎える“心機一転”の2021年と“あの時の想い”
Vol.2 桃原美奈/あの“レジェンドレースクイーン”桃原美奈が限定で現役復帰「多くの人にレースの魅力を伝えたい」
Vol.1 林紗久羅/ファンとチームの架け橋に……RQ歴10年目の林紗久羅が“大切にしていること”

2021/12/03  

父の影響でレースクイーンへ。日本RQ大賞新人部門受賞の名取くるみ「もっと経験を積んで、いろんな人に知ってもらいたい!」

カテゴリー: 

 今シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。第16回は、グラビアアイドルとしても活躍し、2021年にレースクイーンデビューを果たした名取くるみチャン。彼女が体験したレースクイーン業界とは?
 
 

RQインタビュー 2021 Vol.16 名取くるみ

Text:Yoshita Tomohiro
Photo:Tabuchi Satoru

 レースクイーンを目指したきっかけというのは、人それぞれだが、最近は家族の影響でモータースポーツを知り、そこからレースクイーンを目指す人が増えている。2021年のスーパーGTでPacific Fairiesとして活躍する名取くるみさんも、そのひとりだ。
 

Pacific Fairiesとしてレースクイーンデビューした名取くるみチャン

Pacific Fairiesとしてレースクイーンデビューした名取くるみチャン


 
「父がモータースポーツ(二輪)をやっていて、それがきっかけで私もこの業界に興味を持ちました」

「物心がつく時から、父にサーキットとか走行会に連れて行ってもらっていました。私の小学校の送り迎えもバイクで、私がランドセルを背負ったままヘルメットを被って、父の後ろに乗って、家に帰っていましたね(笑)」と笑顔で幼少期の頃を振り返る名取さん。
 実際に自身がバイクに乗ることにも挑戦してみたいと思ったそうだが、さすがに家族から反対されたそうだ。

「だから、小さい頃からバイクとかモータースポーツが身近にあって、関わりはありました。実際に私も乗ってみたいなと思いました」

「当時は免許が取れる年齢ではなかったので、ポケバイに挑戦したい!と言ったんですが、父もバイクで怪我をした経験があるので……母に猛反対されました(苦笑)。でも、いつかは乗ってみたいですね!」

 最初は父親の影響でバイクやレースに関わっていたことが多かった名取さんだが、学生時代に転機が訪れる。父親が参加した“Taste of Tsukuba”でキャンペーンガールをしたことで、レースクイーンへの興味が湧いた。

「それこそ最初は、父をはじめ、父のつながりで交流のある人たちのレースを近くで見たいなという理由で、“Taste of Tsukuba”のキャンペーンガールのオーディションに受けようと思ったのが、いちばん最初のきっかけでした。そこから、徐々に興味が湧いて本格的にレースクイーンをやりたいなと思いました」

 グラビアアイドルとして注目を浴び、2021年のミスFLASHグランプリを受賞した名取さん。その年にスーパーGTに参戦するPacific Fairiesとしてレースクイーンデビューを果たす。

 コロナ禍ということで、レースウィーク中のイベントに制限はあるのだが、国内で最も人気あるレースに圧倒されている様子だ。

「やっぱり迫力が違いますね! いつも観ていたのが二輪のレースばかりだったので、レースに携わっている規模が全然違うなと思いました」

「ただ、コロナ禍でスーパーGTも通常通りの開催になっていないですし、ファンの皆さんとも十分に接することができていません。まだまだ私自身分からないこと、経験できていないこともあります。だから、まずは通常通りの開催に戻ってほしいなと思っています」
 グラビアアイドルとして活躍する名取さん。レースクイーンとグラビアアイドルでは、“ポージング”の部分では役立つ部分もある一方で、悩むことも少なくないという。
 

Pacific Fairiesとしてレースクイーンデビューした名取くるみチャン

Pacific Fairiesとしてレースクイーンデビューした名取くるみチャン


 
「ポージングは、グラビアとレースクイーンとではぜんぜん違います。レースクイーンの場合は正面にしてもバックショットにしても“スッ”と立つイメージがありますけど、私は無意識的に(グラビア撮影のように)前かがみになってしまいます」

「あとで写真を見て『ヤバイな』と反省もしています。でも、カメラの前で自然にポーズができるという部分では役に立つ部分はありますね」

「グラビアの経験も少ないんですが、グラビアでミスFLAGH2021のグランプリを獲らせていただいて、それがきっかけでスーパーGTのレースクイーンになることができました」

「グラビアもそうですが、すべてのことが何かにつながっているし、必ず見てくれている人がいるんだなと改めて感じることができたので、ひとつひとつの仕事を蔑ろにしちゃいけないなと思いました」

 今年夏に行われた日本レースクイーン大賞新人部門を見事受賞した名取さん。周囲からは祝福の声も多くあったというが、本人は“もっと努力をしなければいけない”と、改めて気づかされた瞬間だったという。

「新人賞の獲得については、もちろん、みなさんからの祝福の声もいただいて、すごく嬉しいです。でも、私の本音としては『おめでとう!』という感じではないんですよね」

「やっぱり“上には上がいる”という現実をみせられたので……。この結果を受けて『もっと頑張ろう!』という気になりました」

「日本レースクイーン大賞はもっと自分自身が経験を積んでから挑みたいなと思います。新人賞というのは一度しかチャンスがないので『やらないと!』という気持ちになりましたけど、大賞となると素晴らしい先輩の方達がたくさんいらっしゃるので、まずはそこに並べるようにもっと努力しなきゃなと思っています」

 そんな名取さんの憧れは、元レースクイーンで、今は女優やモデルとして活躍している菜々緒さんだと語る。

「もっとたくさんの方に知っていただけるように、まずは自分自身、いろんなことで発信していくのが、いちばん大事だなと思っています」と、今後のレースクイーン活動に向けて、さらに意欲をみせていた。
 
 
■2021コスチュームギャラリー/名取くるみ


 
 
■2021レースクイーンインタビュー
Vol.15 宮瀬七海/まさに“勝利の女神”という活躍ぶりの宮瀬七海「RQ1年目の私に教えてくあげたいくらい!」
Vol.14 荒井つかさ/レーシングミクサポーターズと言えば“つっつ”。9年連続で務める荒井つかさ「ミクサポは私にとって第二の青春!」
Vol.13 鈴木志歩/レースファンからレースクイーン。そしてマネージャーにも挑戦する鈴木志歩「毎週末が楽しい!」
Vol.12 太田麻美/レースクイーンコスチュームはもうひとりの自分になれる……太田麻美が語るコスチューム姿でのこだわり
Vol.11 霧島聖子/憧れのキャラクターになりきるため、応援するチームが勝利を手にするため……霧島聖子が語る“プロとしてのこだわり”
Vol.10 阿比留あんな/“アイドルになる”という夢をサーキットで叶えた阿比留あんな「私にとって最高のポジション!」
Vol.9 安田七奈/「今の私があるのはドリエンのおかげ……」安田七奈が明かした憧れのチーム加入への道のり
Vol.8 近藤みやび/コロナ禍で自問自答したRQの存在意義……「日本のモータースポーツを盛り上げたい!」近藤みやびの秘めたる想い
Vol.7 小越しほみ/体調不良を乗り越え、もう一度サーキットへ……小越しほみ「ファンの皆さんがずっと励ましてくれたから、また帰ってきたかった」
Vol.6 あのん/今ではレースの魅力にどっぷり! 2020年の日本RQ新人部門グランプリあのん「ファンの皆さんにもレースを楽しんでほしい」
Vol.5 綾瀬まお/コスプレイヤーからレースクイーンへ……綾瀬まおが語るRQの難しさとレースの魅力
Vol.4 引地裕美/憧れだった舞台に自分が立つ……フレッシュエンジェルズ2年目の引地裕美が常に心がけていること
Vol.3 相沢菜々子/後輩から先輩へ……相沢菜々子が迎える“心機一転”の2021年と“あの時の想い”
Vol.2 桃原美奈/あの“レジェンドレースクイーン”桃原美奈が限定で現役復帰「多くの人にレースの魅力を伝えたい」
Vol.1 林紗久羅/ファンとチームの架け橋に……RQ歴10年目の林紗久羅が“大切にしていること”

2021/11/19  

まさに“勝利の女神”という活躍ぶりの宮瀬七海「RQ1年目の私に教えてくあげたいくらい!」

カテゴリー: 

 今シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。第15回は、Mobil1レースクイーンとD’stationフレッシュエンジェルズを2年連続で務める宮瀬七海チャンが登場します。人気ユニットを務めるまでに成長した彼女の想いとは?
 
 

RQインタビュー 2021 Vol.15 宮瀬七海

Text:Yoshita Tomohiro
Photo:Tabuchi Satoru / Yoshita Tomohiro

 2021シーズンもスーパーGTとスーパーフォーミュラではMobil1レースクイーンとして、スーパー耐久ではD’stationフレッシュエンジェルズとして活躍中の宮瀬七海さん。レースクイーン6年目を迎え、今ではトップユニットにも所属するなど、一目置かれる存在となっている。
 

2年連続でMobil1レースクイーンを務める宮瀬七海チャン

2年連続でMobil1レースクイーンを務める宮瀬七海チャン


 
 2016年にレースクイーンデビューを果たした宮瀬さん。もともと父がクルマ好きで、子どもの頃は一緒にスーパーGTの観戦にも来ていたという。

「物心がつくまえからサーキットに行っていたので……それこそ、小さい女の子といえばリカちゃん人形で遊ぶというイメージがありますが、私の場合はクルマのおもちゃで遊ぶのが好きな子でした。それから(人気マンガ/アニメの)頭文字Dにもハマって、スポーツカーの名前も覚えるようになっていました」

「高校を卒業して進路をどうするかってなった時に、最初は整備士の学校に行きたいなと思っていました。でも、高校生の頃に爪とかも可愛くしていたから(周りの人から)“君みたいな子は絶対に整備士は無理だよ”と言われて(苦笑)。

「整備士は諦めて別の学校に進学したんですけど、それでもクルマに携わりたいという想いは変わっていませんでした。その時に、レースクイーンという職業を知って『やりたい!』と思ったんです」

 レースクイーンとしてモータースポーツに携わることを決めた宮瀬さんだが、デビュー当初は厳しい現実に向き合うことになった。

「1年目とか2年目は本当にキツかったですね。オーディションもいっぱい受けて、いっぱい落ちました。でも、今思えば、それも納得できるというか、当時の自分に言い聞かせたい気持ちです」

「あの頃は自己PRも下手だったし、髪の巻き方とかメイクの仕方もうまくできていないところがあって、マネージャーさんにイチから教えてもらいました」

「すごくヘコんだ時もありましたけど、まわりの皆さんのおかげもあって、ちゃんと頑張ろうという気持ちになれました。いろいろな方に支えられて、けっこう恵まれていたなと思います」

「そこから自分磨きも頑張りました。最初の頃はポチャっとしていたんですが、ダイエットもしましたし、メイクとか髪色の勉強もしましたね」

 思うような成果が得られず、デビュー当初は落ち込む日々を過ごしていたという宮瀬さんだが、地道な努力を重ねていき、昨年ついにMobil 1レースクイーンに就任した。

 過去にはトップレースクイーンが活躍してきたレースクイーン界では名門ユニットのひとつであるのだが、宮瀬さんはこれまで培ってきた“自分らしさ”を前面に出し、サーキットでは元気よく活動している印象だ。

「最初はプレッシャーもありましたけど、『先輩たちの真似をするんじゃなくて、自分たちらしく、自分たちの色で頑張って』とモービルの方に言っていただけたので、それを大事にしています。歴代の伝統を背負いつつも、私らしく“元気”を前面に出す感じで……今は『あざと可愛い』担当で頑張っています!」

 同時にMobil1レースクイーンになったことで、宮瀬さんはもうひとつの“夢”も叶えたという。

「実はお父さんがGT-Rに乗っていて、私が小さい頃もチャイルドシートをつけて乗せてくれていたんですね。それくらい、お父さんはニッサンが大好きなんです」

「いつか私もニッサンのチームのレースクイーンになりたいと思っていましたが、今はこうしてMobil1レースクイーンとして、カルソニック IMPUL GT-Rの一員になって……その夢も叶えることができました」

 さらにスーパー耐久でD’STATIONフレッシュエンジェルズも2020年から務めている宮瀬さん。こちらでも、ずっと叶えたかった夢が実現している。
 

D'stationフレッシュエンジェルズでは、あざとカワイイキャラも定着!?

D’stationフレッシュエンジェルズでは、あざとカワイイキャラも定着!?


 
「私は踊ったりするのが好きなので、ステージの時間がすごく幸せな時間になっています。今はコロナ禍でいろいろな制限はありますけど、ファンの人たちとの一体感みたいなものはすごく好きです。ドリフトエンジェルス時代もそうですけど、ステージに立たせていただいたことは、私のレースクイーン人生の中で、本当に忘れられない瞬間なんです!」

 興奮気味に話す表情からは、ここまでの自身の頑張りを、どこか誇らしく思っている印象だった。

 そんな宮瀬さんだが、今シーズンは“勝利の女神”と言っても良いほど、彼女がレースクイーンを務めるチームが活躍している。スーパーGTではカルソニック IMPUL GT-Rが第5戦SUGOで5年ぶりの優勝を飾り、宮瀬さんも大号泣していた。

 Mobil 1がサポートするSTANLEY NSX-GTが第4戦もてぎで優勝、ARTA NSX-GTも第6戦オートポリス、第7戦もてぎで連勝を飾るなど、快進撃が続いている。
 

スーパーGTでは、12号車を担当する宮瀬七海チャン

スーパーGTでは、12号車を担当する宮瀬七海チャン


 
 スーパー耐久ではD’station Vantage GT3がST-Xクラスでシリーズチャンピオンを獲得。そして、先日のスーパーフォーミュラ最終戦ではcarenex TEAM IMPULが、11年ぶりにチームタイトルを手にした。

 その瞬間すべてを現場で応援していた宮瀬さん。今まで経験してきた表彰台や優勝とは違った特別な瞬間を味わうことができたという。

「応援しているチームが表彰台に上がっている姿を見るのが、今年に入ってすごく多いです。チームのレースクイーンとしても嬉しいですし、いちレースファンとしても嬉しいです。こんなことが起きていいのかと思うくらい……いいことが巡っている気がします」

「スーパー耐久の時もそうですし、スーパーフォーミュラの時も泣きましたね。あらためてシリーズのチャンピオンを獲るというのは、ひとつのレースの優勝とは違うなと感じました!」

「もちろんシリーズチャンピオンを獲るのは大変なことですし、裏側ではいろんなことがあったんだろうなと想像して、なぜか私が号泣してしまっていました(笑)。 やりたいチームでレースクイーンができて、結果もすごく良くて……幸せです」

「特にスーパーフォーミュラは劇的な展開だったですし、私自身、IMPULというチームに憧れていた部分もありました。レースの時の真剣さがありますし、レース以外のときはすごくアットホームな感じがあって、すごく好きです」

「『やるときはやる!』という雰囲気ですし、その中で私たちも仲間として受け入れてくれている温かさがあって、大好きなチームで、応援にも自然と力が入ります。あのゴールの瞬間は……忘れられないです。感動しました!」

 今シーズンはチームやファンにたくさんの笑顔を届けた宮瀬さん。もちろん、自分自身のレースクイーン活動でも、さらに上を目指している。

「やっぱり、今の自分じゃまだ足りないと思っているから、もっと上を目指して……。(先輩たちは)まだまだ届かない存在なんですけど、これからも頑張って追いかけたいです!」

“努力は裏切らない”という言葉があるが、今年の宮瀬さんの輝きぶりをみていると、まさにそれを証明していると言っても、過言ではないかもしれない。

 
■2021コスチュームギャラリー/宮瀬七海


 
 
■2021レースクイーンインタビュー
Vol.14 荒井つかさ/レーシングミクサポーターズと言えば“つっつ”。9年連続で務める荒井つかさ「ミクサポは私にとって第二の青春!」
Vol.13 鈴木志歩/レースファンからレースクイーン。そしてマネージャーにも挑戦する鈴木志歩「毎週末が楽しい!」
Vol.12 太田麻美/レースクイーンコスチュームはもうひとりの自分になれる……太田麻美が語るコスチューム姿でのこだわり
Vol.11 霧島聖子/憧れのキャラクターになりきるため、応援するチームが勝利を手にするため……霧島聖子が語る“プロとしてのこだわり”
Vol.10 阿比留あんな/“アイドルになる”という夢をサーキットで叶えた阿比留あんな「私にとって最高のポジション!」
Vol.9 安田七奈/「今の私があるのはドリエンのおかげ……」安田七奈が明かした憧れのチーム加入への道のり
Vol.8 近藤みやび/コロナ禍で自問自答したRQの存在意義……「日本のモータースポーツを盛り上げたい!」近藤みやびの秘めたる想い
Vol.7 小越しほみ/体調不良を乗り越え、もう一度サーキットへ……小越しほみ「ファンの皆さんがずっと励ましてくれたから、また帰ってきたかった」
Vol.6 あのん/今ではレースの魅力にどっぷり! 2020年の日本RQ新人部門グランプリあのん「ファンの皆さんにもレースを楽しんでほしい」
Vol.5 綾瀬まお/コスプレイヤーからレースクイーンへ……綾瀬まおが語るRQの難しさとレースの魅力
Vol.4 引地裕美/憧れだった舞台に自分が立つ……フレッシュエンジェルズ2年目の引地裕美が常に心がけていること
Vol.3 相沢菜々子/後輩から先輩へ……相沢菜々子が迎える“心機一転”の2021年と“あの時の想い”
Vol.2 桃原美奈/あの“レジェンドレースクイーン”桃原美奈が限定で現役復帰「多くの人にレースの魅力を伝えたい」
Vol.1 林紗久羅/ファンとチームの架け橋に……RQ歴10年目の林紗久羅が“大切にしていること”

2021/10/29  

レーシングミクサポーターズと言えば“つっつ”。9年連続で務める荒井つかさ「ミクサポは私にとって第二の青春!」

カテゴリー: 

 今シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。第14回は、レーシングミクサポーターズを務める荒井つかさチャンが登場します。ミクサポ―9年目となった彼女の変化とチームへの想いとは?
 
 

RQインタビュー 2021 Vol.14 荒井つかさ

Text:Yoshita Tomohiro
Photo:Tabuchi Satoru / Yoshita Tomohiro
 
 スーパーGTをはじめ、国内主要カテゴリーで活躍するレースクイーンの中には、同じチームを継続して務めるというケースもあれば、1年ごとに他のチームへ移るというケースもある。
 
 全体の傾向をみると、同じユニットを継続するのは長くても3年というのが一般的だが、スーパーGTでレーシングミクサポーターズとして活躍し、2015年には日本レースクイーン大賞でグランプリに輝いた荒井つかささんは、2021年で9シーズン目を迎えている。
 
 トップレースクイーンのひとりとして活躍する彼女が、9年間で感じた変化と思いを語った。
 

レーシングミクサポーターズ9年目を迎えた荒井つかさチャン

レーシングミクサポーターズ9年目を迎えた荒井つかさチャン


 
 2012年にフォーミュラ・ニッポン(現スーパーフォーミュラ)のレースクイーンとしてデビューし“つっつ”の愛称で親しまれる荒井さん。当時は高校3年生ということで、新人ながら大きな注目を集めていた。
 
「当時は高校生でしたけど、学生の間だけ何か表に出る仕事をやってみたかったんです。それこそ、読者モデルとか。いろんな選択肢があったなかで、私の地元の群馬県館林市にレース関係者が多くて、そこで紹介してもらったのがレースクイーンのお仕事でした」
 
「実際にサーキットに連れていってもらったら『すごい!』って感動しましたね。こんなにキラキラした人たちがいるんだと思ったのと同時に、レースクイーンをやってみたいと思いました」
 
 レースクイーンを始めてからは、プライベートで観戦に来ることもあった荒井さんだが、最初はモータースポーツにあまり興味がなく、レースクイーンの仕事をしていくうちに徐々に思い入れも強くなっていったという。
 
「1年目の時に在籍させていただいたチームがすごく強くて、ずっと表彰台に乗る活躍をしていました。最初はそれがすごいことは分からず『強いチームなんだな、この結果が当たり前なんだな』と思って見ていました」
 
「でも、なかには結果が出ないレースもあって、その時にチームの方がすごく悔しがっている姿を見て『当たり前じゃなくて、みんなで一丸となって、それがしっかり噛み合っているから勝てているんだ』というのに気づきました」
 
「それぞれのポジションでみんなが一生懸命やってきていたから、勝ち取ってこれた1位なんだなと……。そうしてチームの皆さんと一喜一憂しているうちに、レースがどんどん好きになっていきました」
 
「それから、自分が担当していないカテゴリーも気になるようになりましたし、関係者として一緒にレースを観て、応援できるのがすごく楽しいし、幸せだなと感じています」
 
「もともと私は幼稚園の先生になろうと思っていて、レースクイーンはあくまで経験として学生の間だけやれればいいなと考えていました。でも、いざやってみたらレースが好きになり、レースクイーンを続けたいと思いが強くなって……今に至ります(笑)」
 
 荒井さんを語る上で欠かせないのが、2013年から在籍し、今年で9シーズン目を迎えるレーシングミクサポーターズでの活躍ぶりだ。今では、すっかり同ユニットの顔として定着している。
 
2013年、ミクサポ1年目の荒井つかさチャン

2013年、ミクサポ1年目の荒井つかさチャン


 
「他人事のようなコメントになりますけど……自分でも『すごいな!』と思います(苦笑)でも、本当にありがたいことです」
 
「今では、他のチームに行くというのが、考えられないですね。それくらい、このチームには思い入れもあります。本当に大好きなチームです」
 
 同じチーム、さらに人気レースクイーンユニットを9年連続でレースクイーンを務めるというのは、ほとんど前例がない。それだけに、そのすごさを荒井さんも実感できない様子ではあったが、9年という時間の中で、自身の立ち位置を含めて、色々と変化していったものもある。
 
日本レースクイーン大賞2015ではグランプリを獲得した荒井つかさチャン

日本レースクイーン大賞2015ではグランプリを獲得した荒井つかさチャン


 
「初音ミクちゃんというのは(存在が)大きすぎて、そこになりきるみたいなプレッシャーはないんですけど、応援してくれている個人スポンサーさんたちに、いちばん近い存在だと思うので、ミクサポとコスポさんの間にいようと思います。他のメンバーは変わっていくので、そこを私が率先してやらなきゃと常に思っています」
 
「最初は立ち居振る舞いとか、どちらかというと自分を中心にどうしていこうかを考えていましたけど、年数が経っていくうちに、意識が後輩にいくようになりました。『こうなってほしい』とか『こういうふうにチームを応援してほしい』とか、そういう気持ちが強くなりましたね」
 
「だから、後輩に対して色々と教えるようになりましたね。他のチームがどうなのかわからないですけど、たぶん他のチームより教えるのが厳しいと思います。レースクイーン同士、けっこう仲良く和気藹々という感じもありますけど、うちのチームはけっこう厳しくて、最初の方は裏で泣いているような子もいます……(苦笑)。そういったことを経験していって、成長したその子の姿を見た時は、こっちまで嬉しくて泣いてしまいます」
 
「チームが好きな分、一緒に応援するからには、一生懸命応援してほしいですし、そういう気持ちも大きくなります。意外とミクサポは“タテ社会”です(笑)」
 
 他のメンバーとGOODSMILE RACING & Team UKYOを応援し続けてきた荒井さん。チームは、この9シーズンの間にGT300クラスで2度チャンピオン獲得したほか、スパ24時間レースなど海外のレースにも挑戦してきた。

 その中で、最も印象に残っているレースについて聞くと、荒井さんは2018年の鈴鹿10Hを挙げた。

「あのレースでは、夜になるとグランドスタンドにいる皆さんがスティックライトで応援してくれるんですけど、ちょうどレース終盤で他のチームから追い上げられている時に、実況のピエール北川さんが『ライトを緑色にして、みんなで初音ミクを応援しましょう!』って言ってくれて、グランドスタンドが緑一色になった時は、すごく感動しました!」

「私が現地で応援させていただいた中で、10時間耐久というのがいちばん長かったレースでした。その中で、すごいドラマがあるなとも感じました。こんなに頑張って走ってきたものが、ひとつのミスやトラブルでなくなってしまうかもしれなくて……。応援している側も怖かったです」

「心配しながらの応援でしたけど、いちばん最後に疲れも出てきて大変な時に、観客席の皆さんが緑一色で応援してくださったのを見て……胸がいっぱいで涙が止まりませんでした。10時間が報われたというか、こんなにたくさんの人から愛されているチームなんだなと改めて思いました。あれは今でも鮮明に覚えています」

 数え切れないくらいの喜怒哀楽を、チームとともに経験し、その想いを共有してきた荒井さん。彼女にとって、レーシングミクサポーターズとはどういう存在なのだろうか。

「第二の青春ですね! 学生時代も楽しかったですけど、その時に感じた感動とか、辛さ、大変さがある中でも、楽しいと思える……そんな時間を、このミクサポでもう一度味わわせてもらっています」

「だからこそ、経験を重ねるにつれて責任感も出てきました。もし私が何か変なことをしたら、それがミクサポの評判に響いてしまいます。そこは年々考えるようになりましたし、これはミクサポだけじゃなくて、レースクイーンみんなに思ってほしいことですね」

「世間からすれば、レースクイーンのイメージは、あまり良いものではないところもあります。それをみんなが憧れる職業にしていきたいですし、女の子に憧れられるような職業になってほしいなと思いますね」

 レーシングミクサポーターズのみならず、国内モータースポーツのレースクイーンを代表する存在でもある荒井さん。そのポジションを自身でも、分かっているからこそ、今日も強い意識と、誇りを持って、サーキットに立っている。

 
■2021コスチュームギャラリー/荒井つかさ


 
 
■2021レースクイーンインタビュー
Vol.13 鈴木志歩/レースファンからレースクイーン。そしてマネージャーにも挑戦する鈴木志歩「毎週末が楽しい!」
Vol.12 太田麻美/レースクイーンコスチュームはもうひとりの自分になれる……太田麻美が語るコスチューム姿でのこだわり
Vol.11 霧島聖子/憧れのキャラクターになりきるため、応援するチームが勝利を手にするため……霧島聖子が語る“プロとしてのこだわり”
Vol.10 阿比留あんな/“アイドルになる”という夢をサーキットで叶えた阿比留あんな「私にとって最高のポジション!」
Vol.9 安田七奈/「今の私があるのはドリエンのおかげ……」安田七奈が明かした憧れのチーム加入への道のり
Vol.8 近藤みやび/コロナ禍で自問自答したRQの存在意義……「日本のモータースポーツを盛り上げたい!」近藤みやびの秘めたる想い
Vol.7 小越しほみ/体調不良を乗り越え、もう一度サーキットへ……小越しほみ「ファンの皆さんがずっと励ましてくれたから、また帰ってきたかった」
Vol.6 あのん/今ではレースの魅力にどっぷり! 2020年の日本RQ新人部門グランプリあのん「ファンの皆さんにもレースを楽しんでほしい」
Vol.5 綾瀬まお/コスプレイヤーからレースクイーンへ……綾瀬まおが語るRQの難しさとレースの魅力
Vol.4 引地裕美/憧れだった舞台に自分が立つ……フレッシュエンジェルズ2年目の引地裕美が常に心がけていること
Vol.3 相沢菜々子/後輩から先輩へ……相沢菜々子が迎える“心機一転”の2021年と“あの時の想い”
Vol.2 桃原美奈/あの“レジェンドレースクイーン”桃原美奈が限定で現役復帰「多くの人にレースの魅力を伝えたい」
Vol.1 林紗久羅/ファンとチームの架け橋に……RQ歴10年目の林紗久羅が“大切にしていること”

2021/10/12  

レースファンからレースクイーン。そしてマネージャーにも挑戦する鈴木志歩「毎週末が楽しい!」

カテゴリー: 

 今シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。第13回は、TWSプリンセスを務める鈴木志歩チャンが登場します。今シーズンは、スーパー耐久でチームマネージャーも兼務する彼女のレースへの想いとは?
 
 

RQインタビュー 2021 Vol.13 鈴木志歩

Text:Yoshita Tomohiro
Photo:Tabuchi Satoru / Yoshita Tomohiro
 
 
 昨今の国内モータースポーツ界では、レースクイーンとして活躍した人が、レースクイーンを引退後にどこかのチームに所属してマネージャーや、レースクイーンコントローラーをする人が増えている。
 
 そんな中、今季スーパーGTでTWSプリンセスとして活躍する鈴木志歩さんは、スーパー耐久では林テレンプSHADE RACINGでマネージャーを務めている。同じシーズンに“レースクイーンと“マネージャー”を兼務するというのは非常に珍しいケースだ。
 

昨年に引き続きTWSプリンセスとして活躍する鈴木志歩チャン

昨年に引き続きTWSプリンセスとして活躍する鈴木志歩チャン


 
 名古屋出身の鈴木さんは、父親がレース好きということもあり、小さい頃からモータースポーツに触れる機会が多かったという。
 
「父の影響でレースが好きになって、小さい頃からサーキットに連れていってもらっていました。実家が名古屋なので、レース観戦をするといえば鈴鹿サーキットでしたね。最初にF1を観にいったのがきっかけでモータースポーツに興味を持ちました」
 
「スーパーフォーミュラとかも観に行きましたし、それこそスーパーGTの鈴鹿1000kmも現地で観戦しましたよ」
 
 多い時には年に数回は家族とともに鈴鹿サーキットに訪れ、レースを観戦していた鈴木さん。そこから、徐々にレースに携わる仕事がしたいと思うようになり、まずはレースクイーンを目指したという。
 
「自分も何か(レースの仕事に)携わりたいと思って、レースクイーンを目指したんですけど、まずはサーキットクイーンもやってみたいなと思って、最初は岡山国際サーキットのサーキットクイーンを2年間やらさせていただきました」
 
「その後、レースクイーンをやろうと思ったんです。もともと個人的に応援していたニスモのチームでレースクイーンをしたいという思いがあったので、その希望を事務所に伝えて、オーディションを受けました」
 
 その願いが見事叶い、鈴木さんは2018年からJATCO Fan-Fun girlに抜擢され、名門ニスモのレースクイーンを2シーズン務めた。憧れだった場所に立つことはできたのだが、逆にそこでレースの“過酷な現場”も目の当たりにした。
 
「思っていた以上に現場は過酷だなと思いました(苦笑)。今までは外側しか見ていなかったので、チームの人が実際にどういうふうに動いていたとか、メカさんが暑い中でも時間ができたら(ピット作業の)練習をしている姿を間近で見て……すごく驚きというか、予想外な感じはありました」
 
「やっぱりお客さんで観ていた時とは違いますね。ルールもある程度知っていたんですけど、チームの一員として応援するとなると立ち位置が全然違うことを感じました」
 
「外から見ていてもスゴいな!と思っていたんですけど、実際に近くで見て、よりカッコいい!とも思いましたね。だからこそ、ルールを細かいところまで把握して、自分も一緒にがんばりたいなと思いましたし、チームの皆さんのがんばる姿をみて、もっとレースが好きになり、より多くの人にレースのことを知ってもらいたいなと思いました」
 
 実際にレースクイーンとしてチームに近いポジションに立ったことで、よりレース好きになった鈴木さん。その気持ちが高じて、今度はマネージャーに挑戦することになったのだ。
 
「レースに携わる仕事がしたいと思っていたので、以前からチームのマネージャーもやりたいなと考えていたんですが、レースクイーンをやっていくうちに、その思いが強くなった部分もあります」
 
 マネージャーとして携わるスーパー耐久では、ST-Zクラスにエントリーする885号車林テレンプSHADE RACING GR SUPRA GT4のドライバーサポートを担当している。まだまだ覚えなければいけないことが多く、悪戦苦闘の日々が続いている様子だ。
 
スーパー耐久に参戦するSHADE RACINGでチームマネージャーを務める鈴木志歩チャン

スーパー耐久に参戦するSHADE RACINGでチームマネージャーを務める鈴木志歩チャン

スーパー耐久に参戦するSHADE RACINGでチームマネージャーを務める鈴木志歩チャン

スーパー耐久に参戦するSHADE RACINGでチームマネージャーを務める鈴木志歩チャン

スーパー耐久に参戦するSHADE RACINGでチームマネージャーを務める鈴木志歩チャン

スーパー耐久に参戦するSHADE RACINGでチームマネージャーを務める鈴木志歩チャン


 
「全部が初めてなので、大変といえば大変ですね。常にドライバーさんに気持ちよく走ってもらうために、気を配らなければいけないところは難しいです。でも、すごくやりがいを感じています。直接チームの一員として、より近くで携われますからね」
 
 この他にも、レースクイーンの場合は基本的にレースが開催される土曜日と日曜日のみサーキット滞在となるが、マネージャーになると水曜日にサーキット入りして設営・準備を行い、レース後も遅くまで撤収作業があるため、帰宅できるのは翌日の月曜日になるという。
 
 レースクイーンとは違った大変さがあるマネージャーの仕事。それをひとつひとつ覚えながら業務をこなす鈴木さんだが、シーズンの中で最も過酷と言われる富士24時間レースを経験した時は、これまでにない“やりがい”を感じたようだ。
 
「富士24時間の時は、15分くらいしか寝なかったです(苦笑)。でも、ゴールした時の達成感はすごかったですね。あれはレースクイーンの時に味わえる達成感とは少し違う気がしました」
 
「レースクイーンもチームの一員ではありますが、マネージャーの方がより近い距離で深く関わることができます。そこが大きな差だなと思います。だから、今は充実していますね(笑)。本当に毎週末が楽しいです!」
 
 満面の笑みで語ってくれた鈴木さん。小さい頃から通い続けていたサーキットが、今は彼女にとっては“最高の居場所”のひとつになっているようだ。だからこそ、昨年はコロナ禍の影響で、スーパーGTのシーズン前半はレースクイーンも入場できないなど厳しい人数制限が設けられた。
 
 その時に、サーキットに行けない悔しさを彼女も痛感したとのこと。それだけ、今は毎週のようにサーキットに行けることのありがたさを感じている。
 
「今はサーキットに行くのが普通になっていますけど、昨年とかはコロナとかで行けない時期もありました。その頃はすごく不思議な感じだったし、自分自身サーキットに行けないことが悔しかったですね」
 
「改めてお客さんがいる中で開催するというのは大事なことなんだなと思いました。今年は、お客さんが入ってレースも無事に開催されています。そんな中で私もサーキットに来ることができて、より充実した気分になっています」
 
 2021シーズンも残り少なくなったが、スーパーGTでは“レースクイーンとして”、スーパー耐久では“マネージャー”として輝く鈴木さん。今後の彼女の活躍から目が離せない。
 
 
■2021コスチュームギャラリー/鈴木志歩

 
 
■2021レースクイーンインタビュー
Vol.12 太田麻美/レースクイーンコスチュームはもうひとりの自分になれる……太田麻美が語るコスチューム姿でのこだわり
Vol.11 霧島聖子/憧れのキャラクターになりきるため、応援するチームが勝利を手にするため……霧島聖子が語る“プロとしてのこだわり”
Vol.10 阿比留あんな/“アイドルになる”という夢をサーキットで叶えた阿比留あんな「私にとって最高のポジション!」
Vol.9 安田七奈/「今の私があるのはドリエンのおかげ……」安田七奈が明かした憧れのチーム加入への道のり
Vol.8 近藤みやび/コロナ禍で自問自答したRQの存在意義……「日本のモータースポーツを盛り上げたい!」近藤みやびの秘めたる想い
Vol.7 小越しほみ/体調不良を乗り越え、もう一度サーキットへ……小越しほみ「ファンの皆さんがずっと励ましてくれたから、また帰ってきたかった」
Vol.6 あのん/今ではレースの魅力にどっぷり! 2020年の日本RQ新人部門グランプリあのん「ファンの皆さんにもレースを楽しんでほしい」
Vol.5 綾瀬まお/コスプレイヤーからレースクイーンへ……綾瀬まおが語るRQの難しさとレースの魅力
Vol.4 引地裕美/憧れだった舞台に自分が立つ……フレッシュエンジェルズ2年目の引地裕美が常に心がけていること
Vol.3 相沢菜々子/後輩から先輩へ……相沢菜々子が迎える“心機一転”の2021年と“あの時の想い”
Vol.2 桃原美奈/あの“レジェンドレースクイーン”桃原美奈が限定で現役復帰「多くの人にレースの魅力を伝えたい」
Vol.1 林紗久羅/ファンとチームの架け橋に……RQ歴10年目の林紗久羅が“大切にしていること”

2021/10/02  

レースクイーンコスチュームはもうひとりの自分になれる……太田麻美が語るコスチューム姿でのこだわり

カテゴリー: 

 今シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。第12回は、KOBELCO GIRLSを務める太田麻美チャンが登場します。様々な人気レースクイーンユニットを務めた彼女のレースクイーンに対する想いとは?
 
 

RQインタビュー 2021 Vol.12 太田麻美

Text:Yoshita Tomohiro
Photo:Tabuchi Satoru
 
 
 ファン投票で人気No.1レースクイーンコスチュームを決定する日本レースクイーン大賞2021コスチューム部門が今年も開催され、レースクイーンたちの仕事着である“レースクイーンコスチューム”に注目が集まる季節となった。

 レースクイーンにとって、サーキットでの大事なアイテムといえば、彼女たちが着るコスチュームが真っ先に挙げられる。最近では、様々なコンセプトでコスチュームがデザインされており、そのチームやスポンサーに合った色はもちろんのこと、長年伝統として受け継がれているデザインもあれば、最近のトレンドに沿ったもの、そしてコラボレーションしているキャラクターに似せたコスチュームも登場している。

「コスチュームを着るとスイッチが入りますね。もうひとりの自分……じゃないですけど、気が引き締まります」

 そう語るのは、2021年のスーパーGTでKOBELCO GIRLS、スーパー耐久ではMEGALiFe girlsとして活躍する太田麻美さん。昨年の日本レースクイーン大賞コスチューム部門で、KOBELCO GIRLSとしてグランプリを獲得している。
 

スーパーGTではKOBELCO GIRLSを務める太田麻美チャン

スーパーGTではKOBELCO GIRLSを務める太田麻美チャン

スーパー耐久ではMEGALiFe girlsとして活躍する太田麻美チャン

スーパー耐久ではMEGALiFe girlsとして活躍する太田麻美チャン


 
 自身のコスチューム姿を常にまわりから見られているという意識でサーキットでは活動しているという太田さん。日頃から自身の体型維持にはストイックにやっているようだ。

「レースクイーンは、サーキットでコスチュームを着て、ファンの方はもちろん、スポンサーやチーム関係者などいろいろな方に見られます。なので、自分の身体の管理はちゃんとするようにしています」

「自分の中で憧れている“理想像”みたいなものがあって、見た目はしっかりしなきゃということで、体型維持はすごく意識していますね」

 太田さんは、2015年にZENTsweetiesの一員としてレースクイーンデビュー。いきなり業界の中でも一目置かれるトップユニットに入ったとあって注目を集めたが、元々はモデルの仕事を志望しており、その当時はレースクイーンの活動を1年限りに留めるつもりだったという。

「元々は芸能事務所に入っていたんですけど、お仕事がなかなかうまくいかなくて、何か新しいチャレンジをしたいなと思っていました。その時に、友人からZENTsweetiesのオーディションがあることを聞いたんです」

「ZENTsweetiesといえばレースクイーンの中でもトップのユニットです。友人からの話を聞いて『それ、受けたい!』と思って、受けることを決意したのがきっかけでした」

「でも、その時はモデルの仕事とか『芸能界で頑張りたい!活躍したい!』という想いがあって、レースクイーンは1年で辞めてしまいました」

 2016シーズンは、サーキットに登場することはなかった太田さん。しかし、様々な縁もあり、翌2017年にはレースクイーンの活動を再開した。そこからは、LEON RACING LADY、au circuit Queen、D’stationフレッシュエンジェルズと、トップユニットを渡り歩いた。

「フリーでいろいろ活動をやっていたんですけど、今の事務所の社長さんに声をかけていただいて、アイズに入りました。それと同時に、事務所から『またレースクイーンをやってみないか?』というお話をいただいて、再びレースクイーンとして活動することを決めました」

「ありがたいことに、これだけ機会をいただいて、そこからはいろいろなチームでやらせていただきました。『これだけ人気のチームを全部やっているのは、あさみんくらいじゃない?』とまわりの子からも、すごく言われますね。でも、それはすごく誇りに思います」

 レースクイーンとして、人気チームを渡り歩く中で、少しずつサーキット内での立ち居振る舞いやファンとの接し方も変わっていったという。

「(レースクイーンは)やっぱり、ファンありきの職業だと思っています。新人の時とかは菜々緒さんに憧れてやっていた部分もあって、当時は話しかけづらいオーラが出ていたとファンの方からもよく言われます」

「正直、その時は私も(ファンとの)接し方がわからなかったんですけど、経験を積んでいくうちにファン対応というか、ファンの方とのコミュニケーションは積極的にとるようになりましたね」

 レースクイーンでのキャリアを積み重ねていき、GOODRIDE日本レースクイーン大賞2018では、週刊プレイボーイ賞を獲得。同誌のグラビアを飾った。密かにこの賞を狙っていたという太田さんにとっては、ひとつ目標が叶った瞬間でもあった。

 翌年の2019年にはD’station フレッシュエンジェルズに加入。ここで、太田さんは同ユニットをプロデュースする南香織さんと出会う。

「フレッシュエンジェルズはアイドルの色が強くて、まわりの子と良い意味で競うというチームが私にとっては初めてでした。例えば物販で自分のグッズが売れ残ったりすると、けっこうメンタル面でやられてしまう時もあって、メンバーが見ていないところで、泣いていたりしたこともありました」

「でも、そういう時に絶対に気づいてくれて、追いかけてきてくれて、話を聞いてくれたのが、香織さんなんです」

 そう語った太田さん。このシーズンは、南さんの細かなフォローに何度も救われ、自身のモチベーション向上のきっかけにもなったという。

「香織さんがいてくれることで、すごくプラスになれます。落ち込んでいる時とかに親身になって話を聞いてくれて、アドバイスもしてくれます。それで『もっと頑張ろう!』と思えました」

「香織さんには、すごくお世話になって……『恩返しをしたい!』という思いは常に持っていました」

 その“恩返し”のチャンスは程なくして訪れる。太田さんは、2020年に南さんがコスチュームのデザインを務めるKOBELCO GIRLSの一員となる。

 この年は、南さんがデザインを始めてちょうど10年の節目。“何としてもグランプリを獲りたい!”という想いで、チームメンバーと努力を重ね、見事2020年の日本レースクイーン大賞コスチューム部門でグランプリを勝ち取った。
 

SARDイメージガールの松田蘭さん、原あゆみさん、KOBELCO GIRLSの中村比菜さん、太田麻美さん


 

コスチューム部門グランプリを獲得したKOBELCO GIRLS/SARDイメージガールの4人とプロデューサーを務める南香織氏


 
「SARDは今までコスチュームGPを獲ったことがなかったですし、あの時は(南)香織さんがコスチュームをデザインして10周年の年でもありました。『SARDのために、香織さんのために何としても獲りたい』という想いが強かったです」

「(投票期間中は)自信はありましたけど、やっぱり賞レースって何が起こるかわからないじゃないですか。だから、すごく不安もありました」

「でも、みんなのがんばりをちゃんと形に残せてよかったです。私たちメンバーだけではなくてファンのみなさんと獲ったものなので、グランプリになった時は嬉しかったです」

 そして、2021年。太田さんはレースクイーンのキャリアの中で、初めて“同じチームで2年目”を迎えている。今ではTGR TEAM SARDの一員として活躍するレースクイーンのひとりとして、すっかり定着している。

「私にとっては(同じチームで)初めての継続なんです! やっぱりSARDは名門だし、コスチュームが可愛いし、人気のレースクイーンの子たちも経験しているチームで、みんなが(SARDのレースクイーンを)やりたいと思っています」

「その一員になれたのはすごく嬉しいです。でも、ファンの皆さんの応援もあってだと思うので、これからも恩返ししていけたらなと思います。これからもずっと続けていきたいなと思うくらい、大好きなチームです」

 さらに、太田さんはモータースポーツを知らない人にも、レースクイーンの魅力を伝えられるように、今後も努力して生きたいと語った。

「いつもサーキットに来てくれるファンの方はもちろんそうなんですけど、それだけじゃなくてモータースポーツを知らない方たちにも『レースクイーンは素敵だな』と思ってもらえるようなレースクイーンを目指しています」

 今シーズンも残りわずかとなったが、太田さんのサーキットでの活躍から、目が離せない。
 
■2021コスチュームギャラリー/太田麻美


 
 
■2021レースクイーンインタビュー
Vol.11 霧島聖子/憧れのキャラクターになりきるため、応援するチームが勝利を手にするため……霧島聖子が語る“プロとしてのこだわり”
Vol.10 阿比留あんな/“アイドルになる”という夢をサーキットで叶えた阿比留あんな「私にとって最高のポジション!」
Vol.9 安田七奈/「今の私があるのはドリエンのおかげ……」安田七奈が明かした憧れのチーム加入への道のり
Vol.8 近藤みやび/コロナ禍で自問自答したRQの存在意義……「日本のモータースポーツを盛り上げたい!」近藤みやびの秘めたる想い
Vol.7 小越しほみ/体調不良を乗り越え、もう一度サーキットへ……小越しほみ「ファンの皆さんがずっと励ましてくれたから、また帰ってきたかった」
Vol.6 あのん/今ではレースの魅力にどっぷり! 2020年の日本RQ新人部門グランプリあのん「ファンの皆さんにもレースを楽しんでほしい」
Vol.5 綾瀬まお/コスプレイヤーからレースクイーンへ……綾瀬まおが語るRQの難しさとレースの魅力
Vol.4 引地裕美/憧れだった舞台に自分が立つ……フレッシュエンジェルズ2年目の引地裕美が常に心がけていること
Vol.3 相沢菜々子/後輩から先輩へ……相沢菜々子が迎える“心機一転”の2021年と“あの時の想い”
Vol.2 桃原美奈/あの“レジェンドレースクイーン”桃原美奈が限定で現役復帰「多くの人にレースの魅力を伝えたい」
Vol.1 林紗久羅/ファンとチームの架け橋に……RQ歴10年目の林紗久羅が“大切にしていること”

2021/09/10  

憧れのキャラクターになりきるため、応援するチームが勝利を手にするため……霧島聖子が語る“プロとしてのこだわり”

カテゴリー: 

 今シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。第11回は、人気ユニットのWedsSport Racing GalsとエヴァンゲリオンレーシングRQを務める霧島聖子チャンが登場です。グラビアでも活躍する彼女のレースクイーンとしてのこだわりとは?
 
 

RQインタビュー 2021 Vol.11 霧島聖子

Text:Yoshita Tomohiro
Photo:Tabuchi Satoru
 
 
 後半戦へと突入した2022シーズンの国内モータースポーツ。今年も各カテゴリーで多くのレースクイーンが活躍し、コロナ禍で制限はあるもののサーキットに華を添えている。今回のRQインタビューでは、今やレースクイーンのみならず、グラビアアイドルとしても活躍する霧島聖子さんにスポットを当ててみた。
 
 2021シーズンのモータースポーツでは、スーパーGTでは2021 WedsSport Racing Galsに抜擢され、スーパー耐久とD1グランプリではエヴァンゲリオンレーシングRQ2021 (真希波・マリ・イラストリアス役)として活動している。
 
 これまではSUBARU BRZ GT GALS BREEZEやD’STATIONフレッシュエンジェルズなど、人気レースクイーンユニットでの経験を持つほか、最近ではスーパーGTのGT500クラスのレースクイーンを務めるなど、実績も豊富だ。
 
 そんな彼女だが、2021シーズンは密かに抱いていた“夢”をサーキットで叶えることができたという。それがエヴァンゲリオンレーシングRQになったことだ。
 

エヴァンゲリオンレーシングRQの真希波・マリ・イラストリアス役を務める霧島聖子さん

エヴァンゲリオンレーシングRQの真希波・マリ・イラストリアス役を務める霧島聖子さん


 
「私、趣味はゲーム・アニメ・コスプレなんですけど、その中でもアニメは小さい頃から本当に大好きだったんですよね。エヴァンゲリオンシリーズもずっと観ていて、追っていた作品だったので……エヴァRQになることが夢だったんです!」
 
「ここまで作品に登場するキャラクターに合わせて、こだわっているコスチュームもなかなかないです。やっぱりレースを知らない友達とかも、エヴァンゲリオンレーシングのことは知っているので、その一員になることができて、本当に最高ですね」
 
 今年の3月に『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの最終作が公開され、25年続いたシリーズが完結を迎えた人気アニメのエヴァンゲリオン。
 
 そのタイアップとしてプロモーションタイアップとして2010年に誕生したのがエヴァンゲリオンレーシングだ。スーパーGTや鈴鹿8耐などに参戦し、2021年はD1GPとスーパー耐久にシリーズ参戦する。
 
 今年、霧島さんは真希波・マリ・イラストリアス役に抜擢。実際のキャラクターはふたつに分けた赤茶色のロングヘアと赤縁のメガネをかけているのが特徴だが、そこもこだわりをもって再現している。

「やっぱり、自分のこだわりでもあるんですけど(キャラクターとは)外れた色にはしたくないんですよね。マリの髪色が赤系の茶髪なので、こういう色にしています」

「カラコンもあまり派手すぎるとコスプレ感が強くなるので、このコスチュームに合わせた“マリっぽい”カラコンをつけています。ファンの方からみても『マリだ!』って思ってもらいたいですからね」

 そういった細部へのこだわりが功を奏し、開幕戦から周囲の評価も上々だという。

「エヴァンゲリオンレーシングRQになるという発表があった時は、あまり(マリの)イメージがないと言われていました。でも、実際にコスチューム姿で登場したら『ありだよね!』という声をメディアさんだったり、友達からも言ってもらいました。その度に心の中でガッツポーズしています」

 今シーズンはスーパーGTでも、WedsSport Racing Galsとして活躍中の霧島さん。同カテゴリーでのレースクイーンは6年目となるのだが、国内最高峰のレースで、チームにいちばん近い位置で応援できることに、喜びとやりがいを感じているという。
 

スーパーGTではWedsSport Racing Galsを務める霧島聖子さん

スーパーGTではWedsSport Racing Galsを務める霧島聖子さん


 
「私は2016年からスーパーGTのレースクイーンをしていますが、最初の2年はSUBARU BRZ GT GALS BREEZEを務めさせていただきました。あそこはチームとファンとの一体感がすごいんですよね。そこで近くで応援することで、チームの皆さんの想いだったり、努力だったりというのを身近に感じることができて、その気持ちが報われる瞬間というのも、すごく感動的です。やはり、チームの近くで応援できるというのがレースクイーンの特権ですね」

「2019年からGT500クラスのレースクイーンを務めさせていただいていますが、その最初の年に応援したチームがチャンピオンを獲ったんです。それを間近で応援できたことが嬉しいですし、今年の第2戦富士で19号車がポールポジションを獲ったので、その時も嬉しかったです」

「あと、これもレースクイーンの特権ですけど、(スタート進行で)グリッドボードを持っていて、マシンがグリッドに着く瞬間は、本当に特別な瞬間で、いつも泣きそうになるんですよね。あれは、レースクイーンしか見られない光景ですし、改めてレースクイーンをやっていて良かったなと思いました」

「レースクイーンは華やかなだけではない部分もありますが、すごくやりがいがあるなと思っています。憧れている以上に楽しい仕事なんだなと感じています」

 応援するチームが活躍するように、スポンサーのPR面はもちろんだが、サーキット内での一挙手一投足にもこだわりを持っている霧島さん。特にレース前のグリッドでは、メディアやファンの写真撮影の対応をするのも仕事なのだが、同時にドライバーに傘をさす役割も担っている。

「これはドライバーさんに言われて気づいたことなんですけど、タイのラウンドだったりとか、真夏の時は、頭に日が当たらないようすることを気にして傘をさしていました」

「でも、なかには照り返しで暑いから、足の方もカバーしてほしいと言われたことがありました。だから、暑い時は頭だけじゃなくて足元にも日差しが当たらないように気にしたりするようにしています」

「あとスタート進行の時は、レースに向けて気持ちを切り替えていくドライバーさんが多いと思うんですね。私も、そこは大事にしたいと思っています。ドライバーさんができるだけ集中できるように、気配を消すような感じにしています」

 こういった細かな気配りが、最終的に勝利につながっていく原動力のひとつになっているのかもしれない。

 現状に満足せず、さらに新しいことを吸収して成長しようとしている霧島さん。レースクイーン歴も多くなってきたこともあり、今後は後輩を引っ張っていく存在になりたいと語った。

「レースクイーン6年目になるので、まわりの子のお手本になりたいなと思っています。エヴァンゲリオンRQの中でも、私が最年長で歴もいちばん長いはずです。なので、みんなをまとめたり、リーダーシップみたいなものを身につけていきたいですね。それと同時に、またチームのそばで勝利を願っています!」

 ファンへの対応のみならず、チームの一員としてレースクイーンがどう関わり、役に立つことができるかを常に意識している霧島さん。きっと、このスピリッツは、後輩たちにも受け継がれていくことだろう。
 
 
■2021コスチュームギャラリー/霧島聖子


 
 
■2021レースクイーンインタビュー
Vol.10 阿比留あんな/“アイドルになる”という夢をサーキットで叶えた阿比留あんな「私にとって最高のポジション!」
Vol.9 安田七奈/「今の私があるのはドリエンのおかげ……」安田七奈が明かした憧れのチーム加入への道のり
Vol.8 近藤みやび/コロナ禍で自問自答したRQの存在意義……「日本のモータースポーツを盛り上げたい!」近藤みやびの秘めたる想い
Vol.7 小越しほみ/体調不良を乗り越え、もう一度サーキットへ……小越しほみ「ファンの皆さんがずっと励ましてくれたから、また帰ってきたかった」
Vol.6 あのん/今ではレースの魅力にどっぷり! 2020年の日本RQ新人部門グランプリあのん「ファンの皆さんにもレースを楽しんでほしい」
Vol.5 綾瀬まお/コスプレイヤーからレースクイーンへ……綾瀬まおが語るRQの難しさとレースの魅力
Vol.4 引地裕美/憧れだった舞台に自分が立つ……フレッシュエンジェルズ2年目の引地裕美が常に心がけていること
Vol.3 相沢菜々子/後輩から先輩へ……相沢菜々子が迎える“心機一転”の2021年と“あの時の想い”
Vol.2 桃原美奈/あの“レジェンドレースクイーン”桃原美奈が限定で現役復帰「多くの人にレースの魅力を伝えたい」
Vol.1 林紗久羅/ファンとチームの架け橋に……RQ歴10年目の林紗久羅が“大切にしていること”

2021/08/24  

“アイドルになる”という夢をサーキットで叶えた阿比留あんな「私にとって最高のポジション!」

カテゴリー: 

 今シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。第10回は、2020年に人気ユニット「D’STATIONフレッシュエンジェルズ」としてレースクイーン復帰を果たした阿比留あんなチャンが登場。笑顔を溢れるパフォーマンスを披露する彼女の想いとは?
 
 

RQインタビュー 2021 Vol.10 阿比留あんな

Text:Yoshita Tomohiro
Photo:Tabuchi Satoru
 
 
 今やサーキットでのレースクイーン活動のみならず、アイドルとしてライブイベントも行うほど、幅広く活躍しているD’STATIONフレッシュエンジェルズ。そこに2020年から加入した阿比留あんなさんは、ステージで一際輝くパフォーマンスを披露している。
 
 阿比留さんは2016年にレースクイーンデビューを果たし、スーパーGTではTOM’SやARTAなど名門チームのレースクイーン歴任。2020年からはレースクイーン界のトップユニットのひとつと言われているD’STATION フレッシュエンジェルズのメンバーとして活躍している。
 

2020年に引き続きD'STATIONフレッシュエンジェルズを務める阿比留あんなチャン

2020年に引き続きD’STATIONフレッシュエンジェルズを務める阿比留あんなチャン


 
 そんな阿比留さんなのだが、上京した当初は“アイドルになる”ことが夢だったという。
 
「私はNMB48が大好きで、劇場にもよく足を運んでいましたし、握手会とかにも参加していました。それに憧れて『アイドルになる!』と決めて、高校を卒業して大阪から東京に出てきました。でも、現実は厳しいというか、なかなか難しいもので……」
 
「事務所に入って、そこで初めてレースクイーンという存在を知りました。過去にもレースクイーンをきっかけに芸能界で活躍している人がいるのも聞いて、自分自身の良い経験になると思ってやってみようと思いました。それがきっかけでしたね」
 
 レースクイーンを務めながらアイドル活動も行い、オーディションにも積極的に受けていたという阿比留さん。特に2018年以降はライブの日程等の関係で、レースクイーンとしての活動を一旦離れることとなる。
 
 それでも、自身の目標に向かうためにも、それを受け入れて日々奮闘していたのだが、待っていたのは厳しい現実だった。
 
「2018年もレースクイーンのオーディションを受けていたんですけど、同時にアイドル活動もやっていたんです。その時は土日に4本とかライブがあって、けっこう忙しくて……しばらくの間サーキットでの活動から離れる形になりました」
 
「もともとアイドルをやりたくて芸能の世界に入ったので、しばらくはアイドル活動を優先しましたが、それでも年齢的な制限もあり、受けられるオーディションも少なくなっていきましたね」
 
 そんな時に出会ったのが、サーキットでアイドルとして活動していたフレッシュエンジェルズだったという。
 
「私は2016年にスーパー耐久のGTNET GIRLSを務めさせてもらったのですが、その時の移動車がフレエンの4人と一緒だったんです。当時の相方だったいちかる(西村いちか)さんとフレエンのライブも見に行かせてもらっていました。そこで“こういうアイドルもいるんだ、すごいな!”と思いました」
 
「こんなにも私にぴったりなものはあるのか!とはじめは思いましたね。これは私にしかできないと感じました。そこからオーディションも何回か受けて……2020年にやっと夢が叶いました!」
 
 フレッシュエンジェルズの一員としてサーキットに帰ってきた阿比留さん。自身もレースは大好きとのことでレースクイーンをやっていない期間もSNSなどで常に情報はチェックしていたとのこと。
 
 大好きなサーキットという舞台で、アイドルとして活動することができる……。一番最初に思い描いていたものは完全に同じではないかもしれないが、こうして阿比留さんの夢は叶った。
 
「やっぱり歌って踊っている時が、私自身ものすごく楽しいし、ファンの皆さんからも“いちばんキラキラしているね!”と言ってもらえています。今、いちばん輝けているなと思います」
 
「やっぱり私はステージに立っている時が人生の中でいちばん幸せですし、そこに大好きなレースが加わるので、本当に最高ですね。これ以上ない場所なので、できることなら……ずっとフレエンをやりたいなと思っています!」
 
 その一方で、阿比留さんはレースクイーンとして所属するチームの応援をするのも、レース期間中の楽しみのひとつとなっている。
 
SUPER GTではGTNET GIRLを務める阿比留あんなチャン

SUPER GTではGTNET GIRLを務める阿比留あんなチャン


 
「こうして、みんなでひとつの目標に向かって戦うというか頑張るというのは、なかなか普通の仕事では経験できないことだと思います。ピットの中でレースを観ることができたり、ドライバーさんと話す機会もあったりして、そこでいろいろなことを学ぶことができます」
 
「これだけ感情移入できるのも素晴らしいですし、それを近くで応援できるという、こんなに素敵な仕事があるんだなと改めて思っています」
 
「素晴らしいレースクイーンさんたちばっかりなので、私もそれについていけるようにしたいですし、これからも多くの人にもっと応援してもらいたいので、コツコツと頑張っていって、ステージで最高のパフォーマンスを魅せたいと思っています」
 
 今年のD’STATION フレッシュエンジェルズの新曲「DREAMIN’」は、実は阿比留さんのソロパートから始まる。
 
 今季はコロナ禍の影響もあり、サーキットでのライブ活動にも制限がかかっているのだが、夢を叶えて、今も輝き続ける阿比留さんの勇姿に、ぜひご注目いただきたい。
 
 
■2021コスチュームギャラリー/阿比留あんな

 
 
■2021レースクイーンインタビュー
Vol.9 安田七奈/「今の私があるのはドリエンのおかげ……」安田七奈が明かした憧れのチーム加入への道のり
Vol.8 近藤みやび/コロナ禍で自問自答したRQの存在意義……「日本のモータースポーツを盛り上げたい!」近藤みやびの秘めたる想い
Vol.7 小越しほみ/体調不良を乗り越え、もう一度サーキットへ……小越しほみ「ファンの皆さんがずっと励ましてくれたから、また帰ってきたかった」
Vol.6 あのん/今ではレースの魅力にどっぷり! 2020年の日本RQ新人部門グランプリあのん「ファンの皆さんにもレースを楽しんでほしい」
Vol.5 綾瀬まお/コスプレイヤーからレースクイーンへ……綾瀬まおが語るRQの難しさとレースの魅力
Vol.4 引地裕美/憧れだった舞台に自分が立つ……フレッシュエンジェルズ2年目の引地裕美が常に心がけていること
Vol.3 相沢菜々子/後輩から先輩へ……相沢菜々子が迎える“心機一転”の2021年と“あの時の想い”
Vol.2 桃原美奈/あの“レジェンドレースクイーン”桃原美奈が限定で現役復帰「多くの人にレースの魅力を伝えたい」
Vol.1 林紗久羅/ファンとチームの架け橋に……RQ歴10年目の林紗久羅が“大切にしていること”

2021/08/16  

「今の私があるのはドリエンのおかげ……」安田七奈が明かした憧れのチーム加入への道のり

カテゴリー: 

 今シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。第9回は、元気いっぱいな笑顔と愛嬌あるキャラクターで人気の安田七奈チャンが登場。憧れのチームで活躍するまでに成長したレースクイーン歴を振り返ります。
 
 

RQインタビュー 2021 Vol.9 安田七奈

Text:Yoshita Tomohiro
Photo:Tabuchi Satoru
 
 2021年も各カテゴリーで多くのレースクイーンが活躍し、コロナ禍で制限はあるものの今季開幕戦からサーキットに花を添えている。一見すると華やか雰囲気に見えがちなのだが、その裏では様々な苦悩と葛藤がある。

 今年もスーパーGTではWedsSport Racing Galsとして活動する安田七奈さんも、今では憧れていたチームに加入し、笑顔で毎戦活動しているが、そこに至るまでは苦労の連続だったようだ。
 

 
 もともとイベントコンパニオンとして活動していた安田さん。東京オートサロンに出演した時の出会いが、レースクイーンになるきっかけだった。

「東京オートサロンに出た時にレースクイーンの子たちと同じブースになりました。私はその当時、東京ゲームショウとかで大きなブースに出させてもらって、ファンの方とも交流する機会がありましたが、オートサロンではレースクイーンの子たちのファンの数ががすごく多いなと感じて『なんだこれは?』となりました」

「そこで、会場内を見て回っていたら、ドリエンちゃん(ドリフトエンジェルス)が撮影タイムをしていたんですよね。そこで『レースクイーンをやりたい!』って思ったのがきっかけですね」

 ドリフトエンジェルスは、UPGARAGEのイメージガールとしてレースクイーン活動をする以外に、オリジナルCDをリリースしたり、漫才に挑戦するなど幅広い活動をするレースクイーンユニットで人気を博していた。

 オートサロンをきっかけにドリフトエンジェルスになることを夢見た安田さんだったが、もうひとつの憧れの存在も見つけた。それが、当時トップレースクイーンとして活躍していた佐野真彩さんだ。

「ドリエンに惹かれたんですけど、当時の私はドリエンのようなフリフリした感じの雰囲気ではなかったです。そこでレースクイーンのことを調べていく中で、ウェッズの佐野真彩さんが人気もあり、当時レースクイーンのトップだったので、そこを目指すじゃないけど、憧れた部分はありました」

 2015年にレースクイーンデビューを果たした安田さん。翌年には憧れたドリフトエンジェルスに合格する。夢が叶ったのシーズンとなったが、いざ活動が始まると、厳しい現実が待っていた。

2016年から2018年までドリフトエンジェルスを務めた安田七奈さん

2016年から2018年までドリフトエンジェルスを務めた安田七奈さん。コスチューム姿は2017年のもの


 
 
「すごく大変でしたね。レース毎にダンスを披露しなきゃいけないし、漫才のネタも考えなきゃいけないし……当時は常にドリエンのことで頭がいっぱいでした」

「私が入った時は、ちょうどドリエンの中でも世代交代のような時期で、それまではD1GPでドリエンを務めて、スーパーGTではGT500のチームを兼任するという子がほとんどで、爆発的な人気があったんです。2016年からスーパーGTにUPGARAGEが参戦し、ドリエンが登場するようになって、メンバーもみんなレースクイーン2年目という子たちばかりで……すごく苦労しました」

 メンバーと共に苦悩する日々が続いたという安田さん。時には見えないところで悔し涙を流したり、ひどく落ち込む時もあったというが、試行錯誤を繰り返して努力をし続けたことで、人気を集めていき、同時に実力もつけていった。

「ドリエンらしさを求められたので“常にドリエンらしくあろう”というのを忘れずにやっていました。この3年間で鍛えられたというか、何にも物怖じをしなくなりましたね。あとは、ファンの方がたくさんできたというのが大きいです」

「それはドリエンだったからというのもあるでしょうけど、メンバーの子たちとは苦楽を共にすることが多かったので、その時の子たちとは今でも仲が良いですし、今の私にとっては財産です」

 安田さんはドリフトエンジェルスでの3年間の経験を経て、2019年から念願のWedsSport Racing Galsとなった。そして今では経験豊富で人気レースクイーンのひとりとしてポジションを確立している感があるが、本人はまだまだ上を目指したいようだ。

「ありがたいことに、ドリエンだった頃の私を知らずに『バンドウのRQといえば、“なーちゃ(安田さんのニックネーム)”だよね』と言ってくれる方がすごく多いのですが、もがきながら頑張っていた時期もあったんですよ(苦笑)」

「私自身、人気なレースクイーンになれたと思っていません。私より人気な子はいっぱいいるし、全然満足していない部分もたくさんあります。それでも、サーキットで知り合いが増えていくのも嬉しいですし、やればやるほど楽しくなっています」

「ここに来ないと会えない人たちが多いですからね。そういう意味で、まだまだ頑張らなきゃなと思っています」
  
 当初はレースクイーンの経験を活かし、タレントとして芸能界での活躍を夢見たこともあったという安田さん。しかし、今は目標が変わりつつあるという。

「私も一時期はレースクイーンという実績を土台にして、芸能界やタレントになることを目指していました。けど、正直そこは諦めた部分があって、今はレースクイーンのお仕事を極めていきたいという気持ちが強いですね。やっぱり、私のことを必要としていくれる人たちがサーキットにいるということが大きいです」

「このお仕事を極めるとなると、レースクイーンはキャンペーンガールだから、求めてられているところにいけるように、レースのことを第一に考えるようにしています」

 WedsSport Racing GalsとしてGT500のレースクイーンになってからは、レースのことも積極的に勉強するようになったという安田さん。今ではスーパーフォーミュラなど、自身が携わっていないカテゴリーも観るなど、レースの魅力にどっぷりとハマっているそうだ。

 自身も語る通り、レースクイーンの仕事を極めつつある。その中で密かに願っているのは、応援しているチームの歓喜の瞬間を見ることだと語った。

「今年の第2戦富士で19号車がポールポジションは本当に嬉しくて、誰よりも泣いた自信があります(笑)。でも、19号車が表彰台に立つ姿はみたいですね!」

「昨年は私たちもサーキットに行ける機会が制限されたので、月並みですけどレースクイーンが現場にいることで、少しでもパワーに変えてもらって、それこそ“勝利の女神”になれるようにしっかり応援したいです」

 その想いは、7月の第4戦もてぎで早速達成された。19号車は一時トップを走る快走をみせ2位フィニッシュを果たしたのだ。念願のシーンを見ることができた安田さんだが、そこで込み上がってきた感情は“悔しい”だったとのこと。

「ここまで来たら、やっぱり19号車のふたりが勝つ姿がみたいです」と語った。

 安田さんは、2017年と2020年に所属したスーパー耐久のST-Xクラスのチームがシリーズチャンピオンに輝き、勝利の女神となっている。今度は花形であるスーパーGTのGT500で勝利の女神となれるのか……。本人もますます力の入るシーズン後半戦となりそうだ。
 
 
■2021コスチュームギャラリー/安田七奈


 
 
■2021レースクイーンインタビュー
Vol.8 近藤みやび/コロナ禍で自問自答したRQの存在意義……「日本のモータースポーツを盛り上げたい!」近藤みやびの秘めたる想い
Vol.7 小越しほみ/体調不良を乗り越え、もう一度サーキットへ……小越しほみ「ファンの皆さんがずっと励ましてくれたから、また帰ってきたかった」
Vol.6 あのん/今ではレースの魅力にどっぷり! 2020年の日本RQ新人部門グランプリあのん「ファンの皆さんにもレースを楽しんでほしい」
Vol.5 綾瀬まお/コスプレイヤーからレースクイーンへ……綾瀬まおが語るRQの難しさとレースの魅力
Vol.4 引地裕美/憧れだった舞台に自分が立つ……フレッシュエンジェルズ2年目の引地裕美が常に心がけていること
Vol.3 相沢菜々子/後輩から先輩へ……相沢菜々子が迎える“心機一転”の2021年と“あの時の想い”
Vol.2 桃原美奈/あの“レジェンドレースクイーン”桃原美奈が限定で現役復帰「多くの人にレースの魅力を伝えたい」
Vol.1 林紗久羅/ファンとチームの架け橋に……RQ歴10年目の林紗久羅が“大切にしていること”

2021/07/28  

コロナ禍で自問自答したRQの存在意義……「日本のモータースポーツを盛り上げたい!」近藤みやびの秘めたる想い

カテゴリー: 

 今シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。第8回は、レースクイーン・オブ・ザ・イヤー19-20も受賞した人気レースクイーンの近藤みやびチャンが登場。彼女のレースクイーンへの想いとは?

RQインタビュー 2021 Vol.8 近藤みやび

Text:Yoshita Tomohiro
Photo:Tabuchi Satoru

 2021年もスーパーGTやスーパーフォーミュラなど、国内トップカテゴリーでレースクイーンとして活躍し、今では後輩たちから“憧れの的”として見られることも多くなった近藤みやびさん。

 レースクイーン歴7年目を迎えた今年も変わらなぬ努力を続けながら、誰よりも熱い“秘めたる想い”を持ってサーキットに立っている。

 2015年にレースクイーンデビューを果たした近藤さんは、各カテゴリーで活動の場を広げていき、2019年からは名門TOM’Sの一員として、今年もスーパーGTではauサーキットクイーン、スーパーフォーミュラではTOM’S Ladyとして同チームで活躍中だ。
 

スーパーフォーミュラでTOM'S LADYを務める近藤みやびさん

スーパーフォーミュラでTOM’S LADYを務める近藤みやびさん

スーパーGTでau Circuit Queenを務める近藤みやびさん

スーパーGTでau Circuit Queenを務める近藤みやびさん

「今までレースクイーンを7年やってきて、継続3年目を迎えたチームってTOM’Sしかないんです。今年もこうしてスーパーGTとスーパーフォーミュラでそれぞれポジションを与えていただけて、すごくありがたいですね」

「TOM’S Ladyはコスチュームのこだわりがすごくあります。毎年『こういうイメージにする』ってテーマを決めてデザインしています。今年は韓国アイドルっぽいデザインになっていますし、私もデザインを一緒に考えさせてもらったので、すごく愛着があります」

 2020年には「レースクイーン・オブ・ザ・イヤー19-20」を獲得し、そこからテレビ番組の出演など、最近はサーキット以外でも活躍の場を広げている近藤さん。長年の夢でもあった“地元に貢献する”仕事も増え始めているという。

「レースクイーン・オブ・ザ・イヤーを獲って、RQ以外の仕事が増えた感じはありますね。例えばグラビアのお仕事だったり、DVDを出させてもらったりしています」

「地元に関わる仕事もやりたかったので、やっと地元に貢献できるお仕事がひとつできたのは嬉しいですね。道のりは長かったですけど、着々とやっていけているのかなと思います。レースクイーン・オブ・ザ・イヤーを獲ってから、知名度は上がっていると感じています」

 サーキットでは常に写真を撮られることを意識しており、時には他のレースクイーンのポージングなども参考にするなど、常に勉強や努力を怠らないでいる近藤さん。基本的には、自身のキャラクターに合わせて自由にさせてもらっているそうだが、彼女がデビューしてからひとつだけこだわっていることがあるという。

「レースクイーンを始めた時に、時代の移り変わりもあると思うんですけど、私の中でレースクイーンというのは、“高嶺の花”みたいな感じがあったし、それに憧れていました」

「ファンサービスとかも、ほぼしないというか、どちらかというと“塩対応”みたい感じになっていたところが最初の頃はあったと思います。皆みたいにファンの方から“神対応”と言われるような対応はまったくしてこなかったですね」

「でも、今はコロナ禍でファンの方と接する機会が減ったので、それはそれで寂しいなと思っている自分もいます。やっぱりファンの方がいてくれて、ここまで7年間やってこれたので、最初の頃と比べるとファンの方を大切にしようという気持ちはありますけど……」

「だからといって神対応はしていないですし、どちらかというと、話しかけづらいようなレースクイーンが良かったなという思いはあります」

 そんな近藤さんだが、7年のレースクイーンキャリアの中で、自身やレースクイーン自体の存在が必要なのか否か、改めて考える瞬間があった。それが2020年の前半戦だ。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、開催スケジュールが大幅に変更された2020シーズン。そのうちスーパーGTでは前半4戦を無観客で実施し、チーム関係者の人数も最小限にする対策をとった。その影響で各チームのレースクイーンは、しばらくサーキットに登場することができなかった。

「2020年に新型コロナウイルスの感染拡大があって、レースもスーパーGTの前半戦はレースクイーンもサーキットに入ることはできませんでした。でも、レースは普通に行われているんですよね」

「その時は気分もめちゃくちゃ下がっていたのもあって『レースクイーンの存在っていらないんだな』って思っちゃったんです」

「確かにレースクイーンがいなくてもレースは成り立つんですよ。最低限に人数を絞って、ドライバーさん、メカニックさんをはじめとしたチームの皆さんだけでやっているのを見て『あぁ、これが現実か』って、ちょっと悲しくなっちゃって……」

「そこから、ちょっとずつレースクイーンもサーキットに行けるようになって、今年は開幕戦から行けるようになって……改めてレースクイーンとしてサーキットに立てることのありがたみを感じました」

 レースクイーンの存在とは? サーキットに行けないもどかしさも加わり、近藤さんは自問自答する日々を過ごしていたという。

 2021年も期待と不安が入り混じる中で迎えたスーパーGTの開幕戦だったのだが、スタート進行でレースクイーンがグリッドボードを持って整列をした後、場内放送を担当するピエール北川アナウンサーが「レースクイーンの皆さんもスーパーGTファミリーの一員です」スタンドに詰めかけたファンとともに拍手で歓迎したのだ。

 近藤さんのみならず、多くのレースクイーンにとって苦労が報われた瞬間で、なかには感極まっている人もいた。

スーパーGT第4戦もてぎでグリッドボードを担当する近藤みやびさん

スーパーGT第4戦もてぎでグリッドボードを担当する近藤みやびさん

「あれは嬉しくて、グリッドで泣きそうになりました。たった一言でしたけど、頑張っていて良かったなと思いました」

「レースクイーンという仕事はけっこう大変です。外から見ているだけじゃわからないことが多くて、夏は暑いし、冬は寒い。足は痛いし、朝は早いし……。大変なんだけど、でも、ここまで頑張ってレースクイーンを続けて来られたのは、やっぱりモータースポーツが好きだからなんです」

「こんなに好きなんだけど、(その想いが)一方通行みたいになっているのは嫌だなって思いました。だから、少しでも盛り上げられる存在になれていたらいいなと思っています。でも……本当になれているのかな?って不安になることは今でもあります」 

「海外はモータースポーツが主流で人気もありますが、日本のレースも面白いのに、なんでこんなに人気がないんだろう、マイナーなんだろうと思ってしまいます。そこでレースクイーンという存在が、日本のモータースポーツを盛り上げるため、少しでも力になっていたらいいな……と思っています」

 自身のためにレースクイーン活動を続けてきた近藤さんだが、今後は自分自身の活動を通して、少しでも多くの人にモータースポーツの存在を知ってもらい、興味を持ってもらうきっかけづくりをしたいと考えている。

「数年前に脇阪寿一さんとテレビに出演させてもらった時に『地上波の力って、やっぱりすごいな!』と改めて感じました。それを感じたのがSNSのフォロワー数です」

「私たちはSNSを頑張ってやっていると思うんですけど、あの番組で何分かしか映っていなくて、しかもほとんど喋っていなかったにも関わらず、ビックリするくらいフォロワー数が増えました。そこで改めて地上波の力ってすごいなと思いました」

「だから、自分が現役レースクイーンであるうちに、他のお仕事で地上波に出られることができた時に『レースクイーンという存在はまだいますよ。日本のモータースポーツってこんなに面白いんですよ』というのを……そこまで言えなかったとしても、レースクイーンという存在を皆さんに知ってもらえたらなと思います」

 そんな近藤さんも、元々モータースポーツにまったく縁がなかったのだが、プライベートでやっていたスロットの機種内に当時人気レースクイーンとして活躍していた水谷望愛さんに一目惚れ。彼女を調べているうちに“レースクイーン”というキーワードが出てきたのが最初のきっかけだった。

「その時は『レースクイーンって、今でもいるんだ!』って驚いた記憶があります。RQは、けっこう昔というイメージが強いじゃないですか。私も最初はレースクイーンって昔の存在で今はないと思っていたんですよ」

「レースクイーンがいるということは、モータースポーツもあるということですからね。自分がもっとみんなに知ってもらうことが、モータースポーツをより多くの人に知ってもらうきっかけになるのかなと思っています」

 レースクイーンの存在については、現在も様々な意見があり、時には心ない言葉が彼女たちに向けられるという話も聞こえてくる。ただ、実際には近藤さんのように、周りが思っている以上にモータースポーツを盛り上げるため、モータースポーツの知ってもらうためにどうすればいいかを、日々考え、努力している人もたくさんいるのだ。
 
 
 
■コスチュームギャラリー/近藤みやび


 
 
■2021レースクイーンインタビュー
Vol.7 小越しほみ/体調不良を乗り越え、もう一度サーキットへ……小越しほみ「ファンの皆さんがずっと励ましてくれたから、また帰ってきたかった」
Vol.6 あのん/今ではレースの魅力にどっぷり! 2020年の日本RQ新人部門グランプリあのん「ファンの皆さんにもレースを楽しんでほしい」
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Vol.3 相沢菜々子/後輩から先輩へ……相沢菜々子が迎える“心機一転”の2021年と“あの時の想い”
Vol.2 桃原美奈/あの“レジェンドレースクイーン”桃原美奈が限定で現役復帰「多くの人にレースの魅力を伝えたい」
Vol.1 林紗久羅/ファンとチームの架け橋に……RQ歴10年目の林紗久羅が“大切にしていること”

2021/07/20  

体調不良を乗り越え、もう一度サーキットへ……小越しほみ「ファンの皆さんがずっと励ましてくれたから、また帰ってきたかった」

カテゴリー: 

 今シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。第7回は、日本レースクイーン大賞を2度受賞した小越しほみチャンが登場。約2年ぶりに帰ってきたレースクイーンへの想いとは?

RQインタビュー 2021 Vol.7 小越しほみ

Text&Photo:Yoshita Tomohiro

 開幕戦から激しいバトルが繰り広げられている2021年の全日本スーパーフォーミュラ選手権。そこに参戦する各チームを応援するべく、今年も多くのレースクイーンがサーキットに登場している。

 そんな中、毎回“レジェンドレースクイーンをサプライズ起用し、話題を集めているB-Max Glory Girls。第1戦富士では桃原美奈さんが電撃復帰したが、第2戦の鈴鹿では小越しほみさんが久しぶりのレースクイーン姿を披露した。
 

B-Max Glory Girlsとしてスーパーフォーミュラ第2戦鈴鹿に登場した小越しほみさん

B-Max Glory Girlsとしてスーパーフォーミュラ第2戦鈴鹿に登場した小越しほみさん


 
 過去にD’stationフレッシュエンジェルズやにゃんこ大戦争ガールズなど有名ユニットで活躍し、2017年、2018年と2年連続で日本レースクイーン大賞を受賞するなど、第一線で活躍していた小越さん。しかし、2019シーズンの後半に体調を崩してしまい、レースクイーンの業務を離脱することになってしまった。

「まずは自分の体がどうなるのかという不安もあったんですけど、急にレースクイーンとして出られなくなってしまって、いろんな意味で消化不良でした。やっぱり『サーキットに行きたい』という気持ちはありました」

 しばらくの間は自宅療養に専念するなど、体調回復に努めていた小越さん。コロナ禍の影響も受け、2020シーズンも大好きなサーキットに行くことができず、辛い思いをしながら日々過ごしていたという。

「レースクイーンとして参加できないことが、けっこう辛かったです。でも、テレビで見たりとか、ネットのニュースなどで情報を集めたりして、今自分ができることをやって参加しようと思っていました」

「実は2020年もスポットとかで出たいと思っていたんですけど、コロナ禍の影響で、スポットどころか年間で務めている子たちもサーキットに行けないみたいな状況でした。だから『ちょっと厳しいかな……』と諦めかけていた部分もあったので、今年、サーキット復帰が決まった時はびっくりしたし、嬉しかったですね!」

 レースの現場にやってきたのは約1年半ぶりだったが、終始テンション上がりっぱなしという様子で、サーキットで過ごす週末を満喫しているのが、その一挙手一投足から伺い知ることができた。

ひさびさにグリッドに立つ小越しほみさん

ひさびさにグリッドに立つ小越しほみさん

「(久しぶりのサーキットは)すごい嬉しいです! やっぱり、ずっと来ていた場所だから、こんなに久々になるとは思わなくて……。本当に懐かしいという気持ちもありましたし、サーキットでしか会えないファンの方もいらっしゃるので、コロナの影響で距離はある状態ですけど、久しぶりに皆さんの顔を見れて『みんな元気だ!』と、こっちがテンション上がっちゃいました(笑)」

 週末を通して笑顔が絶えない様子だった小越さんだが、レースクイーンの業務に関してはブランクが空いてしまっていることもあり、事前の準備も大変だったという。

「そもそもレースクイーンって何やってたっけ? 何から準備していたっけ? というところか始まりました(笑)。ちょっと参加していない期間があるとわからなくなっちゃうので、先輩に相談したりとかしていました」

「今回はスーパーフォーミュラでしたけど、あまり行ったことがないカテゴリーでもあったので『どんな感じだったっけ?』と思い出すところから始まりました。YouTubeでいろいろな映像を見たりして、思い出していました」

「SFライツは完全に初めてだったので『どうしよう?』ってなって、それこそももんが(桃原美奈)さんに聞いたりとかしていましたね」

 今ではレースのことにも詳しくなっており、毎回欠かさず勉強しているという小越さんなのだが、RQデビュー当初はまったくと言っていいほど無知だったという。それでも、様々なチームに携わっていく中で『チームを応援したい!』という気持ちが強くなっていった。

「最初1年だけレースクイーンをやって、その後しばらく空いて“復帰”という形でサーキットに戻ってきたんですけど、その時はTEAM SARDのレースクイーンとしてみんなでレースを見ていて、どのレースがというわけじゃないんですけど、すごい良いチームで『応援したい!』という気持ちになりました。それがきっかけで、レースもどんどん好きになっていきました」

「特に2019年はトムスでレースクイーンをさせていただきましたが、初めて応援しているチームが優勝するという経験もしました。それまでは、どちらかというとユニット活動がメインだったから、トムスのレースクイーンをさせてもらった時は、純粋にレースを見るというのも面白いなと思いました。だから……もっと見たかったし、もっと近くで応援したかったなと思いましたね」

 ちょうどレースの魅力や醍醐味を知って、サーキットへ行くのが楽しみのひとつになっていた小越さん。だからこそ、体調不良で大好きなサーキットへ急に行けなくなり、自宅療養中はやり場のない思いを抱えながら、悶々と過ごすこともあったという。

 そんな時、心の大きな支えとなったのが、ファンから届く応援のメッセージだった。

「私は突然行けなくなってしまったのに、正直けっこう落ち込んでいました。それでも、ファンの皆さんは信じてくれて、ずっと励ましてくれました。やっぱり、それがあったから『またみんなに恩返ししたいな』という気持ちもあって、また(サーキットに)来たいなと思っていました」

 今後のサーキットでの活動に関しては、体調面も十分に考慮しなければいけないこともあり、現状ではどのレースに参加できるかは未定とのこと。それでも、初心に戻る気持ちで、レースクイーンを務めていきたいと、気を引き締めていた。

 そして小越さんは療養中も変わらず声援を送ってくれたファンに対し、感謝の気持ちを繰り返し伝えていた。

「本当に本当に……ファンの皆さんには感謝しています。皆さんの励ましの声があったから頑張ることができたし、またここに来たいなと思うことができました。本当に、皆さんありきの私かなと思って、とても感謝しています!」

「おかげで、こうやって、また戻ってくることができて、逆に少しでもみんなに元気というかパワーを、今度はこっちからも与えられたら良いかなと思っています」

 今年もコロナ禍の影響でファンとレースクイーンとの交流に制限がかかっている状態ではあり、特に小越さんに関しては毎戦サーキットに来られるというわけではないが、また元気に活躍する姿を披露してくれることを期待したい。

■コスチュームギャラリー/小越しほみ


 
 
■2021レースクイーンインタビュー
Vol.6 あのん/今ではレースの魅力にどっぷり! 2020年の日本RQ新人部門グランプリあのん「ファンの皆さんにもレースを楽しんでほしい」
Vol.5 綾瀬まお/コスプレイヤーからレースクイーンへ……綾瀬まおが語るRQの難しさとレースの魅力
Vol.4 引地裕美/憧れだった舞台に自分が立つ……フレッシュエンジェルズ2年目の引地裕美が常に心がけていること
Vol.3 相沢菜々子/後輩から先輩へ……相沢菜々子が迎える“心機一転”の2021年と“あの時の想い”
Vol.2 桃原美奈/あの“レジェンドレースクイーン”桃原美奈が限定で現役復帰「多くの人にレースの魅力を伝えたい」
Vol.1 林紗久羅/ファンとチームの架け橋に……RQ歴10年目の林紗久羅が“大切にしていること”

2021/06/15  

今ではレースの魅力にどっぷり! 2020年の日本RQ新人部門グランプリあのん「ファンの皆さんにもレースを楽しんでほしい」

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 今シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。第6回は、昨年の日本レースクイーン大賞新人部門グランプリを獲得したあのんチャンが登場。レースの魅力にはまったあのんチャンのファンへの想いとは?

RQインタビュー 2021 Vol.6 あのん

Text:Yoshita Tomohiro
Photo:Satoru Tabuchi

 6月4日より2021年の日本レースクイーン大賞新人部門の投票がスタートした。ファン投票で人気No.1レースクイーンを決めるこのイベント。2020年の日本レースクイーン大賞 新人部門では、ITOCHU ENEX IMPUL LADYのあのんさんが見事グランプリに輝いた。

 今年もITOCHU ENEX IMPUL LADYを務めるあのんさんは、レースクイーン・オブ・ザ・イヤー20-21も受賞し、週刊誌の表紙やグラビアを飾るなど期待のレースクイーンとして注目を集めている。

日本レースクイーン大賞2020新人部門でグランプリに輝いたあのんチャン

日本レースクイーン大賞2020新人部門でグランプリに輝いたあのんチャン

 元はモデルやイメージガール、アイドルとしても活動していたあのんさんだが、レースクイーンを目指すきっかけとなったのが、実は“ギャルズパランダイス”だったという。

「3年目にギャルズ・パラダイスを事務所で見つけたんですね。それでパラパラと見ていたら『すごい! レースクイーンさんって輝いている』と思いました。当時はレースクイーンのことについて知らないことが多かったので、事務所の人に聞いたら『レースクイーンってめちゃくちゃ楽しいよ!』と言われて、自分もやりたいと思いました」

「でも、それが4月だったんです。もうシーズンが始まっちゃったんですよね。だから『ガーーン……』ってなったのを覚えています(苦笑)」

 それでも、レースクイーンになることを諦めずに、2020年にはITOCHU ENEX IMPUL LADYに選ばれ、スーパーGTとスーパーフォーミュラのレースに行くことが決定した。ところが、今度は新型コロナウイルスの流行により、現場に入れる人数制限の関係で、レースクイーンの活動に大きな制限がかかってしまったのだ。

 その影響でスーパーGTに行けたのは最終戦富士のみだったが、スーパーフォーミュラはシーズンの途中から参加することができた。初めて現場に行ったのは第3戦SUGOで、モータースポーツを見るのは、もちろん初めてのこと。目の前で起こる光景ひとつひとつが、彼女にとっては新鮮であり、感動の連続だったという。

「初めて来た時は、(コロナ禍による人数制限の影響で)レースクイーンさんがあまりいなくて、それこそドライバーさんとかクルマをずっと見ていました」

「本当、初歩的なんですけど……チームによってクルマのカラーリングが違うのとかも全然知らなくて、まずそこから感動しましたね」

「いちばん印象に残ったのが、走行を終えた後のドライバーさんです。けっこう汗をかいているのとかを見て『こんなに体力使ってるんだ!』というのがわかりました。そういう発見がひとつひとつあって、『レースってめちゃくちゃ面白いんだな!!』と思いましたし、昨年のレースを見て行くうちに、ゴールするのは本当に難しいんだなとめちゃくちゃ思いました」

 レース中も、応援しているチームなど関係なく、事あるごとに一喜一憂するあのんさん。時には他のチームにアクシデントやトラブルがあった時も、『えー!!』と大きなリアクションをとってしまうため、周囲から驚かれることも少なくなかったようだ。

 今ではレースの魅力にどっぷりとハマり、自らレースのことについて調べて勉強することが日課となっているとのこと。それを自分の知識として留めるのではなく、ファンにも共有することも欠かさない。特に レースクイーン目当てでサーキットに来たファンの人に、少しでもレースを楽しんでもらうために、SNSを活用した情報発信を常に心がけている。

「(ハマったものは)めちゃくちゃ調べますね! もう、ひたすら検索しています。そこで調べたものを自分なりにまとめて、シェアするというのが好きですね」

「でも、ファンの人の中には(レースのことが)全然わからないという人もいたんですよ。RQ大賞だと投票の仕方とか新人部門のこととかもわからないという人もいました。レース観戦も同じで、サーキットに来ても、どうすればいいかわからないという人がいて……そういうのを解決できるものを、ひらすら調べて発信していました」

「例えばチケットの発売がけっこう早いから、なかには乗り遅れている人もいたりとかして……そこもいろいろ調べていますね」

「あと“初心者の方がわかりやすいように”というのを心がけています。スーパーGTとかだったらGT300クラスとGT500クラスは何が違って、どうやって見分けるの? というところも紹介しています」

「私自身も最初はまったくわからなくて『なんで300と500ってわかれているの? どうやって見分けるの?』と思っていて、それがわからないと観戦していても楽しくないかなと思って……。ファンの皆さんに、もっと知ってもらって観戦してほしいなと思いました」

「特に昨年は、コロナの影響でファンの人となかなか会えない中で、現地に来て投票してくださる方もいました。その時に『(ファンの皆さんが)なんで自分ってサーキットに来ているんだろう?』ってならないためにも、やっぱりレースを見てほしいなと思っています」

「だから、レースの説明もちゃんとして、その上で投票のことも発信して……。あくまでも『レースが楽しい!』と思ってもらって、そこから付いてきてもらうような発信をずっと心がけています」

2021年もITOCHU ENEX IMPUL LADYとしてスーパーGT、スーパーフォーミュラに登場するあのんチャン

2021年もITOCHU ENEX IMPUL LADYとしてスーパーGT、スーパーフォーミュラに登場するあのんチャン

 常にファンへの気配りや、SNSでの細かな発信を怠らない あのんさんなのだが、もちろんレースクイーンとしての業務も日々研究し、周りの先輩方の行動を参考にして、自身のレベルアップを心がけている。

「やっぱり、先輩の方たちを見ると『カッコいいな!!』と毎回思います……。なんであんなにカッコいいんだろうと自分なりにいろいろ調べたら、チームの色に合わせるというのも重要なんだなと思いました。そのチームに合わせてカッコいい系でいくのか、かわいい系でいくのかとか。あとは立ち方とかポーズとかもどんなのが良いかとか、いつも考えています」

「ITOCHU ENEX IMPUL LADYでも独自でやっているポーズが昨年からあるので、それを浸透させようと頑張っています!」

 こうした努力の積み重ねが、コロナ禍でイベントが制限される特殊な状況下だった2020年に、新人部門グランプリやレースクイーン・オブ・ザ・イヤーを獲得するに至った最大の理由なのかもしれない。

 自身の飛躍はこれからだと考えているあのんさん。これからも、ファンの皆さんにサーキットで過ごす週末を、より思い出に残る、楽しいものにできるよう一層努力していきたいと力強く語ってくれた。

「今の時代、(サーキットに)来たくても来られない方が多いと聞いています。そういう方に『今、サーキットではこういうことが起きていて、こうなっていて……』というのを伝えたりとか、『ここで観戦できるよ!ここでグッズが買えるよ!』とか、サーキットに来たときのことをイメージしてもらいたいなという気持ちが大きいです」

「サーキットに来たことがない人でも『いつかはサーキットに行きたい!』『コロナ禍が終わったら行こう!』と思ってもらえるように頑張りたいです」

「そして、サーキットでレースクイーンやクルマを撮ってもらったり、レースをしっかり観てもらったりして、『サーキットって楽しかったな!』とファンの皆さんに思ってもらいたいです。レースが終わって、皆さんがお家に帰る時に、ちょっとでもレースクイーンのことが頭の中に残ってくれるような……そんなレースクイーンになりたいですね」

「私個人がレースを楽しむというのもそうなんですけど……やっぱりレースクイーンとしては“みんなに楽しんでもらいたい!”と常に思っています」

 とにかく元気いっぱいというキャラクターなのだが、いざレースが始まると、わからないことは積極的に周りに聞いて勉強しようとする姿勢も印象的だ。

 実際に、このインタビュー取材が終わった後も、レースのことについて根掘り葉掘りと“逆取材”を受けたほど……(汗)。コロナ禍で、観戦環境という点では今でも制限の多い国内モータースポーツだが、そんな中でもファンを盛り上げてくれる存在になってくれそうだ。

■コスチュームギャラリー/あのん


 
 
■2021レースクイーンインタビュー
Vol.5 綾瀬まお/コスプレイヤーからレースクイーンへ……綾瀬まおが語るRQの難しさとレースの魅力
Vol.4 引地裕美/憧れだった舞台に自分が立つ……フレッシュエンジェルズ2年目の引地裕美が常に心がけていること
Vol.3 相沢菜々子/後輩から先輩へ……相沢菜々子が迎える“心機一転”の2021年と“あの時の想い”
Vol.2 桃原美奈/あの“レジェンドレースクイーン”桃原美奈が限定で現役復帰「多くの人にレースの魅力を伝えたい」
Vol.1 林紗久羅/ファンとチームの架け橋に……RQ歴10年目の林紗久羅が“大切にしていること”

2021/05/28  

コスプレイヤーからレースクイーンへ……綾瀬まおが語るRQの難しさとレースの魅力

カテゴリー: 

 今シーズン、サーキットに登場するレースクイーンに迫る「RQインタビュー」。第5回は、スーパーGTでARTA GALS、そしてスーパーフォーミュラではraffinee Ladyを務める綾瀬まおさんが登場。コスプレイヤーが感じたレースクイーン業界とは?

RQインタビュー 2021 Vol.5 綾瀬まお

Text&Photo:Yoshita Tomohiro
Photo:Satoru Tabuchi

スーパーGT開幕戦ではグリッドボードを担当した綾瀬まおチャン

スーパーGT開幕戦ではグリッドボードを担当した綾瀬まおチャン

 開幕戦から白熱したバトルが展開されている2021年のスーパーGT。早くも第2戦が終了し、GT500・GT300ともに例年以上の白熱したバトルをみせている。

 レースクイーンたちも、コロナ禍でレース期間中の活動は制限されているが、ソーシャルディスタンスをしっかりと確保した上でファンと交流するなど、サーキットで笑顔と元気を届けている。

 そんな彼女たちは、様々なきっかけでレースクイーンという仕事を始める。“コスプレイヤー”がきっかけでレースクイーンになったのが、ARTA GALSの綾瀬まおさんだ。

 2017年にレースクイーンデビューし、今年で5年目を迎えた綾瀬さん。スーパーGTでは、ARTA GALSでは3年目ということもあり、すっかりオレンジと黒が基調としたチームの一員に染まっている感がある。

raffinee Lady/綾瀬まお

スーパーフォーミュラではraffinee Ladyを務める

 綾瀬さんは、コスプレイヤーとしても知られており、様々なオフィシャルキャストを務めるほか、自身でコスプレの写真集も出すなど人気のコスプレイヤーのひとり。実はレースクイーンの仕事も始めるようになったのも“コスプレ”がきっかけだったという。

「コスプレは、趣味という感じで学生の頃からやっていました。その時は、ただ楽しくてやっているみたいな感じで、その当時は自分がモデルをやるとか仕事にしようというつもりはなかったです。でも、コスプレをして写真とかを撮られたりする中で、モデルをやる楽しさも感じ始めました」

 徐々にモデルの仕事にも興味を持ち始め、事務所に入ったという綾瀬さん。そこで、レースクイーンの仕事を始めるきっかけが生まれた。

「事務所の社長に勧められてやってみたんですけど、最初は“どんなものだろう?”と思って、いろいろ調べたら……レースクイーンって本当にいるんだ!と思いました(笑)」

「正直、レースクイーンは、ドラマやアニメでしか見たことがなくて『本当にレースクイーンって存在するんだ!』と思って、そこで感動しました! いろいろ調べているうちに、すごい美人のレースクイーンさんもたくさんいて、そこで憧れの方ができましたね」

「あと父がレースが好きなので、もし自分がレースクイーンになったら、お父さんは喜んでくれるんじゃないかと思ったりとか……自分の意思というよりは、周りの人が喜んでくれるんじゃないかとか、こんなに綺麗な人がいるんだという憧れの気持ちで始めました」

 最近ではアニメとコラボしたチームのレースクイーンが登場したり、コスチュームも様々な種類のものが出始めている。その中で綾瀬さんは“クール路線”のコスチュームを着ているのが印象的だが、実はレースクイーンを始めるときに、こんなエピソードがあったという。

「実は、最初はアニメ系のチームに入るのを憧れて、オーディションも実際に受けたんです。でも、そうすると趣味でのコスプレができないなど制約が多くて……やっぱり趣味でコスプレはしたかったので、それ以外のチームのレースクイーンとなることを決めました」

「アニメ系のチームを置いておいても、けっこうチームごとで違って、フリフリのスカートもあれば、ARTAみたいにスマートでカッコいいものあります。コスプレイヤーの友達とかにはARTAのコスチュームがすごい好評でした。RQのコスチュームはカッコいいので、着ていて楽しいですね」

 普段、Twitterでもレースクイーンとコスプレイヤーでアカウントを分けて投稿しているという綾瀬さんだが、コスプレ友達からも彼女のレースクイーン姿は好評で、そこからレースにも興味を持ってくれる人もいるとのこと。綾瀬さんは自身の活動を通して、双方の架け橋になれればと考えている。

「コスプレをしている私を見ているから、すごく印象が違うのが良いみたいでで『ギャップがある!』って褒めてもらえることが多いです。あと、コスプレきっかけで友達になった子もレースクイーンアカウントのTwitterを見てくれたりとかしていますし、“スーパーGTプラス”で映っていたのを見たらしくて、昔のバイト先の友達から急にLINEで連絡が来たりすることもあります」

「逆に、レースがきっかけで私を知ってくれたファンの人たちにも、コスプレを通してアニメとかゲームを好きになってくれると嬉しいし、逆にコスプレきっかけで来てくれた方が、レースを見るようになって、サーキットに足運んでくれる方もいるので、どっちの架け橋にもなれるといいですね」

“まおと”名義でコスプレイヤーとして活動

“まおと”名義でコスプレイヤーとして活動

 しかし、レースクイーンとコスプレイヤーは、一見似ているように感じられがちだが、綾瀬さんは“まったく別のもの”だと語った。

「まったく別のものですね。コスプレは“すでにいるキャラクターに自分がなりきる”ので、“綾瀬まお”という自分を殺して、扮しているキャラクターの人格になるという感じです」

「レースクイーンは逆にそういったキャラクターがなくて、自分自身でどうPRするかなので……どちらかというと、私はRQの方が恥ずかしいですね。自分を出すというのが……(苦笑)」

「コスプレだと決められたキャラクターを演じる方が楽というか『そのキャラなら、こういうポーズをするだろう、こういう仕草をするだろう』と考えられるんですけど、レースクイーンだと、そういうのがなくて自分で作っていかなきゃいけないので、そこはけっこう迷ってしまいますね」

 そんな綾瀬さんだが、レースクイーンを始めて、モータスポーツの魅力にもすっかり取り憑かれている。お父さんがレース好きというのも少なからず影響しているようだが、レースクイーンとしてサーキットに来て、そこで生まれる数々のガチンコ勝負に心打たれたという。

「実際に生でレースを見るうちに“すごい青春だな”って思いました。青春少年マンガを見ているような感じで、物語のような奇跡が起こったりするじゃないですか。そういうのが、人間ドラマをみてるなと思って、気がついたら自分がのめり込んでいました」

「スーパーGTは特にそうなんですけど、ドライバーさんの腕だけじゃないところがあるんですよね。チームの戦略だったりとか、サクセスウエイトによってどこが勝つかわからないというハラハラ感を毎戦与えてくれます」

「特に昨年のスーパーGT最終戦とかは、本当に鳥肌が立ちました。“事実は小説より奇なり”というか『本当にこんなことが起こるんだ!』みたいなことが、生で見られるのが、モータースポーツの魅力だなと思います」

「あと、サーキットで生で見る速さというのも全然違います。テレビ中継だとカメラがちゃんと追いかけてくれるから見やすいですけど、実際にコース上を走っているマシンを見ると『こんなに速いんだ!』と驚きます」

「エンジン音とかサーキットでしか感じられない迫力もありますし、ドライバーさんも毎年見ていれば見ているほど、感情移入してしまう部分もあります」

「例えば昨年苦戦していたドライバーさんが『今年は頑張ります!』と言っている姿をみると応援したくなるし、表彰台に立って泣いている姿をみると、こっちまで涙を流しちゃうこととがありますね」

 毎回レースの応援でも、気がつくと熱が入りすぎてしまうという綾瀬さん。ぜひ、彼女と同じようにレースで生まれる“人間ドラマ”に注目して観戦してみると、いつもとは違ったサーキットでの1日を過ごすことができるかもしれない。

■コスチュームギャラリー/綾瀬まお


 
 
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